樹幹みき)” の例文
村を出拔けると、霧の間から白樺の林の樹幹みきだけが、ぼんやりと兩側に見えて來た。しとしと草を踏んで行く自分の草鞋の足音だけが耳に入つた。不圖立ち停ると、急に周圍がしんとして來る。
霧の旅 (旧字旧仮名) / 吉江喬松(著)
頑丈な樹幹みきをへし曲げるやうな大風の時ですら