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一生懸命
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いっしょうけんめい
ふりがな文庫
“
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)” の例文
と、
母親
(
ははおや
)
が
教
(
おし
)
えました。するとみんな
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
、グワッ、グワッと
真似
(
まね
)
をして、それから、あたりの
青
(
あお
)
い
大
(
おお
)
きな
葉
(
は
)
を
見廻
(
まわ
)
すのでした。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
とどなりながら、ドン、ドン、
扉
(
とびら
)
をたたきました。
鬼
(
おに
)
はその
声
(
こえ
)
を
聞
(
き
)
くと、ふるえ
上
(
あ
)
がって、よけい
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
に、中から
押
(
お
)
さえていました。
桃太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
けれどもうっちゃって置く訳にいかないから自分の持って居る杖も棄ててしまってそれから
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
に走りました。それでも捉まらない。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
けれども金魚は
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
やってよ。素晴らしい、見ていると何もかも忘れてうっとりするような新種を作ってよ。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
それから赤シャツと野だは
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
に釣っていたが、約一時間ばかりのうちに
二人
(
ふたり
)
で十五六上げた。
可笑
(
おか
)
しい事に釣れるのも、釣れるのも、みんなゴルキばかりだ。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
「オヤ、けんどんですネ、人が
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
になって
訊
(
き
)
いてるのに。何でそんなに沈んでいるのです?」
鵞鳥
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
或るときブリッジの
蔭
(
かげ
)
で、Kさんの名前を呼び
喚
(
わめ
)
いている女の子が、あまり
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
に呼び探しているので、「ヘェイ、ぼくと遊ぼう」と
覚束
(
おぼつか
)
ない英語でからかうと
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
そうしてみると私も本気で考え出さなければなりません。そう思って
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
思い出しました。
紫紺染について
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「さっきのが……声だよ。お前さん、そう
恐
(
こわ
)
がっちゃいかん。
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
のところじゃないか。」
縁結び
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
動物が子孫を
継
(
つ
)
ぐべき子供のために、その全生涯を
捧
(
ささ
)
げていることは
蝉
(
せみ
)
の例でもよくわかる。暑い夏に鳴きつづけている
蝉
(
せみ
)
は
雄蝉
(
おすぜみ
)
であって、
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
に
雌蝉
(
めすぜみ
)
を呼んでいるのである。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
で、僕はひょうげて、まるで下宿屋か何かの女でも呼ぶように「お菊さアん」と窓から呼ぶのだ。すると、白く
振
(
ふ
)
り返った彼女は、
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
に笑った顔で、「お使いよオ」と答える。
魚の序文
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
もっともまた時には雌の河童を
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
に追いかける
雄
(
おす
)
の河童もないではありません。しかしそれもほんとうのところは追いかけずにはいられないように雌の河童が仕向けるのです。
河童
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「わたくしは
出世
(
しゅっせ
)
がしたいと
思
(
おも
)
って、
京都
(
きょうと
)
へわざわざ
上
(
のぼ
)
ってまいりました。どうぞ
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
働
(
はたら
)
きますから、お
屋敷
(
やしき
)
でお
使
(
つか
)
いなさって
下
(
くだ
)
さいまし。」
一寸法師
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
清書をするには二日で済んだが、下た書きをするには四日かかった。読みにくいかも知れないが、これでも
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
にかいたのだから、どうぞしまいまで読んでくれ。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
それからまた何でもない寺の規則とかいうような事を
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
に
喧
(
やかま
)
しゅういうて守って居る。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
このくらいの
暑
(
あつさ
)
で、岸に休んでいさっしゃる分ではあんめえ、
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
に
歩行
(
ある
)
かっしゃりや、
昨夜
(
ゆうべ
)
の
泊
(
とまり
)
からここまではたった五里、もう里へ行って地蔵様を拝まっしゃる時刻じゃ。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その人たちのために、森は冬のあいだ、
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
、北からの風を防いでやりました。
狼森と笊森、盗森
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ぼくは
勿論
(
もちろん
)
、
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
で、
隅
(
すみ
)
から隅まで、草の根を
押
(
お
)
しわけて探してみましたが、処々に
遺
(
のこ
)
っているコカコラの
空瓶
(
あきびん
)
、チュウインガムの
食滓
(
たべかす
)
などのほかには、水滴をつづった青草が
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
与一は
沈黙
(
だま
)
って、
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
赤い鼻の先を
擦
(
こす
)
っていた。
清貧の書
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
僕はラップの肩をたたき、
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
に慰めました。
河童
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
こう
言
(
い
)
って
猿
(
さる
)
が
低
(
ひく
)
い
鼻
(
はな
)
を
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
高
(
たか
)
くして、とくいらしい
顔
(
かお
)
をしますと、くらげはわざと、さもおかしくってたまらないというように
笑
(
わら
)
い
出
(
だ
)
しました。
くらげのお使い
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
おれは
一貫張
(
いっかんばり
)
の机の上にあった置き
洋燈
(
らんぷ
)
をふっと吹きけした。星明りで障子だけは少々あかるい。月はまだ出ていない。おれと山嵐は
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
に障子へ
面
(
かお
)
をつけて、息を
凝
(
こ
)
らしている。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
閉口
(
へいこう
)
したですが荷物をそのまま
抛
(
ほう
)
っては自分の命の
糧
(
かて
)
がなくなるから
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
力を籠めて両方の手で荷物を上に引き挙げた。まあこれでいいと思ってどっかり坐ってホッと一息
吐
(
つ
)
きました。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
ちょうどこの
上口
(
のぼりぐち
)
の辺に
美濃
(
みの
)
の
蓮大寺
(
れんだいじ
)
の本堂の
床下
(
ゆかした
)
まで
吹抜
(
ふきぬ
)
けの
風穴
(
かざあな
)
があるということを
年経
(
とした
)
ってから聞きましたが、なかなかそこどころの
沙汰
(
さた
)
ではない、
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
、
景色
(
けしき
)
も
奇跡
(
きせき
)
もあるものかい
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「ハイ! この縄を
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
握っとんなはい」
風琴と魚の町
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
の大学士などにはお構いなく
楢ノ木大学士の野宿
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
女の子は
夢中
(
むちゅう
)
で
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
逃
(
に
)
げますと、山の上からしばを
背中
(
せなか
)
にしょって
下
(
お
)
りて
来
(
く
)
るおじいさんに
出
(
で
)
あいました。
山姥の話
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
ずいぶん
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
駆
(
か
)
けたのですけれど、
山姥
(
やまうば
)
の
足
(
あし
)
に
小
(
ちい
)
さな女の子がかなうはずはありませんから、ずんずん
追
(
お
)
いつかれて、もう
一足
(
ひとあし
)
で
山姥
(
やまうば
)
に
肩
(
かた
)
をつかまれそうになりました。
山姥の話
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
女の子がまた
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
逃
(
に
)
げますと、また
一人
(
ひとり
)
のおじいさんが、そこでかやを
刈
(
か
)
っていました。
山姥の話
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
おじいさんはもうすましたもので、
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
、のびたり、ちぢんだり、
縦
(
たて
)
になり、
横
(
よこ
)
になり、
左
(
ひだり
)
へ行き、
右
(
みぎ
)
へ行き、くるりくるりと
木
(
き
)
ねずみのように、
元気
(
げんき
)
よくはね
回
(
まわ
)
りながら
瘤とり
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
鉢
(
はち
)
かつぎもはじめはことわりましたけれど、
昔
(
むかし
)
おかあさんが
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
教
(
おし
)
えておいて
下
(
くだ
)
さったのは、こういう
時
(
とき
)
に
恥
(
はじ
)
をかかないためであったかと
思
(
おも
)
い
返
(
かえ
)
して、
琴
(
こと
)
を手に
取
(
と
)
りました。
鉢かつぎ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
とおばあさんは
金切
(
かなき
)
り
声
(
ごえ
)
を
上
(
あ
)
げて、
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
逃
(
に
)
げ
出
(
だ
)
しました。そしてやっとのことで、
半分
(
はんぶん
)
死
(
し
)
んだようにまっ
青
(
さお
)
になって、うちの中にかけ
込
(
こ
)
みますと、おじいさんはびっくりして
舌切りすずめ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
心
(
こころ
)
の中で
八幡大神
(
はちまんだいじん
)
のお
名
(
な
)
をとなえながら、この一の
矢
(
や
)
を
射損
(
いそん
)
じたら、二の
矢
(
や
)
をつぐまでもなく
生
(
い
)
きては
帰
(
かえ
)
らない
覚悟
(
かくご
)
をきめて、まず
水破
(
すいは
)
という
鏑矢
(
かぶらや
)
を
取
(
と
)
って、
弓
(
ゆみ
)
に
番
(
つが
)
えました。
鵺
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「やれやれ、
有
(
あ
)
り
難
(
がた
)
い、これで
助
(
たす
)
かった。」と
思
(
おも
)
って、
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
明
(
あか
)
りを
目当
(
めあ
)
てにたどって行きますと、なるほど
家
(
うち
)
があるにはありましたが、これはまたひどい
野中
(
のなか
)
の一つ
家
(
や
)
で、
軒
(
のき
)
はくずれ
安達が原
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
その
声
(
こえ
)
を
聞
(
き
)
くと、
坊
(
ぼう
)
さんは、さてこそ
鬼婆
(
おにばばあ
)
が
追
(
お
)
っかけて
来
(
き
)
たとがたがたふるえながら、
耳
(
みみ
)
をふさいでどんどん
駆
(
か
)
け
出
(
だ
)
して行きました。そして
心
(
こころ
)
の中で
悪鬼
(
あくき
)
除
(
よ
)
けの
呪文
(
じゅもん
)
を
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
唱
(
とな
)
えていました。
安達が原
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
といって、みんなで
代
(
か
)
わる
代
(
が
)
わる、
食
(
た
)
べ
物
(
もの
)
を
持
(
も
)
って行ってやりました。
若者
(
わかもの
)
はそれをもらって
食
(
た
)
べながら、とうとう三七二十一
日
(
にち
)
の
間
(
あいだ
)
、
同
(
おな
)
じ
所
(
ところ
)
につっ
伏
(
ぷ
)
したまま、
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
お
祈
(
いの
)
りをしていました。
一本のわら
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
娘
(
むすめ
)
は
夜
(
よる
)
も
昼
(
ひる
)
もおかあさんのまくら
元
(
もと
)
につきっきりで、ろくろく
眠
(
ねむ
)
る
暇
(
ひま
)
もなく、
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
にかんびょうしましたが、
病気
(
びょうき
)
はだんだん
重
(
おも
)
るばかりで、もう
今日
(
きょう
)
明日
(
あす
)
がむずかしいというまでになりました。
松山鏡
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
しかしうっかり
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
していって、
一口
(
ひとくち
)
にあんぐりやられては
大
(
たい
)
へんだと一
度
(
ど
)
は
思
(
おも
)
い
返
(
かえ
)
して、
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
がまんしていましたが、そのうち
鬼
(
おに
)
どもがおもしろそうに手をたたいて、
拍子
(
ひょうし
)
をとり
出
(
だ
)
しますと
瘤とり
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
その
後
(
あと
)
で
坊
(
ぼう
)
さんは、
心
(
こころ
)
の中で
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
仏
(
ほとけ
)
さまにお
祈
(
いの
)
りをしながら
人馬
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
と、
目
(
め
)
をつぶって
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
にお
祈
(
いの
)
りをしました。
一本のわら
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
と
一生懸命
(
いっしょうけんめい
)
にお
願
(
ねが
)
い
申
(
もう
)
しました。
一寸法師
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
生
常用漢字
小1
部首:⽣
5画
懸
常用漢字
中学
部首:⼼
20画
命
常用漢字
小3
部首:⼝
8画
“一生”で始まる語句
一生
一生涯
一生奉公
一生作
一生一品
一生末生
一生用不尽
一生之間能荘厳