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人
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て
ふりがな文庫
“
人
(
て
)” の例文
「どれ」いや応なく取って見ると、
桐油紙
(
とうゆ
)
ぐるみ、上に唐草銀五郎様、
出
(
だ
)
し
人
(
て
)
の名は裏に小さく「行き
交
(
か
)
いの女より」としてあった。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
見ると七人の
持
(
も
)
ち
人
(
て
)
の内真中の一人だけは黄色の着物を着たお爺さんで、あとの六人は皆空色の着物を着た十二三の男の児であった。
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
「両国には相違ねえが、あの小屋からずっと離れた
亀沢町
(
かめざわちょう
)
の路地に若い男が、殺されているが、困ったことには
見知
(
みし
)
り
人
(
て
)
がねえ」
銭形平次捕物控:028 歎きの菩薩
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
けどが女が人殺の直接のエジェンシー(働き
人
(
て
)
)と云う事は無い、と云って己も是だけは少し明解し
兼
(
かね
)
るけれどナニ失望するには及ばぬ
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
さあ、どんづまりのその女郎が殺されましてからは、怪我にもゆき
人
(
て
)
がございません、これはまた無いはずでございましょう。
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
『
私
(
わたくし
)
は
何
(
なに
)
も
貴方
(
あなた
)
を
自分
(
じぶん
)
の
信仰
(
しんかう
)
に
向
(
むか
)
はせやうと
云
(
い
)
ふ
權利
(
けんり
)
を
主張
(
しゆちやう
)
はせんのです。』
院長
(
ゐんちやう
)
は
自分
(
じぶん
)
を
解
(
わか
)
つて
呉
(
く
)
れ
人
(
て
)
の
無
(
な
)
いので、さも
殘念
(
ざんねん
)
と
云
(
い
)
ふやうに。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
すれば影だ、ピー/\風でさむさ橋に出て居ても、見て貰い
人
(
て
)
もないかしてもう帰って来た、帰り際に早いから
屹度
(
きっと
)
寄るぜ
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
貰
(
もら
)
ひ
人
(
て
)
がミラボーだけに、賞品も別に悪くはなかつたやうだ。だが
九歳
(
こゝのつ
)
の子供の帽子を貰つたお爺さんがその帽子を
何
(
ど
)
うしたかは記者も知らない。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「ははは、何を——ばかな。あのばか娘もしようがないね、浪さん。あんな娘でももらい
人
(
て
)
があるかしらん。ははは」
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
しかし、さなきだに頼み
人
(
て
)
がない所へ、見ず知らずの父親が入り込んでも、まるで仕事にありつけなかった。
飢餓地帯を歩く:――東北農村惨状報告書――
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
己
(
お
)
れが
映
(
うつ
)
し
人
(
て
)
で
横町
(
よこちやう
)
の三五
郎
(
ろう
)
に
口上
(
こうじよう
)
を
言
(
い
)
はせよう、
美登利
(
みどり
)
さん
夫
(
そ
)
れにしないかと
言
(
い
)
へば、あゝ
夫
(
そ
)
れは
面白
(
おもしろ
)
からう、三ちやんの
口上
(
こうじよう
)
ならば
誰
(
だ
)
れも
笑
(
わら
)
はずには
居
(
ゐ
)
られまい
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
村長のなり
人
(
て
)
がないので、無能な無爲な阿呆野口を助役にして、太政官に
宛行
(
あてご
)
うて置いたのであるが、そんなことでは、治まつて行きさうもなくて、
權威
(
オーソリチー
)
破壞の聲が
太政官
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
乘せたれども
舁
(
かつ
)
ぎ
人
(
て
)
のなきゆえ後藤は
膝
(
ひざ
)
を
打
(
うち
)
是
(
これ
)
はしたり氣の付ざりしがこんな事なら惡漢の二三人を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
此家
(
ここ
)
は広い畑の中に孤立した二軒長屋で、壁一重向ふ側には隣家も続いてゐるのだが、長いこと借り
人
(
て
)
がなくて畳には古い埃がつもつてゐる。長いこと隣家の物音はないのであつた。
竹藪の家
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
主人「だってまだ
貰
(
もら
)
い
人
(
て
)
もない」大原「あるよ」主人「何処に」大原
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
『怒りはしない。迷信を
嗤
(
わら
)
ったのだ。いや、迷信があるのは、かえって倖せかもしれぬ。おそらく、あの馬に、
乗
(
の
)
り
人
(
て
)
はなかろう』
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「兩國には相違ねえが、あの小屋からずつと離れた龜澤町の路地に若い男が、殺されて居るが、困つたことには見知り
人
(
て
)
がねえ」
銭形平次捕物控:028 歎きの菩薩
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
『
私
(
わたくし
)
は
何
(
なに
)
も
貴方
(
あなた
)
を
自分
(
じぶん
)
の
信仰
(
しんこう
)
に
向
(
むか
)
わせようと
云
(
い
)
う
権利
(
けんり
)
を
主張
(
しゅちょう
)
はせんのです。』
院長
(
いんちょう
)
は
自分
(
じぶん
)
を
解
(
わか
)
ってくれ
人
(
て
)
の
無
(
な
)
いので、さも
残念
(
ざんねん
)
と
云
(
い
)
うように。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
人気も
穏
(
おだやか
)
なり、積んだものを見たばかりで、鶴谷様御用、と札の建ったも
同一
(
おなじ
)
じゃで、誰も手の
障
(
さ
)
え
人
(
て
)
はござりませぬで。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
あの時の御恩は私は死んでも忘れませんあの時には誰も中へ這入って止め
人
(
て
)
がないところへ、親方が這入って下すって、無法といっては済みませんが
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
蔵元屋の菩提所は祭り
人
(
て
)
がのうなろうやら知れませぬ折柄ゆえ、それが何よりの御功徳様かと存じまするが……
狂歌師赤猪口兵衛:博多名物非人探偵
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
弾は
撃
(
う
)
ち
人
(
て
)
以上に慌てて飛んでもない方角へ
逸
(
そ
)
れて往つた。すると直ぐ
後
(
うしろ
)
から江川がずどんと口火をきつた。猪は急所を撃たれてその儘
平伏
(
へたば
)
つてしまつた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
聴き
人
(
て
)
の呆れた顔付が如何にも間抜けに見えるほど暫しのうちは杜絶えもしない。
竹藪の家
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
足りないのを美登利さんに買つて貰つて、筆やの店で
行
(
や
)
らうでは無いか、己れが映し
人
(
て
)
で横町の三五郎に口上を言はせよう、美登利さん夫れにしないかと言へば、あゝ夫れは面白からう
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「倒れかかっている甲賀家の
喬木
(
きょうぼく
)
、この世に
頼
(
たよ
)
り
人
(
て
)
のないお千絵様——、それを
支
(
ささ
)
える力、救うお方は、あなたのほかにはございません」
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その時まで、雲助どもの乱暴を、
打腹立
(
うちはらだ
)
って
拗
(
す
)
ねたる
状
(
さま
)
、この救い
人
(
て
)
に対してさえ、我ままに甘えて
曲
(
くね
)
るか、
捗々
(
はかばか
)
しく口も利かずにいたのであった。
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
近頃所蔵の
骨董物
(
こつとうもの
)
につくづく飽きが来て、
望
(
のぞ
)
み
人
(
て
)
さへあつたら、今が今でも譲り度いやうな事を言ひ出した。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
住み
人
(
て
)
の無くなった深良屋敷は、それから間もない晩秋の大風で倒れてしまった。村の人々は……お蔭で青空が広くなったようだ……といって胸を撫で
卸
(
おろ
)
している。
巡査辞職
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
大阪
(
あっち
)
で
越佐
(
えつさ
)
さんと云っては大した御身代で
在
(
いら
)
っしゃるんだからね、土地で貰おうと
仰
(
おっし
)
ゃれば、網の目から手の出るほど呉れ
人
(
て
)
はあるがの、佐兵衞さんてえのは江戸の生れなんで
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
足りないのを美登利さんに買つて貰つて、筆やの店で
行
(
や
)
らうでは無いか、己れが映し
人
(
て
)
で横町の三五郎に口上を言はせよう、美登利さんそれにしないかと言へば、ああそれは面白からう
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「名乘り
人
(
て
)
がなければ、見附に
曝
(
さら
)
すほかはあるまいな」
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
笠をかぶる必要もないほど
陽焦
(
ひや
)
けのしている真ッ黒顔に、これもまた、往来へ捨てても拾い
人
(
て
)
がありそうもない古笠をかぶっているのだ。
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
獺
(
かわうそ
)
、化ものも同然に、とがめ
人
(
て
)
のござりませぬ、独鈷の湯へ浸ります嬉しさに、たつ野の木賃に巣をくって
山吹
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
あの馬の
騎
(
の
)
り手はこの夜更けに何のためにこの王宮のまわりを駈けめぐるのであろう。あんな疾い馬がこの世に在るか知らん。
騎
(
の
)
り
人
(
て
)
は俺の知らぬ魔者ではないか知らん。
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
直ぐまたその
取
(
と
)
り
做
(
な
)
し
人
(
て
)
が、自分に関係の深い早稲田の老伯であるのに気が
注
(
つ
)
いたらしかつた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
比丘なんぞになり
度
(
た
)
い事はないが、是も
皆
(
みんな
)
私の作った悪事の
罰
(
ばち
)
で、世話のして呉れ
人
(
て
)
もなくなり、段々
老
(
と
)
る年で病み煩いでもした時に看病人もない始末、あゝ
何
(
ど
)
うしたら
宜
(
よ
)
かろう
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
母さんに無理をいふて困らせては成りませぬと教ゆれば、困らせる處か、お峰聞いて呉れ、歳は八つなれど身躰も大きし力もある、
我
(
わし
)
が寐てからは稼ぎ
人
(
て
)
なしの
費用
(
いりめ
)
は重なる、四苦八苦見かねたやら
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
酒——はよくないものと、
極道
(
ごくどう
)
の毒水みたいにいうのは、あれや酒のせいじゃあるまいて。酒はよいものじゃが、飲み
人
(
て
)
がわるいのじゃ。
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
もう一度、以前、日比谷の興行で綺麗な
鸚鵡
(
おうむ
)
が引金を口で切って、
黄薔薇
(
きばら
)
の
蕋
(
しべ
)
を射て当てて、花弁を円く輪に散らしたのを見て覚えている。——扱い
人
(
て
)
は、たしか
葡萄牙
(
ポルトガル
)
人であったと思う。
ピストルの使い方:――(前題――楊弓)
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
文「御新造を持てと云っても
己
(
おれ
)
のような者には
女房
(
にょうぼ
)
になってくれ
人
(
て
)
がないや」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あれ、
最早
(
もう
)
二度まわってしまった。今度は三度目だ。これ、
白銀
(
しろがね
)
の鏡。赤鸚鵡。美留藻の
行衛
(
ゆくえ
)
は
最早
(
もう
)
見なくともよい。それよりも早くあの馬と、その
騎
(
の
)
り
人
(
て
)
を見せてくれ。あれ、もう三度まわった。
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
母
(
かか
)
さんに無理をいふて困らせては成りませぬと教ゆれば、困らせる処か、お峯聞いてくれ、
歳
(
とし
)
は八つなれど
身躰
(
からだ
)
も
大
(
おほ
)
きし力もある、
我
(
わし
)
が
寐
(
ね
)
てからは
稼
(
かせ
)
ぎ
人
(
て
)
なしの
費用
(
いりめ
)
は重なる、四苦八苦見かねたやら
大つごもり
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
しかし
頼
(
たの
)
み
人
(
て
)
が官軍の将校なので彼らも不正直には扱いかねる。宿場へ着くたびに、駕の中の様子をのぞく、そのうちに初めて
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
年甲斐もなく原丹治と密通をいたし、お前を
虐
(
いじ
)
り出した跡で丹三郎をおえいの養子に入れたのも、名主と話合いの上、村方で誰一人非の打ち
人
(
て
)
のないようにして婚礼をさせようとする処へ
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
山と積まれてからが
金子
(
かね
)
で
生命
(
いのち
)
までは売りませんや、誰も島屋の隠居には片づき
人
(
て
)
がなかったので、どういうものでございますか、その癖、そうやって、嫁が
極
(
きま
)
りましても女房が居ましても
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
母
(
かゝ
)
さんに
無理
(
むり
)
をいふて
困
(
こま
)
らせては
成
(
な
)
りませぬと
教
(
をし
)
ゆれば、
困
(
こま
)
らせる
處
(
どころ
)
か、お
峯
(
みね
)
聞
(
き
)
いて
呉
(
く
)
れ、
歳
(
とし
)
は八つなれど
身躰
(
からだ
)
も
大
(
おほ
)
きし
力
(
ちから
)
もある、
我
(
わし
)
が
寐
(
ね
)
てからは
稼
(
かせ
)
ぎ
人
(
て
)
なしの
費用
(
いりめ
)
は
重
(
かさ
)
なる、四
苦
(
く
)
八
苦
(
く
)
見
(
み
)
かねたやら
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
しかし、不意の事件におどろいた群衆の動揺は、ただ口々に何か騒いで、かんじんな自分たちの中に潜んでいる
小柄
(
こづか
)
の投げ
人
(
て
)
を忘れている。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
此の坊やアだけは今晩
夜
(
よ
)
が明けないうち法蔵寺様へでも願って
埋葬
(
ともらい
)
を致したいと存じます、誰も
宅
(
うち
)
へ参り
人
(
て
)
はなし、私が此の病人では何う致す事も出来ませんから、
何卒
(
どうぞ
)
一寸お帰りなすって
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
全く叱りつけるように勧めたんですからね、すすめ
人
(
て
)
が私でしょう。
阿魔
(
あま
)
はてっきり、ぶんなぐられると思って
負
(
おぶ
)
さったもんです、名はお米ッていいます、可愛い
女
(
こ
)
なんですがね、十七でしたよ。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
広い闇を抱えた
埋地
(
うめち
)
の
船岸
(
ふなつき
)
には荷主や見送り
人
(
て
)
の提灯がいッぱいだ。口々にいう話し声が、ひとつの騒音となってグワーと水にひびいている。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“人”を含む語句
良人
主人
大人
美人
情人
巨人
人間
夫人
何人
他人
老人
家人
支那人
狂人
人形
日本人
商人
一人
婦人
旅人
...