造酒みき)” の例文
幹太郎は二十七歳になり、名も深喜みき(註、彼の名は一般に『造酒みき』として知られているが、高倉テル氏の考証によると『深喜みき』が正しいそうで、作者もそれに従った)
花も刀も (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
やまきたの濃染手拭、酒の名の「うしほ」の盃、引出よと祝ふとわけて、我が老舗しにせ酒はよろしと、あらの桝酒にみがくと、春や春、造酒みき造酒みきよと、酒はかり、朱塗の樽のだぶすぬき、神もきかせとたがたたき
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
造酒みきは、こう言いさして、ジロリと客を見た。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
乏しきを老いて豊けき大人うし見ればとりけ風呂焚け造酒みきよとめんよと
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)