トップ
>
同然
>
どうぜん
ふりがな文庫
“
同然
(
どうぜん
)” の例文
「
枯
(
か
)
れたのも
同然
(
どうぜん
)
のものだが、まだすこしばかり
命
(
いのち
)
があるらしい。
私
(
わたし
)
の
丹誠
(
たんせい
)
で
助
(
たす
)
けたいと
思
(
おも
)
っている。」と、おじいさんは
答
(
こた
)
えました。
おじいさんが捨てたら
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
何故
(
なぜ
)
、
様
(
ざま
)
を
見
(
み
)
ろ、
可気味
(
いゝきみ
)
だ、と
高笑
(
たかわら
)
ひをして
嘲弄
(
てうろう
)
しない。
俺
(
おれ
)
が
手
(
て
)
で
棄
(
す
)
てたは
棄
(
す
)
てたが、
船
(
ふね
)
へ
彫像
(
てうざう
)
を
投
(
な
)
げたのは、
貴様
(
きさま
)
が
蹴込
(
けこ
)
んだも
同然
(
どうぜん
)
だい。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
マーキュ はて、
斯
(
か
)
う
愚圖
(
ぐず
)
ついてゐるのは、
晝間
(
ひるま
)
炬火
(
たいまつ
)
を
燃
(
つ
)
けてゐるも
同然
(
どうぜん
)
と
言
(
い
)
ふのぢゃ。これ、
善
(
よ
)
い
意味
(
いみ
)
に
取
(
と
)
りゃれ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
まあ手っ取り早く云やあ、この世の中を猿
同然
(
どうぜん
)
渡って来たんでさあ。こう申しちゃおかしいが、あなたより十層倍の経験はたしかに積んでるつもりです。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
我
(
お
)
れが
私立
(
しりつ
)
の
寢
(
ね
)
ぼけ
生徒
(
せいと
)
といはれゝばお
前
(
まへ
)
の
事
(
こと
)
も
同然
(
どうぜん
)
だから、
後生
(
ごせう
)
だ、どうぞ、
助
(
たす
)
けると
思
(
おも
)
つて
大萬燈
(
おほまんどう
)
を
振廻
(
ふりまわ
)
しておくれ、
己
(
お
)
れは
心
(
しん
)
から
底
(
そこ
)
から
口惜
(
くや
)
しくつて
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
そしてこの
通
(
とお
)
り
神
(
かみ
)
さまのあらたかな
加護
(
かご
)
のある上は、もう
鬼
(
おに
)
を
退治
(
たいじ
)
したも
同然
(
どうぜん
)
だと
心強
(
こころづよ
)
く
思
(
おも
)
いました。
大江山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
だつて、
考
(
かんが
)
へていらつしやらないも
同然
(
どうぜん
)
だわ。
今日
(
けふ
)
はもう
二十日
(
はつか
)
過
(
す
)
ぎよ。それに、こないだから、
子供
(
こども
)
の
洋服
(
やうふく
)
や
靴
(
くつ
)
をあんなに
買
(
か
)
つてやりたいつて
言
(
い
)
つてたぢやないの?
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
此
(
この
)
紀念塔
(
きねんたふ
)
の
建
(
た
)
てられた
深山
(
しんざん
)
までは、
危險
(
きけん
)
だから
誰
(
たれ
)
も
行
(
い
)
けない、
行
(
い
)
かなければ
其樣
(
そん
)
な
證據物
(
しようこぶつ
)
のある
事
(
こと
)
は
知
(
し
)
らないで
居
(
を
)
る。
※一
(
まんいち
)
行
(
い
)
けば
忽
(
たちま
)
ち
猛獸
(
まうじう
)
毒蛇
(
どくじや
)
に
喰殺
(
くひころ
)
されてしもうから、
死
(
し
)
んだ
人間
(
にんげん
)
は
無
(
な
)
いも
同然
(
どうぜん
)
。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
殺せしなどと申せども
然
(
さ
)
樣の儀が證據に相成べきか萬一
夫
(
それ
)
が爲菊が殺したるにもせよ母の
命
(
いのち
)
に
係
(
かゝは
)
ると申たるに金を貸ぬは
汝等
(
なんぢら
)
が心得違ひより母を殺す譯に相當り汝が手にて殺せしも
同然
(
どうぜん
)
なり我人を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
己
(
おれ
)
が、
此
(
こ
)
の
心
(
こゝろ
)
も
知
(
し
)
らずに、けろりとして
済
(
す
)
ました
面
(
つら
)
よ。おのれ
石
(
いし
)
でも、
己
(
おれ
)
が
此
(
こ
)
の
心
(
こゝろ
)
を
汲
(
く
)
んで、
睫毛
(
まつげ
)
に
露
(
つゆ
)
も
宿
(
やど
)
さないか。
霞
(
かすみ
)
にも
曇
(
くも
)
らぬ
瞳
(
ひとみ
)
は、
蒟蒻玉
(
こんにやくだま
)
同然
(
どうぜん
)
だ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
でね、
少
(
すこ
)
し
有
(
あ
)
つた
株
(
かぶ
)
をみんな
其方
(
そのはう
)
へ
廻
(
まは
)
す
事
(
こと
)
にしたもんだから、
今
(
いま
)
ぢや
本當
(
ほんたう
)
に一
文
(
もん
)
なし
同然
(
どうぜん
)
な
仕儀
(
しぎ
)
でゐるんですよ。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
はじめから
死
(
し
)
んでいるも
同然
(
どうぜん
)
な
街
(
まち
)
の
建物
(
たてもの
)
や、
人間
(
にんげん
)
などの
造
(
つく
)
った
家
(
うち
)
や、
堤防
(
ていぼう
)
やいっさいのものは、
打衝
(
ぶつか
)
っていっても、ほんとうに
死
(
し
)
んでいるのだから
張
(
は
)
り
合
(
あ
)
いがない。
明るき世界へ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
グレ さうとも/\、そんな
事
(
こと
)
をすりゃ、
奴隷
(
コーリヤー
)
も
同然
(
どうぜん
)
ぢゃわい。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
其
(
そ
)
の
息
(
いき
)
の
臭
(
くさ
)
い
事
(
こと
)
……
剰
(
あまつさ
)
へ、
立
(
た
)
つでもなく
坐
(
すは
)
るでもなく、
中腰
(
ちゆうごし
)
に
蹲
(
しやが
)
んだ
山男
(
やまをとこ
)
の
膝
(
ひざ
)
が
折
(
を
)
れかゝつた
朽木
(
くちぎ
)
同然
(
どうぜん
)
、
節
(
ふし
)
くれ
立
(
だ
)
つてギクリと
曲
(
まが
)
り、
腕組
(
うでぐみ
)
をした
肱
(
ひぢ
)
ばかりが
胸
(
むね
)
に
附着
(
くつつ
)
き
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「だめだ。だめだ。
河
(
かわ
)
ぶちなんかいけない。
道
(
みち
)
が
悪
(
わる
)
くて、やぶがたくさんあって
困
(
こま
)
る。おまえさんは
無神経
(
むしんけい
)
も
同然
(
どうぜん
)
だからいいが、
私
(
わたし
)
は
困
(
こま
)
る。」と、
顔
(
かお
)
をしかめて
不賛成
(
ふさんせい
)
をとなえだした。
電信柱と妙な男
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
よくせき
土地
(
とち
)
が
不漁
(
しけ
)
と
成
(
な
)
れば、
佐渡
(
さど
)
から
新潟
(
にひがた
)
へ……と
聞
(
き
)
いた
時
(
とき
)
は、
枕返
(
まくらがへ
)
し、と
云
(
い
)
ふ
妖怪
(
ばけもの
)
に
逢
(
あ
)
つたも
同然
(
どうぜん
)
、
敷込
(
しきこ
)
んだ
布團
(
ふとん
)
を
取
(
と
)
つて、
北
(
きた
)
から
南
(
みなみ
)
へ
引
(
ひつ
)
くりかへされたやうに
吃驚
(
びつくり
)
した。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
……
電車通
(
でんしやどほ
)
りへ
突
(
つ
)
つ
立
(
た
)
つて、こんなお
話
(
はなし
)
をしたんぢあ、あはれも、
不氣味
(
ぶきみ
)
も
通
(
とほ
)
り
越
(
こ
)
して、お
不動樣
(
ふどうさま
)
の
縁日
(
えんにち
)
にカンカンカンカンカン——と
小屋掛
(
こやがけ
)
で
鉦
(
かね
)
をたゝくのも
同然
(
どうぜん
)
ですがね。
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
恁
(
か
)
く
嬌瞋
(
きやうしん
)
を
発
(
はつ
)
しては
屹度
(
きつと
)
可
(
い
)
いことはあるまい、
今
(
いま
)
此
(
こ
)
の
婦人
(
をんな
)
に
邪慳
(
じやけん
)
にされては
木
(
き
)
から
落
(
お
)
ちた
猿
(
さる
)
同然
(
どうぜん
)
ぢやと、おつかなびつくりで、おづ/\
控
(
ひか
)
へて
居
(
ゐ
)
たが、いや
案
(
あん
)
ずるより
産
(
うむ
)
が
安
(
やす
)
い。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
と
出
(
だ
)
した
腕
(
うで
)
が
松
(
まつ
)
の
樹
(
き
)
同然
(
どうぜん
)
、
針金
(
はりがね
)
のやうな
毛
(
け
)
がスク/\
見
(
み
)
える。
怪力
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“同然”の意味
《名詞》
同 然 (どうぜん)
ほとんど同じであること。
(出典:Wiktionary)
同
常用漢字
小2
部首:⼝
6画
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“同”で始まる語句
同
同一
同胞
同情
同時
同棲
同伴
同志
同僚
同樣