健康けんかう)” の例文
窃盜せつたう姦淫かんいん詐欺さぎうへてられてゐるのだ。であるから、病院びやうゐん依然いぜんとして、まち住民ぢゆうみん健康けんかうには有害いうがいで、不徳義ふとくぎなものである。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
忠實まめやかつかへたる何某なにがしとかやいへりし近侍きんじ武士ぶしきみおもふことのせつなるより、御身おんみ健康けんかう憂慮きづかひて、一時あるとき御前ごぜん罷出まかりい
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
この温泉をんせんはたして物質的ぶつしつてきぼく健康けんかう效能かうのうがあるかいか、そんなことわからないがなにしろ温泉をんせんわるくない。すくなくとも此處こゝの、此家このや温泉をんせんわるくない。
都の友へ、B生より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
其所そこ段々だん/\調しらべてて、宗助そうすけ自分じぶんいまかついたことのない事實じじつ發見はつけんしたときに、おもはずおそおどろいた。胎兒たいじ間際まぎはまで健康けんかうであつたのである。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
現時げんじひとよりうらやまるゝほど健康けんかうたもれども、壯年さうねんころまでは體質たいしついたつてよわく、頭痛づつうなやまされ、み、しば/\風邪ふうじやをかされ、えずやまひためくるしめり。
命の鍛錬 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
それも二三ねんあひだ普通ふつう人間にんげんならばもう到底たうていやくにもたぬ年齡ねんれいたつしてるので、假令たとひかれ境遇きやうぐう安佚あんいつゆるさないためうして精神的せいしんてき健康けんかうたもたれてるのだとしても
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
發掘はつくつはじめ(其他そのた方面はうめんおい角力すまふつた)てからは、身體しんたい健康けんかう非常ひじやう良好りやうかうで、普通ふつう土方どかたとしても一にんまへ業務げふむれるやうつてると、益々ます/\おほおほきく遺跡ゐせきやうになり
A Mさんの近況きんきやうはどうだね。健康けんかうおほいに回復くわいふくしたかね。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
健康けんかうになれたんでせうにね。
彼女こゝに眠る (旧字旧仮名) / 若杉鳥子(著)
主人しゆじんあやかりたいもとに、甘垂あまたるい金玉糖きんぎよくたう幾切いくきれ頬張ほゝばつた。これはさけみ、ちやみ、めし菓子くわしへるやう出來できた、重寶ちようはう健康けんかうをとこであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
はあ、病人びやうにんしかなんにん狂人きやうじん自由じいう其處邊そこらへんあるいてゐるではないですか、れは貴方々あなたがた無學むがくなるにつて、狂人きやうじんと、健康けんかうなるものとの區別くべつ出來できんのです。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
やゝとき乘客じようかくは、活佛くわつぶつ——いまあらたにおもへる——の周圍しうゐあつまりて、一條いちでう法話ほふわかむことをこひねがへり。やうや健康けんかう囘復くわいふくしたる法華僧ほつけそうは、よろこんでこれだくし、打咳うちしはぶきつゝ語出かたりいだしぬ。
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
さらまたさらまた勞動らうだう健康けんかうゆうす。
京都きやうと時分じぶんべつとして、廣島ひろしまでも福岡ふくをかでも、あまり健康けんかう月日つきひおくつた經驗けいけんのない御米およねは、此點このてんけると、東京とうきやうかへつてからも、矢張やは仕合しあはせとはへなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
これはもう周圍まはりものうよりみとめてゐるところで、只今たゞいまもドクトル、エウゲニイ、フエオドロヰチがふのには、貴方あなた健康けんかうためには、すべから氣晴きばらしをして、保養ほやうせん一とんければならんと。これ實際じつさいです。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
健康けんかういのる。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)