-
トップ
>
-
むすう
と、熊蔵が、
用意の
松明を持たせて中にすすむと、清水にぬれて
海獣の
肌のようにヌルヌルした
岩壁を、
無数の
沢蟹が走りまわったのに、ハッとした。
そして、
夏の
日が
海のかなたに
傾いて
無数のうろこ
雲が
美しく
花弁のように
空に
散りかかったときに、
身を
投げて
死んだものもありました。
彼の
云ふ
所によると、
清水谷から
辨慶橋へ
通じる
泥溝の
樣な
細い
流の
中に、
春先になると
無數の
蛙が
生れるのださうである。
今では
再び、もとの
通り
梢も
高し、
茂つて
居る。
其の
暴風雨の
前、
二三年引續いて、
兩方の
樹へ
無數の
椋鳥が
群れて
來た。