“みき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ミキ
語句割合
45.9%
神酒27.3%
御酒6.3%
見限5.4%
見聞2.4%
2.0%
造酒1.5%
三木1.0%
水木1.0%
樹幹1.0%
見極1.0%
三切0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
深喜0.5%
0.5%
0.5%
美支0.5%
美木0.5%
0.5%
酒神0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あらをはつたとき枯葉かれはおほいやうなのはみなかまでゝうしろはやしならみきなはわたして干菜ほしなけた。自分等じぶんら晝餐ひるさいにも一釜ひとかまでた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
その市の姫十二人、御殿の正面にゆうしてづれば、神官、威儀正しく彼処かしこにあり。土器かわらけ神酒みき、結び昆布。やがて檜扇ひおうぎを授けらる。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
韓国からくにらはしてかへ丈夫武男ますらたけを御酒みきたてまつる 〔巻十九・四二六二〕 多治比鷹主
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
なあ、そうやってるうちにアまた思わねえいい芽もふこうってものだ。だがネ、お前さんが栄三郎さんに見限みきりをつけたのは大出来だったよ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
そんなにねんいりにいはないでも、およそからす勘左衞門かんざゑもんすゞめ忠三郎ちうざぶらうなどより、とりでこのくらゐ、こゑ合致がつちしたものはすくなからう、一度いちどもまだ見聞みききしたおぼえのないものも、こゑけば、すぐわかる……
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
お前は何かてえと、おみきお酒ツてお謂ひだけれども、私が幾らむもんじやない。二がふけア大概たいげまゐツて了ふんだかや、月に積ツたツて幾らがものでもありやしないよ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
やまきたの濃染手拭、酒の名の「うしほ」の盃、引出よと祝ふとわけて、我が老舗しにせ酒はよろしと、あらの桝酒にみがくと、春や春、造酒みき造酒みきよと、酒はかり、朱塗の樽のだぶすぬき、神もきかせとたがたたき
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
即ち事は頼氏につらなつてゐる。頼氏では三月に山陽の次男辰蔵が六歳にして夭した。「幻華一現暫娯目、造物戯人何獪哉。」しかし五月に至つて四男三木みき八が生れた。後の三樹三郎醇みきさぶらうじゆんである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
一行いっこうは戸主成善十二歳、母五百いお五十三歳、くが二十二歳、水木みき十六歳、専六せんろく十五歳、矢島優善やすよし三十四歳の六人と若党二人ににんとである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
頑丈な樹幹みきをへし曲げるやうな大風の時ですら
蒼白あおしろほおしまれるに、薄き化粧をほのかに浮かせるは、一重ひとえの底に、余れる何物かをかくせるがごとく、蔵せるものを見極みきわめんとあせる男はことごとくとりことなる。男はまばゆげになかば口元を動かした。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そのうち三切みきりめが初まるとお梅はしばらく聴いていたが、そッと立って土間へ下りると母親おふくろが見つけて、低い声で
郊外 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
ひだりかけみきはしり、四面八角しめんはつかく縱横無盡じうわうむじんとひ
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
老婆は卓の上へ包みを置いて、その中から金のみきで銀の枝をした一朶いっぽんの花簪児を執って秀英の頭へ持っていった。
断橋奇聞 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
かく可凄すさまじくもまた可恐おそろしき、大薩摩おほさつまたけなかばにくもつらぬく、大木たいぼくみきたかえだ綾錦あやにしきいとなみ、こゝにむすめきしが、もとよりところえらびたれば、こずゑましらつたふべからず、した谷川たにがはなり。
妙齢 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
幹太郎は二十七歳になり、名も深喜みき(註、彼の名は一般に『造酒みき』として知られているが、高倉テル氏の考証によると『深喜みき』が正しいそうで、作者もそれに従った)
花も刀も (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
竹は松と同じくその色を換えぬ葉とみきとが芽出度いものとなっています。松は千歳を契るもの、竹は万代を契るものといわれています。これはすなわちその葉と稈とを賞讃したものです。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
箭箆または箭簳やみきともいう竹のつくり方にはいろいろ作法がある、十二そく、あるいは十三束三伏みつぶせなどといって、こぶしひと握りをそくとよんで長さをきめる、そしてみきには節が三つあるのがきまりで
日本婦道記:箭竹 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
『左様さ。』と松太郎は額の汗を手拭で拭いて、『お美支みき様が恰度十四歳に成られた時にな、庄屋敷村のお生家うちから三昧田村さんまいだむらの中山家へ御入輿おこしいりに成つた。有難いお話でな。 ...
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
三四郎が級主任をしている補習科A組の美木みきという生徒が、不意に転げ込んで来て、三四郎の留守宅に持上った兇事の報せをもたらして来た。
寒の夜晴れ (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
それ多少たせうまつて、みきすときなぞは、みきからくびすと、土手どてうへあき暖味あたゝかみながめられるやう心持こゝろもちがする。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
大昔の酒神みき頌歌者や哀歌詩人に依つて詠まれた愉快な歌を口にして、余も亦彼等の如く一切の生命を酒と竪琴楽に托して
歌へる日まで (新字旧仮名) / 牧野信一(著)