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無数
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むすう
桜の
幹から、
校舎の
窓に
張り
渡してある
綱には、
無数の
日の
丸の
旗や、
満洲国の
旗や、
中華民国の
旗などが、つるしてあった。
現在欧米の
出版界には、
斯う
言った
作品が
無数に
現われて
居りますが、
本邦では、
翻訳書以外にはあまり
類例がありません。
と、熊蔵が、
用意の
松明を持たせて中にすすむと、清水にぬれて
海獣の
肌のようにヌルヌルした
岩壁を、
無数の
沢蟹が走りまわったのに、ハッとした。
そして、
夏の
日が
海のかなたに
傾いて
無数のうろこ
雲が
美しく
花弁のように
空に
散りかかったときに、
身を
投げて
死んだものもありました。
見れば、えりもとから
鬢の
毛に、
霜柱が
植わったように、
無数の
針が
指にさわった。
河辺には、
毎日幾百
人ということなく、
無数の
人々が
両岸に
並んで
釣りをしました。そして、
金色の
魚を
自分が
釣ろうと
思ったのでありました。
男が
去った
後で、
娘は
袋を
開けてみますと、その
中には、
無数の
金銀の
粉が
入っていて、
目もくらむばかりでありました。
すると、たちまち、
無数のおおかみが、どこからか
群れをなして、
雪をけたって
駆けてきました。
子供は、その
中の一
頭に
早くも
飛び
乗りました。
あの
高原にいるころ、
暁の
風が、
頭の
上の
空を
渡り、
葉末に
露のしずくの
滴るとき、
星の
光が、
無数にきらめいていた。
平三の
腰を
下ろしているうしろには、こんもりとした
野ばらのやぶがあって、
真っ
白な
花のさかりでした。それには、
無数のみつばちが
集まっています。
まりは、
石塊の
上をころげたり、
土の
上を
走ったりしました。そして、
体じゅうに
無数の
傷ができていました。
そこには、
鋭い
無数の
刺があって、
外からの
敵を
守ってくれるであろうし、そのやわらかな
若葉は
卵が
孵化して
幼虫となったときの
食物となるであろうと
考えたからでした。
そこには、
無数の
白いうさぎが、
駆けているように、
波頭が
光って
見えるばかりでした。
そして、
南の
空を
見返りながら、
太陽に
向かって
威嚇しました。すると
無数のおおかみは、
等しく
太陽に
向かって、
遠ぼえをしたのであります。その
声は、じつにものすごかった。
彼は、
近づいてみると、
無数の
小さなビーズを、ひざのあたり、
黒い
衣服の
上にまいて、その一つ一つに
針を
通しながら、それらの
赤・
白・
青・
黄・
紫のビーズを
糸につないでいました。
花は、たちまちのうちに、
無数の
黄色な
蛾が
飛んできたのを
見ました。どの
木の
葉にも、またどの
草の
葉にも、
蛾が
止まっていました。ちょうど
花びらの
降りかかったように
見えたのです。
最初は、それは、おじいさんの
目を
喜ばしましたのですけれど、ちょうがたくさんの
卵を
産んでいって、あとから、
青い
裸虫が
無数に
孵化して、
柔らかな
芽や、
葉を
食べることを
知りますと
王さまは、
夜の
空を
仰がれました。
頭の
上には
無数の
星が
輝いていました。
彼は、しだいにふけていく、
初秋の
夜の
空を
仰ぎました。
金色に、
緑色に、うすく
紅に、
無数の
星が
輝いています。おそらく、どの一つにも
烈々として、
炎が
燃え
上がっているにちがいない。
しかし、
自然は、どこも、かしこも、
人間が
荒らしつくしたので、
最後に、これらの
島を
守ろうとするごとく、
無数の
岩がとり
囲み、
平常ですら、
波が
高くて
近寄りがたいところとなっていました。
そして、
雨脚が、
白い
銀の
線を
無数に
空間に
引いていました。
同時に
雪のような
白鳥が、
無数に
飛びたったのであります。