トップ
>
下宿
>
げしゆく
ふりがな文庫
“
下宿
(
げしゆく
)” の例文
下宿
(
げしゆく
)
には
書物
(
しよもつ
)
は
唯
(
たゞ
)
一
册
(
さつ
)
『千八百八十一
年度
(
ねんど
)
ヴインナ
大學病院
(
だいがくびやうゐん
)
最近
(
さいきん
)
處方
(
しよはう
)
』と
題
(
だい
)
するもので、
彼
(
かれ
)
は
患者
(
くわんじや
)
の
所
(
ところ
)
へ
行
(
ゆ
)
く
時
(
とき
)
には
必
(
かなら
)
ず
其
(
そ
)
れを
携
(
たづさ
)
へる。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
宗助
(
そうすけ
)
はそれが
氣
(
き
)
にかゝるので、
歸
(
かへ
)
りにわざ/\
安井
(
やすゐ
)
の
下宿
(
げしゆく
)
へ
回
(
まは
)
つて
見
(
み
)
た。
安井
(
やすゐ
)
の
居
(
ゐ
)
る
所
(
ところ
)
は
樹
(
き
)
と
水
(
みづ
)
の
多
(
おほ
)
い
加茂
(
かも
)
の
社
(
やしろ
)
の
傍
(
そば
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
濱野
(
はまの
)
さんは、
其
(
そ
)
の
元園町
(
もとぞのちやう
)
の
下宿
(
げしゆく
)
の
樣子
(
やうす
)
を
見
(
み
)
に
行
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
た。——
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
にも、
其
(
そ
)
の
宿
(
やど
)
では
澤山
(
たくさん
)
の
書籍
(
しよせき
)
と
衣類
(
いるゐ
)
とを
焚
(
や
)
いた。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
K
氏
(
し
)
を
介
(
かい
)
しての、R
大使館
(
たいしかん
)
からの
招待日
(
せうたいび
)
だつたので、その
日
(
ひ
)
彼
(
かれ
)
は
袴
(
はかま
)
などつけて、
時刻
(
じこく
)
がまだ
早
(
はや
)
かつたところから、I
子
(
こ
)
の
下宿
(
げしゆく
)
へ
寄
(
よ
)
つて一と
話
(
はなし
)
してから
出
(
で
)
かけた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
アヽ
杉山君
(
すぎやまくん
)
何
(
ど
)
うか
過日
(
くわじつ
)
は
何
(
ど
)
うも
僕
(
ぼく
)
が
酷
(
えら
)
く
酔
(
よ
)
うた、
前後忘却
(
ぜんごばうきやく
)
といふのは
彼
(
あ
)
の事かい、
下宿
(
げしゆく
)
へ
帰
(
かへ
)
つて翌日の十時
過
(
すぎ
)
まで
熟睡
(
じゆくすゐ
)
をして
了
(
しま
)
うたがアノ
様
(
やう
)
に
能
(
よ
)
う
寝
(
ね
)
た事は
余
(
あま
)
り無いよ
世辞屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
敏
(
さとし
)
われながら
呆
(
あき
)
れる
計
(
ばか
)
り、
天晴
(
あつぱ
)
れ
未來
(
みらい
)
の
文學者
(
ぶんがくしや
)
が
此樣
(
このやう
)
のことにて
如何
(
どう
)
なる
物
(
もの
)
ぞと、
叱
(
しか
)
りつける
後
(
あと
)
より
我
(
わ
)
が
心
(
こヽろ
)
ふらふらと
成
(
な
)
るに、
是非
(
ぜひ
)
もなし
是上
(
このうへ
)
はと
下宿
(
げしゆく
)
の
世帶
(
しよたい
)
一切
(
いつさい
)
たヽみて
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
然れども久米は
勝誇
(
かちほこ
)
りたる為、忽ち心臓に異状を呈し、
本郷
(
ほんがう
)
まで歩きて帰ること
能
(
あたは
)
ず。僕は矢代と共に久米を
担
(
かつ
)
ぎ、
人跡
(
じんせき
)
絶えたる電車通りをやつと本郷の
下宿
(
げしゆく
)
へ帰れり。(昭和二・二・一七)
その頃の赤門生活
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
町方等へ
下宿
(
げしゆく
)
致しけり偖又享保十年十月廿九日
願人
(
ねがひにん
)
憑司夫婦を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
そりや
下宿
(
げしゆく
)
からこんな
所
(
ところ
)
へ
移
(
うつ
)
るのは
好
(
よ
)
かあないだらうよ。
丁度
(
ちやうど
)
此方
(
こつち
)
が
迷惑
(
めいわく
)
を
感
(
かん
)
ずる
通
(
とほ
)
り、
向
(
むか
)
ふでも
窮屈
(
きゆうくつ
)
を
感
(
かん
)
ずる
譯
(
わけ
)
だから。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
毛布
(
けつと
)
を
撥
(
は
)
ねてむつくり
起上
(
おきあが
)
つた——
下宿
(
げしゆく
)
を
燒
(
や
)
かれた
避難者
(
ひなんしや
)
の
濱野君
(
はまのくん
)
が、「
逃
(
に
)
げると
極
(
き
)
めたら
落着
(
おちつ
)
きませう。いま
火
(
ひ
)
の
樣子
(
やうす
)
を。」とがらりと
門口
(
かどぐち
)
の
雨戸
(
あまど
)
を
開
(
あ
)
けた。
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
南明館
(
なんめいくわん
)
あたりの
暗
(
くら
)
い
横町
(
よこちやう
)
で
初
(
はじ
)
めて
口
(
くち
)
を
利合
(
きゝあ
)
ひ、
其
(
それ
)
からちよく/\
男
(
をとこ
)
の
下宿
(
げしゆく
)
へも
出入
(
しゆつにふ
)
した
事情
(
じゞやう
)
が
大体
(
だいたい
)
判
(
わか
)
る。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
まあ
何
(
なん
)
と
思
(
おも
)
ふてお
出
(
いで
)
なさると
此樣
(
こん
)
な
事
(
こと
)
を
問
(
と
)
ひかけるに、
仰
(
おつ
)
しやるまでもなく、どんなに
家中
(
うちぢう
)
が
淋
(
さび
)
しく
成
(
な
)
りましよう、
東京
(
こゝ
)
にお
出
(
いで
)
あそばしてさへ、一ト月も
下宿
(
げしゆく
)
に
出
(
で
)
て
入
(
い
)
らつしやる
頃
(
ころ
)
は
日曜
(
にちえう
)
が
待
(
まち
)
どほで
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
始め
關係
(
かゝりあひ
)
の者一同本多家より差送りに成しかば九助は
入牢
(
じゆらう
)
九郎兵衞夫婦并に村役人共は馬喰町三丁目伊勢屋惣右衞門方へ
下宿
(
げしゆく
)
申付られ下伊呂村役人は
納
(
をさ
)
め宿淺草平右衞門町坂本屋傳右衞門方へ下宿松本理左衞門始め掛役人は主人方へ預けに相成たり却て
説
(
とく
)
駿河
(
するがの
)
國府中
彌勒
(
みろく
)
町二丁目なる小松屋にては
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「
下宿
(
げしゆく
)
生活
(
せいくわつ
)
はもう
已
(
や
)
めて、
小
(
ちひ
)
さい
家
(
うち
)
でも
借
(
か
)
りやうかと
思
(
おも
)
つてゐる」と
思
(
おも
)
ひがけない
計畫
(
けいくわく
)
を
打
(
う
)
ち
明
(
あ
)
けて、
宗助
(
そうすけ
)
を
驚
(
おど
)
ろかした。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「こいつを
樂
(
らく
)
に
切拔
(
きりぬ
)
けないぢや
東京
(
とうきやう
)
に
住
(
す
)
めないよ。」と、よく
下宿
(
げしゆく
)
の
先輩
(
せんぱい
)
が
然
(
さ
)
う
言
(
い
)
つた。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
和田
(
わだ
)
さんがまだ
學校
(
がくかう
)
がよひをして、
本郷
(
ほんがう
)
彌生町
(
やよひちやう
)
の、ある
下宿
(
げしゆく
)
に
居
(
ゐ
)
た
時
(
とき
)
、
初夏
(
しよか
)
の
夕
(
ゆふべ
)
、
不忍
(
しのばず
)
の
蓮
(
はす
)
も
思
(
おも
)
はず、
然
(
さ
)
りとて
數寄屋町
(
すきやまち
)
の
婀娜
(
あだ
)
も
思
(
おも
)
はず、
下階
(
した
)
の
部屋
(
へや
)
の
小窓
(
こまど
)
に
頬杖
(
ほゝづゑ
)
をついて
居
(
ゐ
)
ると、
目
(
め
)
の
前
(
まへ
)
の
庭
(
には
)
で
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
まだ
我樂多文庫
(
がらくたぶんこ
)
の
發刊
(
はつかん
)
に
成
(
な
)
らない
以前
(
いぜん
)
と
思
(
おも
)
ふ……
大學
(
だいがく
)
へ
通
(
かよ
)
はるゝのに、
飯田町
(
いひだまち
)
の
下宿
(
げしゆく
)
においでの
頃
(
ころ
)
、
下宿
(
げしゆく
)
の
女房
(
かみ
)
さんが
豆府屋
(
とうふや
)
を、とうふ
屋
(
や
)
さんと
呼
(
よ
)
び
込
(
こ
)
む——
小
(
ちひ
)
さな
下宿
(
げしゆく
)
でよく
聞
(
きこ
)
える——
聲
(
こゑ
)
がすると
湯どうふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
あいにく
風
(
かぜ
)
が
強
(
つよ
)
くなつて、
家
(
いへ
)
の
周圍
(
まはり
)
を
吹
(
ふ
)
きまはる
雪
(
ゆき
)
が、こたつの
下
(
した
)
へ
吹
(
ふき
)
たまつて、パツと
赤
(
あか
)
く
成
(
な
)
りさうで、
一晩
(
ひとばん
)
おびえて
寢
(
ね
)
られなかつた。——
下宿
(
げしゆく
)
へ
歸
(
かへ
)
つた
濱野
(
はまの
)
さんも、どうも、おち/\
寢
(
ね
)
られない。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“下宿”の解説
下宿(げしゅく)は、一般的には一定期間の契約で部屋を間借りさせること、また、そのための建物や部屋などの施設。
(出典:Wikipedia)
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
宿
常用漢字
小3
部首:⼧
11画
“下宿”で始まる語句
下宿屋
下宿住居
下宿住
下宿料
下宿屋以上
下宿屋住居