“気乗”のいろいろな読み方と例文
旧字:氣乘
読み方割合
きのり62.5%
きの37.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分は気乗きのりのしないのを、無理にペンだけ動かしつづけた。けれども多加志の泣き声はとかく神経にさわり勝ちだった。
子供の病気:一游亭に (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
自分の頭はまたそれに対して気乗きのりのした返事をするほど、穏かに澄んでいなかった。彼は折を見て、ある候補者を自分に紹介すると云った。自分は生返事をして彼の家を出た。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「どうしたのですか? おとうさん。」と、息子むすこは、なにをいっても、父親ちちおや気乗きのりをしないので、心配しんぱいしてうたのでありました。
山へ帰りゆく父 (新字新仮名) / 小川未明(著)
どうせそれが頭にあるから壺穴までそんな工合ぐあいに見えたんだと思いながら、あんまり気乗きのりもせずにそっちへ行ってみました。
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)