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帯
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たい
ふりがな文庫
“
帯
(
たい
)” の例文
旧字:
帶
帯
(
たい
)
して出歩くに相違ねえから、そこでそれ、雲竜相ひいて、おれとそいつと必ず出会する。その時だ、今から貴公の助力を求めるのは
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
何故
(
なぜ
)
かと
申
(
もう
)
すに、
巌
(
いわ
)
の
上
(
うえ
)
から
見渡
(
みわた
)
す一
帯
(
たい
)
の
景色
(
けしき
)
が、どう
見
(
み
)
ても
昔馴染
(
むかしなじみ
)
の
三浦
(
みうら
)
の
西海岸
(
にしかいがん
)
に
何所
(
どこ
)
やら
似通
(
にかよ
)
って
居
(
い
)
るのでございますから……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
恵林寺
(
えりんじ
)
の
焔
(
ほのお
)
のなかからのがれたときいて、とおくは、
飛騨
(
ひだ
)
信濃
(
しなの
)
の山中から、この
富士
(
ふじ
)
の
裾野
(
すその
)
一
帯
(
たい
)
まで、足にかけてさがしぬいていたのだ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかし、十
和田
(
わだ
)
一
帯
(
たい
)
は、すべて
男性的
(
だんせいてき
)
である。
脂粉
(
しふん
)
の
気
(
き
)
の
少
(
すくな
)
い
処
(
ところ
)
だから、
此
(
こ
)
の
青
(
あを
)
い
燈籠
(
とうろう
)
を
携
(
たづさ
)
ふるのは、
腰元
(
こしもと
)
でない、
女
(
をんな
)
でない。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
九
月
(
がつ
)
一日
(
ついたち
)
の
大地震
(
おおじしん
)
のために、
東京
(
とうきょう
)
・
横浜
(
よこはま
)
、この二つの
大
(
おお
)
きな
都市
(
とし
)
をはじめ、
関東
(
かんとう
)
一
帯
(
たい
)
の
建物
(
たてもの
)
は、あるいは
壊
(
こわ
)
れたり、あるいは
焼
(
や
)
けたりしてしまいました。
子供と馬の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
苟
(
かり
)
にも武士の魂とも云う大切の物、手前達は何か武士が腰に
帯
(
たい
)
して居る物は
人斬庖丁
(
ひときりぼうちょう
)
などゝ
悪口
(
あっこう
)
をいうのは手前の様な者だろうが、人を
無暗
(
むやみ
)
に斬る刀でないわ
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
斉彬の意を
帯
(
たい
)
して、久光の後見をしてくれたなら、当家は、三百諸侯の中で、矢張り、ただ今の如く、重きを置かれるであろう——斉彬は、よく士を愛するが、国許に
南国太平記
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
第六、上士族は
大抵
(
たいてい
)
婢僕
(
ひぼく
)
を使用す。たといこれなきも、主人は
勿論
(
もちろん
)
、子弟たりとも、
自
(
みず
)
から町に
行
(
ゆき
)
て物を買う者なし。町の
銭湯
(
せんとう
)
に
入
(
い
)
る者なし。戸外に
出
(
いず
)
れば
袴
(
はかま
)
を
着
(
つ
)
けて双刀を
帯
(
たい
)
す。
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
其
(
その
)
雑銘を読めば、
冠
(
かん
)
、
帯
(
たい
)
、
衣
(
い
)
、
屨
(
く
)
より、
箠
(
すい
)
[#「箠」は底本では「※」]、
鞍
(
あん
)
、
轡
(
れん
)
、
車
(
しゃ
)
等に至る、各物一々に
湯
(
とう
)
の
日新
(
にっしん
)
の銘に
則
(
のっと
)
りて、語を下し文を
為
(
な
)
す、反省修養の意、看取すべし。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
この
辺
(
へん
)
一
帯
(
たい
)
が病院です
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
「つい、私事の余談のみ先に申しあげましたが、今日は、信長の一家臣木下藤吉郎、実はひそかにわが君の上意を
帯
(
たい
)
してこれへ参りました」
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
また、安永中の続奥の細道には——故将堂女体、甲冑を
帯
(
たい
)
したる姿、いと珍し、古き像にて、彩色の
剥
(
は
)
げて、下地なる
胡粉
(
ごふん
)
の白く見えたるは
一景話題
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
寒
(
さむ
)
く
感
(
かん
)
ずるのは
山
(
やま
)
が
深
(
ふか
)
いからではない。ここはもうそろそろ
天狗界
(
てんぐかい
)
に
近
(
ちか
)
いので、一
帯
(
たい
)
の
空気
(
くうき
)
が
自
(
おの
)
ずと
異
(
ちが
)
って
来
(
き
)
たのじゃ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
もつまじきは因縁の名刀……しみじみとそんな気がこみあげてきて、弥生がボンヤリとまず夜泣きの両剣を腰間に
帯
(
たい
)
してみようとした——その一刹那!
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
この
河
(
かわ
)
のふちは、一
帯
(
たい
)
に
貧民窟
(
ひんみんくつ
)
が
建
(
た
)
て
込
(
こ
)
んでいて、いろいろの
工場
(
こうじょう
)
がありました。どの
工場
(
こうじょう
)
の
窓
(
まど
)
も
赤
(
あか
)
くなって、その
中
(
なか
)
からは
機械
(
きかい
)
の
音
(
おと
)
が
絶
(
た
)
え
間
(
ま
)
なく
聞
(
き
)
こえてきました。
星の子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
他
(
ほか
)
の飼犬にも致せ、其の方陪臣の身を
以
(
もっ
)
て
夜中
(
やちゅう
)
大小を
帯
(
たい
)
し、御寝所近い処へ忍び入ったるは怪しい事であるぞ、さ何者にか其の方頼まれたので有ろう、白状いたせ、拙者
屹度
(
きっと
)
調
(
しらべ
)
るぞ
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
男子は
手拭
(
てぬぐい
)
を以て
頬冠
(
ほおかむ
)
りし、双刀を
帯
(
たい
)
する者あり、或は一刀なる者あり。或は昼にても、
近処
(
きんじょ
)
の歩行なれば双刀は
帯
(
たい
)
すれども
袴
(
はかま
)
を
着
(
つ
)
けず、隣家の往来などには
丸腰
(
まるごし
)
(無刀のこと)なるもあり。
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
たちどころに、王は麻酔におち、柴進は王の着ていた
錦袍
(
きんぽう
)
、
帯
(
たい
)
、剣、はかま、たび、そして
花冠
(
はなかんむり
)
まですっかり自分の体に着け換えてしまった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
また、
安永中
(
あんえいちう
)
の
続奥
(
ぞくおく
)
の
細道
(
ほそみち
)
には、——
故将堂女体
(
こしやうだうによたい
)
、
甲胄
(
かつちう
)
を
帯
(
たい
)
したる
姿
(
すがた
)
、いと
珍
(
めづ
)
らし、
古
(
ふる
)
き
像
(
ざう
)
にて、
彩色
(
さいしき
)
の
剥
(
は
)
げて、
下地
(
したぢ
)
なる
胡粉
(
ごふん
)
の
白
(
しろ
)
く
見
(
み
)
えたるは。
甲冑堂
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それはめったにない
位
(
くらい
)
の
大
(
おお
)
きな
時化
(
しけ
)
で、一
時
(
じ
)
は
三浦
(
みうら
)
三崎
(
みさき
)
一
帯
(
たい
)
の
人家
(
じんか
)
が
全滅
(
ぜんめつ
)
しそうに
思
(
おも
)
われたそうでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
と、こう思うと左膳降りしきる雪に足を早め、坤竜丸を
帯
(
たい
)
して本所をさして急いだが。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
ある
日
(
ひ
)
、ちょうは、いつか、みつばちのいったことをも
忘
(
わす
)
れて、
野原
(
のはら
)
を
離
(
はな
)
れて、あちらの
空
(
そら
)
へ
独
(
ひと
)
りで
飛
(
と
)
んでゆきました。これは、いい
天気
(
てんき
)
の
日
(
ひ
)
で、
空
(
そら
)
の
色
(
いろ
)
は、四
方
(
ほう
)
一
帯
(
たい
)
に
晴
(
は
)
れていました。
ちょうと怒濤
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
手前
何処
(
どこ
)
の者か知らんけれども、人の前を通る時に挨拶して通れ、
殊
(
こと
)
にコレ武士の腰に
帯
(
たい
)
して歩く腰の物の柄前に足をかけて、
麁忽
(
そこつ
)
でござると
一言
(
ひとこと
)
の
謝言
(
わびごと
)
も致さず、
無暗
(
むやみ
)
に参ることが有るか
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
南蛮寺
(
なんばんじ
)
の
屋根
(
やね
)
、
天
(
てん
)
ヶ
丘
(
おか
)
一
帯
(
たい
)
、さらに四方の山川まで、たちまち
箱庭
(
はこにわ
)
を見るように、すぐ目の下へ
展開
(
てんかい
)
されて、それが、ゆるい
渦巻
(
うずまき
)
のように巻いてながれる……
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
申合わせて三人とも、青と白と
綯交
(
ないま
)
ぜの糸の、あたかも
片襷
(
かただすき
)
のごときものを、紋附の胸へ顕著に
帯
(
たい
)
した。
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
菅
(
すげ
)
の深い三度笠を
冠
(
かぶ
)
りまして、
半合羽
(
はんがっぱ
)
に
柄袋
(
つかぶくろ
)
のかゝった大小を
帯
(
たい
)
し、
脚半甲
(
きゃはんこう
)
がけ
草鞋穿
(
わらじばき
)
で、いかにも旅馴れて居りまする
扮装
(
いでたち
)
、
行李
(
こうり
)
を肩にかけ急いで松倉町から、
斯
(
こ
)
う細い横町へ曲りに掛ると
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その八風斎がこの
裾野
(
すその
)
へ
巣
(
す
)
を作ったところをみると、さては、野心のふかい柴田勝家、はやくも天下をこころざす足がかりに、この一
帯
(
たい
)
へ目をつけたものだろう。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
幅広と胸に掛けた青白の糸は、すなわち、青天と白雲を心に
帯
(
たい
)
した、意気
衝天
(
しょうてん
)
の表現なのである。
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「われらは、新田殿の家臣にて、鎌倉大捷の吉報を、みかどへお聞えに上ぐべく、上奏の御書を
帯
(
たい
)
して西へ急ぐ、長井六郎、大和田小四郎と申す者にござりまする」
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「そも、何の御用じゃの。
儂
(
み
)
は朝廷の重臣、かつは
聖旨
(
せいし
)
を
帯
(
たい
)
した参詣の途中での」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
自然、親房の声望は一ばい高く、彼みずからは法衣の宰相で剣も
帯
(
たい
)
していないが、つねに
鬢頬
(
びんづら
)
に花を
簪
(
かざ
)
した大童子を左右にめしつれ、宮中の出入には
輦
(
てぐるま
)
を用い、日夜、軍議のていにみえる。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
さらに柴進その人は、巻毛の白馬に
覆輪
(
ふくりん
)
の鞍をすえて
跨
(
また
)
がり、かしらには
紗
(
しゃ
)
の
簇花巾
(
ぞっかきん
)
、
袍
(
ほう
)
(上着)はむらさき地に花の丸紋、宝石入りの
帯
(
たい
)
、みどり
縞
(
じま
)
の
短袴
(
たんこ
)
に
朱革
(
しゅがわ
)
の馬上靴といういでたち。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
お返し下さる以上は、将門始め、弟共も、終生、それは御恩に感じ、また、叔父御たちのお家に、一朝、変乱のあるときには、いつでも、弓矢を
帯
(
たい
)
して、まッ先に駈けつけようというものです。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“帯”の解説
帯(おび、帶)とは、着物の上から腰の上に巻いて結ぶことで着物を体に固定させる幅広で紐状の装身具。道具を装用する機能も持つ。
(出典:Wikipedia)
帯
常用漢字
小4
部首:⼱
10画
“帯”を含む語句
世帯
腰帯
帯刀
腹帯
紐帯
革帯
帯革
扱帯
拐帯
世帯染
昼夜帯
携帯
痩世帯
大佩帯
飾帯
臍帯
繃帯
帯紐
兵古帯
新世帯
...