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所々
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ところ/″\
ふりがな文庫
“
所々
(
ところ/″\
)” の例文
雲
(
くも
)
は
暗
(
くら
)
からう……
水
(
みづ
)
はもの
凄
(
すご
)
く
白
(
しろ
)
からう……
空
(
そら
)
の
所々
(
ところ/″\
)
に
颯
(
さつ
)
と
藥研
(
やげん
)
のやうなひゞが
入
(
い
)
つて、
霰
(
あられ
)
は
其
(
そ
)
の
中
(
なか
)
から、
銀河
(
ぎんが
)
の
珠
(
たま
)
を
碎
(
くだ
)
くが
如
(
ごと
)
く
迸
(
ほとばし
)
る。
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
從
(
したが
)
つて
出來上
(
できあが
)
つたものには、
所々
(
ところ/″\
)
のぶく/\が
大分
(
だいぶ
)
目
(
め
)
に
付
(
つ
)
いた。
御米
(
およね
)
は
情
(
なさけ
)
なささうに、
戸袋
(
とぶくろ
)
に
立
(
た
)
て
懸
(
か
)
けた
張
(
は
)
り
立
(
た
)
ての
障子
(
しやうじ
)
を
眺
(
なが
)
めた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
直腸部に填充した脱脂綿が
所々
(
ところ/″\
)
血に汚れて、うねくつて露出してゐる外には何も殘らなかつた。
実験室
(旧字旧仮名)
/
有島武郎
(著)
「滿韓
所々
(
ところ/″\
)
」抔が君の氣色を害したのは左もあるべきだと思ふ。然し君から輕佻の疑を受けた余にも、眞面目な「土」を讀む眼はあるのである。だから此序を書くのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
かく
噴
(
ふ
)
いては
止
(
や
)
み
噴
(
ふ
)
いては
止
(
や
)
みすること
五六回
(
ごろつかい
)
にして
次第
(
しだい
)
に
衰
(
おとろ
)
へ
遂
(
つひ
)
に
止
(
や
)
んでしまつた。
跡
(
あと
)
には
所々
(
ところ/″\
)
に
小
(
ちひ
)
さな
土砂
(
とさ
)
の
圓錐
(
えんすい
)
を
殘
(
のこ
)
し、
裂口
(
さけぐち
)
は
大抵
(
たいてい
)
塞
(
ふさ
)
がつて
唯
(
たゞ
)
細
(
ほそ
)
い
線
(
せん
)
を
殘
(
のこ
)
したのみである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
▼ もっと見る
と口惜しいから松五郎に
喰
(
かぶ
)
り附きに掛ると、松五郎は少しく
柔術
(
やわら
)
の手を心得て居りますから、茂之助の胸倉を
捕
(
とら
)
えて押して
往
(
ゆ
)
きますと、
彼
(
あ
)
の辺には
所々
(
ところ/″\
)
に沼のような溜り水が有ります。
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
鼠が吐き出した英雄の心の臓は、失恋でもしたやうに
所々
(
ところ/″\
)
破けてゐたさうだ。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
風情
(
ふぜい
)
は
一段
(
いちだん
)
で、
汀
(
みぎは
)
には、
所々
(
ところ/″\
)
、
丈
(
たけ
)
の
低
(
ひく
)
い
燕子花
(
かきつばた
)
の、
紫
(
むらさき
)
の
花
(
はな
)
に
交
(
まじ
)
つて、あち
此方
(
こち
)
に
又
(
また
)
一
輪
(
りん
)
づゝ、
言交
(
いひか
)
はしたやうに、
白
(
しろ
)
い
花
(
はな
)
が
交
(
まじ
)
つて
咲
(
さ
)
く……
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
其
(
その
)
小高
(
こだか
)
い
所々
(
ところ/″\
)
に、
下
(
した
)
から
石段
(
いしだん
)
を
疊
(
たゝ
)
んで、
寺
(
てら
)
らしい
門
(
もん
)
を
高
(
たか
)
く
構
(
かま
)
へたのが二三
軒目
(
げんめ
)
に
着
(
つ
)
いた。
平地
(
ひらち
)
に
垣
(
かき
)
を
繞
(
めぐ
)
らして、
點在
(
てんざい
)
してゐるのは、
幾多
(
いくら
)
もあつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
と
所々
(
ところ/″\
)
で、——
釣臺
(
つりだい
)
に
附
(
つ
)
いてくれました
主人
(
あるじ
)
が
聲
(
こゑ
)
を
掛
(
か
)
けて
教
(
をし
)
へますのを、あゝ、
冥途
(
めいど
)
へ
行
(
ゆ
)
く
路
(
みち
)
も、
矢張
(
やつぱ
)
り、
近所
(
きんじよ
)
だけは
知
(
し
)
つた
町
(
まち
)
を
通
(
とほ
)
るのかと
思
(
おも
)
ひました。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
さうなると、今迄は気が
付
(
つ
)
かなかつたが、
実
(
じつ
)
に見るに堪えない程醜くいものである。毛が
不揃
(
むら
)
に
延
(
の
)
びて、
青
(
あを
)
い
筋
(
すぢ
)
が
所々
(
ところ/″\
)
に
蔓
(
はびこ
)
つて、如何にも不思議な動物である。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
額
(
ひたい
)
の
広
(
ひろ
)
い
眼
(
め
)
の大きな仏教に縁のある相である。
縮
(
ちゞみ
)
の
襯衣
(
しやつ
)
の上へ
脊広
(
せびろ
)
を着てゐるが、
脊広
(
せびろ
)
は
所々
(
ところ/″\
)
に
染
(
しみ
)
がある。
脊
(
せい
)
は頗る高い。瘠せてゐる所が暑さに釣り合つてゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
穴
(
あな
)
のやうな
眞暗
(
まつくら
)
な
場末
(
ばすゑ
)
の
裏町
(
うらまち
)
を
拔
(
ぬ
)
けて、
大川
(
おほかは
)
に
架
(
か
)
けた、
近道
(
ちかみち
)
の、ぐら/\と
搖
(
ゆ
)
れる
一錢橋
(
いちもんばし
)
と
云
(
い
)
ふのを
渡
(
わた
)
つて、
土塀
(
どべい
)
ばかりで
家
(
うち
)
の
疎
(
まばら
)
な、
畠
(
はたけ
)
も
池
(
いけ
)
も
所々
(
ところ/″\
)
、
侍町
(
さむらひまち
)
を
幾曲
(
いくまが
)
り、で
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
高い窓の
外
(
そと
)
から
所々
(
ところ/″\
)
に樹が見える。
空
(
そら
)
も少し見える。遠くから
町
(
まち
)
の
音
(
おと
)
がする。三四郎は立ちながら、学者の生活は静かで深いものだと考へた。それで其日は其儘帰つた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
雲
(
くも
)
は
所々
(
ところ/″\
)
墨
(
すみ
)
が
染
(
にじ
)
んだ、
日
(
ひ
)
の
照
(
てり
)
は
又
(
また
)
赫
(
かつ
)
と
強
(
つよ
)
い。が、
何
(
なん
)
となく
濕
(
しめり
)
を
帶
(
お
)
びて
重
(
おも
)
かつた。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「滿韓
所々
(
ところ/″\
)
」抔が君の氣色を害したのは左もあるべきだと思ふ。然し君から輕佻の疑を受けた余にも、眞面目な「土」を讀む眼はあるのである。だから此序を書くのである。
「土」に就て
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
婦
(
をんな
)
が
言
(
い
)
つた、
土蜘蛛
(
つちぐも
)
の
如
(
ごと
)
く、
横這
(
よこば
)
ひに、
踞
(
しやが
)
んだなりで、
坂
(
さか
)
をずる/\と
摺
(
ず
)
つては、
摺
(
ず
)
つては
來
(
き
)
て、
所々
(
ところ/″\
)
、
一本
(
ひともと
)
、
一輪
(
いちりん
)
、
途中
(
とちう
)
へ
棄
(
す
)
てた、いろ/\の
花
(
はな
)
を
取
(
と
)
つては
嗅
(
か
)
ぎ、
嘗
(
な
)
めるやうに
嗅
(
か
)
いでは
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「それもさうだ」と頗る曖昧な返事をして、又肩を並べて
歩
(
ある
)
き
出
(
だ
)
した。正門を這入ると、急に
眼
(
め
)
の
前
(
まへ
)
が広くなる。大きな建物が
所々
(
ところ/″\
)
に黒く立つてゐる。其
屋根
(
やね
)
が
判然
(
はつきり
)
尽きる
所
(
ところ
)
から
明
(
あきら
)
かな
空
(
そら
)
になる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それは
錦
(
にしき
)
の
袋
(
ふくろ
)
に
這入
(
はい
)
つた一
尺
(
しやく
)
ばかりの
刀
(
かたな
)
であつた。
鞘
(
さや
)
は
何
(
なに
)
とも
知
(
し
)
れぬ
緑色
(
みどりいろ
)
の
雲母
(
きらゝ
)
の
樣
(
やう
)
なもので
出來
(
でき
)
てゐて、
其
(
その
)
所々
(
ところ/″\
)
が三ヶ
所
(
しよ
)
程
(
ほど
)
銀
(
ぎん
)
で
卷
(
ま
)
いてあつた。
中身
(
なかみ
)
は六
寸
(
すん
)
位
(
ぐらゐ
)
しかなかつた。
從
(
した
)
がつて
刄
(
は
)
も
薄
(
うす
)
かつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
所
常用漢字
小3
部首:⼾
8画
々
3画
“所々”で始まる語句
所々方々
所々認