“不漁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しけ93.9%
ふれふ6.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「へツ、金と聞くと、金縛りでも有難くなりますよ。この節は不漁しけ續きで、財布の中には穴のあいた金もねえといふ心細い有樣で」
「わたくしも明日は府中へ参ります所存。この頃中不漁しけで、生物なまものにもありつかず、やるせのうござれば、親分衆に取り持って貰って……」
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ゆゑに、どんな不漁ふれふときでも、打石斧だせきふを五六ぽんつてかへらぬことくらゐである。
片隅の本箱の上に積んだ原稿紙を五六十枚つかんで来て、懐から手帳を出して手早く頁を繰つて見たが、これぞと気乗きのりのする材料も無かつたので、「不漁ふれふだ、不漁だ。」と呟いて机の上に放り出した。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)