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恩人
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おんじん
ふりがな文庫
“
恩人
(
おんじん
)” の例文
永
(
なが
)
いあいだ
薬餌
(
やくじ
)
をとってもらった
生命
(
いのち
)
の
恩人
(
おんじん
)
——それは
忘
(
わす
)
れてもいいにしろ、いきなり
大人
(
おとな
)
をつかまえて頭から、大将! とは。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
さいはひに、
火
(
ひ
)
の
粉
(
こ
)
でない。
私
(
わたし
)
は
柳川
(
やながは
)
を
恩人
(
おんじん
)
だと
思
(
おも
)
ふ——
思
(
おも
)
つて
居
(
ゐ
)
る。もう
一歩
(
ひとあし
)
來
(
き
)
やうが
遲
(
おそ
)
いと、
最早
(
もはや
)
言
(
ことば
)
を
費
(
つひや
)
すにおよぶまい。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
連戻り
泊
(
とめ
)
候
機
(
をり
)
是なる節は其旅人を見るより
吃驚
(
びつくり
)
致し此が以前の
恩人
(
おんじん
)
水呑村の九助なりと申により私しも
外
(
ほか
)
ならず思ひ
段々
(
だん/\
)
承
(
うけた
)
まはるに九助儀大金を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
みんな
私
(
わたし
)
の
恩人
(
おんじん
)
といふて
宜
(
よ
)
い、
今
(
いま
)
このやうに
好
(
い
)
い
女中
(
ぢよちゆう
)
ばかり
集
(
あつ
)
まつて、
此方
(
こち
)
の
奧樣
(
おくさま
)
ぐらゐ
人
(
ひと
)
づかひの
宜
(
い
)
い
方
(
かた
)
は
無
(
な
)
いと
嘘
(
うそ
)
にも
喜
(
よろこ
)
んだ
口
(
くち
)
をきかれるは
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「すみません、あなたは、ぼくの生命の
恩人
(
おんじん
)
です。その恩人に対し、ちょっとの間でも、ぼくがおそろしそうに、後へ身をひいたことはおわびします」
時計屋敷の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
だってそうじゃないか。お
父
(
とう
)
さんはペスの
恩人
(
おんじん
)
なんだぜ。
犬
(
いぬ
)
ころしにつれられていくところを、お
金
(
かね
)
をやってたすけなさったんだ。こんな
小
(
ちい
)
さいうちに
命
(
いのち
)
を
ペスときょうだい
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「あなた
様
(
さま
)
は
私
(
わたし
)
どもの
恩人
(
おんじん
)
でございます。どうかくれぐれもおからだを
大事
(
だいじ
)
になされてくだされませ」そして馬はていねいにおじぎをして
向
(
む
)
こうへ歩いて行きました。
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
眼
(
め
)
が
覚
(
さ
)
めたか?——そう
言葉
(
ことば
)
をかけられた
時
(
とき
)
のうれしさ!
俺
(
わし
)
はてっきり
自分
(
じぶん
)
を
救
(
すく
)
ってくれた
恩人
(
おんじん
)
であろうと
思
(
おも
)
って、お
名前
(
なまえ
)
は? と
訊
(
たず
)
ねると、お
爺
(
じい
)
さんはにっこりして
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
四十男
(
しゞふをとこ
)
の
水呑百姓
(
みづのみひやくしやう
)
と
思
(
おも
)
つたのは、
學校
(
がくかう
)
より十町ばかり
隔
(
へ
)
だつて
居
(
ゐ
)
る
松林
(
まつばやし
)
の
奧
(
おく
)
に
一構
(
ひとかまへ
)
の
宅地
(
たくち
)
を
擁
(
よう
)
し、
米倉
(
べいさう
)
の
三棟
(
みむね
)
を
並
(
なら
)
べて
居
(
ゐ
)
る
百姓
(
ひやくしやう
)
、
池上權藏
(
いけがみごんざう
)
といふ
男
(
をとこ
)
で、
大島小學校
(
おほしませうがくかう
)
の
創立者
(
さうりつしや
)
、
恩人
(
おんじん
)
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
社会的の区別をすればこそ、
些細
(
ささい
)
のことが大きく思えたり、重いことが軽く見えるが、自分のために
宜
(
よ
)
きを計り、自分に尽す親切の行為を計れば、思わぬところに僕の
恩人
(
おんじん
)
が
潜
(
ひそ
)
んでいて
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
で、新吉は今はこの二人を、またとない
恩人
(
おんじん
)
とも思っているのです。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
「みなでこの
恩人
(
おんじん
)
に
感謝
(
かんしゃ
)
しようじゃないか」
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
音信
(
おとづれ
)
して、
恩人
(
おんじん
)
に
禮
(
れい
)
をいたすのに
仔細
(
しさい
)
はない
筈
(
はず
)
。
雖然
(
けれども
)
、
下世話
(
げせわ
)
にさへ
言
(
い
)
ひます。
慈悲
(
じひ
)
すれば、
何
(
なん
)
とかする。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
自分
(
じぶん
)
は、いつまでも
昔
(
むかし
)
の百
姓
(
しょう
)
で、みんなといっしょになって
働
(
はたら
)
いて、みんなと
苦楽
(
くらく
)
を
共
(
とも
)
にしましたから、
村
(
むら
)
の
人
(
ひと
)
たちからも、
恩人
(
おんじん
)
と
慕
(
した
)
われて、たいへん
尊敬
(
そんけい
)
されたのであります。
武ちゃんと昔話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
然るに半四郎は
後藤秀盛
(
ごとうひでもり
)
と同道して
讃州
(
さんしう
)
高野村
(
かうやむら
)
へ立歸り我家に到りて
父
(
ちゝ
)
半左衞門へ
途中
(
とちう
)
の
次第
(
しだい
)
を落もなく物語りければ半左衞門は
且
(
かつ
)
驚
(
おどろ
)
き
且
(
かつ
)
喜
(
よろこ
)
び
早速
(
さつそく
)
秀盛
(
ひでもり
)
を
請
(
しやう
)
じ我子を助けられし
恩人
(
おんじん
)
なりと
厚
(
あつ
)
く禮を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
疑
(
うた
)
がふは
罪
(
つみ
)
ふかき
事
(
こと
)
なり
一日
(
ひとひ
)
二日
(
ふたひ
)
待給
(
まちたま
)
へ
好
(
よ
)
き
御返事
(
おへんじ
)
の
參
(
まゐ
)
るは
定
(
ぢやう
)
ぞと
言
(
い
)
ひしに
違
(
ちが
)
ひは
無
(
な
)
かるべし
若
(
も
)
しさうならば
何
(
なん
)
とせん
八重
(
やへ
)
は
上
(
うへ
)
もなき
恩人
(
おんじん
)
なれば
何
(
なに
)
ごとなり
共
(
とも
)
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
ることして
悦
(
よろこ
)
ばせたし
歳
(
とし
)
は
下
(
した
)
なれど
分別
(
ふんべつ
)
ある
人
(
ひと
)
とて
言
(
ことば
)
少
(
すく
)
なゝれば
願
(
ねが
)
ひは
有
(
ある
)
や
望
(
のぞ
)
みはなしや
知
(
し
)
れ
難
(
がた
)
きを
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
此
(
こ
)
の
間
(
あひだ
)
約
(
やく
)
十分間
(
じつぷんかん
)
。
恁
(
か
)
うまで
大切
(
たいせつ
)
にすると
云
(
い
)
ふのが、
恩人
(
おんじん
)
の
遺兒
(
わすれがたみ
)
でも
何
(
なん
)
でもない、
我
(
わ
)
が
兒
(
こ
)
なのである。
銭湯
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
堪へし
昨日
(
きのふ
)
の始末
嘸
(
さぞ
)
や
嘸
(
さぞ
)
六右衞門殿には
不審
(
いぶか
)
しく思はれけん久八は私の爲には命の
親
(
おや
)
共
言
(
いふ
)
べき樣なる
恩人
(
おんじん
)
なり是非
足下
(
おまへ
)
の身の立樣にする程に
暫
(
しば
)
しの内
勘辨
(
かんべん
)
して何ぞ
耐
(
こら
)
へて下されと久八が前に
鰭伏
(
ひれふせ
)
ば久八は涙を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
それは、——
其許
(
そこ
)
は——
自分
(
じぶん
)
の
口
(
くち
)
から
申兼
(
まをしか
)
ねる
次第
(
しだい
)
でありますけれども、
私
(
わたし
)
の
大恩人
(
だいおんじん
)
——いえ/\
恩人
(
おんじん
)
で、そして、
夢
(
ゆめ
)
にも
忘
(
わす
)
れられない
美
(
うつく
)
しい
人
(
ひと
)
の
侘住居
(
わびずまひ
)
なのであります。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
幾度
(
いくたび
)
か
逡巡
(
しゆんじゆん
)
した
最後
(
さいご
)
に、
旅館
(
りよくわん
)
をふら/\と
成
(
な
)
つて、たうとう
恩人
(
おんじん
)
を
訪
(
たづ
)
ねに
出
(
で
)
ました。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
御懇意
(
ごこんい
)
の
間
(
あひだ
)
と
云
(
い
)
ひ、それにです。
貴方
(
あなた
)
は
私
(
わたし
)
のためには
恩人
(
おんじん
)
でおいでなさる。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“恩人”の意味
《名詞》
恩恵を施してくれた人。世話になった人。助けてくれた人。
(出典:Wiktionary)
恩
常用漢字
小6
部首:⼼
10画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“恩”で始まる語句
恩
恩寵
恩顧
恩怨
恩愛
恩恵
恩誼
恩惠
恩返
恩賜