“際立:きわだ” の例文
“際立:きわだ”を含む作品の著者(上位)作品数
夏目漱石10
谷崎潤一郎5
永井荷風5
吉川英治4
泉鏡花3
“際立:きわだ”を含む作品のジャンル比率
社会科学 > 風俗習慣・民俗学・民族学 > 風俗習慣・民俗学・民族学8.7%
芸術・美術 > 彫刻 > 彫刻史 各国の彫刻2.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語1.4%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
みきたゝおととが際立きわだつてきこゆるのみであつたが、鐵車てつしやすゝすゝんで
そのひとの際立きわだった不思議な美しさの原因は、もっと厳粛な、崇高といっていいほどのせっぱつまった現実の中にあったのです。
東京だより (新字新仮名) / 太宰治(著)
薊の顔は見る見る変ってきた。灰吹きをたたく音も際立きわだって高い。しばらく身をそらして老人を見おろしていたが、
春の潮 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
夜着のえり天鵞絨びろうど際立きわだって汚れているのに顔を押附けて、心のゆくばかりなつかしい女の匂いをいだ。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
アダリーは小さな黒い鉄兜てつかぶと形の婦人帽に灰色の皮膚をクッキリと際立きわだたせた卵色の散歩服、白靴下、白靴。
冥土行進曲 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
裂目さけめを洩れて斜めに大理石の階段を横切りたる日の光は、一度に消えて、薄暗がりの中に戸帳の模様のみ際立きわだちて見える。
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
新嘗と神今食との慣例には共通点が多く、ただその食料の新穀であることが、特に前者を際立きわだたせたのではないか。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
最も鮮明に神の去来の時期、迎え送りの感覚を際立きわだたせていたことは、こういう新らしい世の中になってからでも
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
からたちでらの門の扉に碧巌録提唱へきがんろくていしょうりつけた紙が際立きわだって白く見える。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
鋼鉄こうてつの如く日にけた皮膚と髯武者の揃っている中にあって、彼の顔だけが際立きわだって白かった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その新たに延びた部分だけが際立きわだって生々しく見え、上の方の煤けた色とは著しくちがっているのであった。
小さな出来事 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
枝珊瑚などは紅の方でも際立きわだったもの、その配色の工合で生かして綺麗きれいに景色の好いものとなる。
などゝ云う松雪院の花やかな声が、腰元共のきゃっ/\と騒ぐこえの中に際立きわだって、彼方のくさむらや此方のみぎわへ移って行った。
お延にしても、謙蔵に対する気兼から、際立きわだって彼に味方をすることはなかったが、心の中では彼の肩を持ってくれている一人に相違なかった。
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
風がおり/\かすかに渡って、すゝきがざわ/\する外には、虫の音が際立きわだってひゞくばかりであった。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
けれども時節柄じせつがら頓着とんじゃくなく、当人の好尚このみを示したこの一色ひといろが、敬太郎には何よりも際立きわだって見えた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
時は九月の中旬、残暑はまだえ難く暑いが、空には既に清涼の秋気がち渡って、深いみどりの色が際立きわだって人の感情を動かした。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
温暖あたたかな平野の地方ではそれほど際立きわだって感じないようなことを、ここでは切に感ずる。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
すべてがさわあひだつてさうして二人ふたり容子ようすわざとらしくえるまで際立きわだつてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
こころみに誰にも知られている手近な実例をあげてみるならば、たとえば、ポーの「天邪鬼」に扱われているスリルなどはその際立きわだった一つであろう。
探偵小説の「謎」 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
学者らしい長い眉だけホンノリと紅い顔の中に際立きわだって斑白はんぱくに見えるように成った。
岩石の間 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そして動物中に行われる現状打破の本能を際立きわだって著しいものと認めたのではなかったろうか。
惜みなく愛は奪う (新字新仮名) / 有島武郎(著)
その衆僧の真っ先には、紫の法衣を身につけた際立きわだって尊い一人の僧が香炉に香を投げている。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
中にも際立きわだちてにぎわしきは中央なる大卓おおづくえを占めたる一群ひとむれなり。
うたかたの記 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
うしろの黒い常磐木ときわぎの間からは四阿屋あずまやわら屋根と花畠はなばたけに枯れ死した秋草の黄色きばみ際立きわだって見えます。
監獄署の裏 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
花かつたあるは葉か、所々がはげしく光線を反射して余所よそよりも際立きわだちて視線を襲うのは昔し象嵌ぞうがんのあった名残でもあろう。
幻影の盾 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
代助は戸の開いた間から、白い卓布の角の際立きわだった色を認めて、午餐は洋食だと心づいた。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
殺意の後に来る色を失っている皮膚の乾燥した、わずかなやつれがやっと際立きわだって見えた。
たぷたぷと揺れる乳房、男のように緊縛している下帯のために、かえって際立きわだって見える下腹や、広い腰や、肉のもりあがった豊かな臀部でんぶなど。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
際立きわだって明暸めいりょうに聞こえたこの一句ほどお延にとって大切なものはなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
水のおもて黄昏たそがれるにつれてかもめの羽の色が際立きわだって白く見える。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
対比的に際立きわだつ醜怪もさることながら、敗残的なその姿は目をおおいたいくらいだ。
如何なる星の下に (新字新仮名) / 高見順(著)
くっきりとした耳許みみもと際立きわだって、帯もすそも見えないのが、浮出うきだしたように真中へあらわれて、後前あとさきに、これも肩から上ばかり
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その以前、信長の在世中には、柴田、丹羽にわ、滝川と、際立きわだって、羽振りのよかった一人だけに、かれの没落は、また一歩の時の推移を思わせたものだった。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
満ち来る夕汐ゆうしおの上を滑って行く荷船にぶねの帆のみが真白く際立きわだった。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
以前の住居から持って来た古い柱時計の時を刻む音が際立きわだって岸本の耳に聞えた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
近頃『猟友』といふ雑誌で飯島博士が独逸ドイツで銃猟した事の話が出て居るが、これはよほどこまかく書いてあるので、ほかのよりは際立きわだつて面白いことが多い。
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
写生々々とやかましく言うておるうちは、写生ということが際立きわだって響いて、写生はしながらも写生にこだわっているような心もちがしていくらか疲労を感じる。
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
などと間伸まのびのした、しかも際立きわだって耳につく東京の調子でる、……その本人は、受取口から見たところ、二十四、五の青年で、羽織はおりは着ずに
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
江戸ではその分業が一々際立きわだって、店の仕事が多忙いそがしいとまでは行かないが、中古から(徳川氏初期からをす)京都の方では非常に盛大なものであった。
背景に船とほばしらと帆を大きくいて、その余った所に、際立きわだって花やかな空の雲と、蒼黒あおぐろい水の色をあらわした前に、裸体の労働者が四五人いた。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
少年はせたすばしっこそうなからだつきだし、色こそしおやけで黒いが、おもながの顔は眼鼻めはなだちが際立きわだっていて、美少年といってもいいだろう。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
ことにねえさんがという特殊な言葉が際立きわだって鼓膜こまくに響いた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
幹をすかして空の見える反対の方角を見ると——西か東か無論わからぬ——ここばかりは木が重なりおう一畝ひとせ程は際立きわだつ薄暗さを地に印する中に池がある。
幻影の盾 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
雪之丞が、あらわれて、鳴り物も、うた声も一そう際立きわだって聴えて来た。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
ひたいは透き通った青みのある白さで、二つのアーチ形をした睫毛の上にのび、おのずからなる快活な輝きを持つ海緑色のひとみをたくみに際立きわだたしているのでした。
正利の面は、その白い眉毛が、急に際立きわだつほど、しゅになった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やがて日の長くなることが、やや際立きわだって知られる暮れがた。
鐘の声 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
静かな夕暮などはその娘の顔も姿も際立きわだって美しく見えた。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
原因は解らないが、轍の迹が際立きわだって三四十本並んでいる。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その日の暑さも記憶の中に際立きわだって残っているものである。
(新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
夕化粧の襟足際立きわだつ手拭のかぶり方、襟付の小袖こそで、肩から滑り落ちそうなおめし半纏はんてん、お召の前掛、しどけなく引掛ひっかけに結んだ昼夜帯ちゅうやおび
妾宅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
数日の後、景行の使いが、薬を届けてよこした。薬草袋を煮ては、毎日何度となく、その薬を飲みつづけた。驚くほど、尿がよく出る。それに比例して、気分が際立きわだって爽快になってきた。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
次の間の風呂先の釜に向っているお軽のうしろ姿を、内蔵助は、じっと見つめた。妻のない家に際立きわだつ美しさである。彼の心は、ふと、彼らしくもない和やかな波紋をゆるがせていた。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
九郎右衛門の恢復かいふくしたのを、文吉は喜んだが、ここに今一つの心配が出来た。それは不断から機嫌の変わりやすい宇平が、病後に際立きわだって精神の変調を呈して来たことである。
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
何処いずくよりきたりしとも見えず、暗うなりたる境内の、うつくしくいたる土のひろびろと灰色なせるに際立きわだちて、顔の色白く、うつくしき人、いつかわがかたわらにゐて
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
はきと分らねど白地にくずの葉を一面に崩して染め抜きたる浴衣ゆかたえりをここぞと正せば、暖かき大理石にてきざめるごとき頸筋くびすじ際立きわだちて男の心をく。
一夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
直ぐに男女の日本人が這入って来た。二人とも際立きわだって小さく見える。あとについて這入って戸を締める興行師も、大きい男ではないのに、二人の日本人はその男の耳までしかないのである。
花子 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
小夜子が紹介してくれというので、ちょいと紹介してから、二階へあがって行ったが、そうやって、前側にすわって扇子をつかっている小夜子の風貌ふうぼうは、広い場内でも際立きわだつ方であった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
で、住宅なども四囲に際立きわだって宏壮なものである。
田舎医師の子 (新字新仮名) / 相馬泰三(著)
まぶたしずかに閉されているので濃い眉毛まゆげは更にあざやかに、細い鼻と優しいほおの輪郭とはななめにさす朧気おぼろげな火影に一層際立きわだってうつくしく見えた。
寐顔 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
喜田川守貞きたがわもりさだの『近世風俗志』に「首筋に白粉ぬること一本足とつて、際立きわだたす」といい、また特に遊女、町芸者の白粉について「くびきわめて濃粧す」といっている。
「いき」の構造 (新字新仮名) / 九鬼周造(著)
前にもいった足利あしかが時代の「おじゃる」ことばや「発矢はっし!……何々」というような際立きわだった誇張的の新らしい文調であったので、初めの珍らしい中こそヤンヤと喝采かっさいされたが
美妙斎美妙 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
これが新吉の耳には際立きわだって鋭く響く。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
甲斐は一人のときも、れのあるときも、なんとはなしに際立きわだってみえた。背丈の高い躯を少し前跼まえかがみにして、ゆっくりと歩く。顔つきは温かく穏やかで、微笑すると白いきれいな歯がみえた。
此の五人の印度女の内で一段際立きわだって見えるカシミヤ代表の秘書の夫人は細くすんなりとした体に桃色絹のインド服を頭や腕や腰にはめた黄金造りのバンドで締めつけ、同じ色絹のべールを頭から背へかけて居た。
ガルスワーシーの家 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
葉子は始終紋附きの黒い羽織を着て、思いありげな目を伏せ、庸三の少し後ろの方につつましく坐っていたが、そうした明るい集りのなかで見ると、最近まためっきり顔や姿のやつれて来たのが際立きわだって見えた。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
黙ると一層空腹が身にこたえるので、何か話題を見付けてしゃべっていなければならなかったが、そうそう話すこともなくなって、ふっと四人とも無言になる時があると、石炭のごうごう燃える音だけが際立きわだって聞えた。
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
さして広からぬ庭には四季えず何かしら花がさいているが、それらの物のハデななまめかしい色彩はかえって男のない家の内の静寂をばどうかすると一層さびしく際立きわだたせるように思われる事があった。
寐顔 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
焦茶こげちゃ砂壁すなかべに、白い象牙ぞうげじく際立きわだって、両方に突張っている、手前に例の木蘭がふわりと浮き出されているほかは、とこ全体のおもむきは落ちつき過ぎてむしろ陰気である。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
曇日くもりびなので蝙蝠かほもりすぼめたまゝにしてゐるせいか、やゝ小さい色白いろじろの顏は、ドンヨリした日光ひざしの下に、まるで浮出うきだしたやうに際立きわだってハツキリしてゐる。
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
前の日の病室の寂しさに引きかえ、窓の側に置いてある草花の鉢一つより外に眼につくものも無い灰色な部屋の中にあっては、つとめて眼立たない服装なりをして母を看護している節子の姿態が一層際立きわだって女らしく見えた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
石の廊下をコツコツ鳴らす跫音あしおと際立きわだたしく顳顬こめかみへ飛び込んできて、その静かさがむやみに神経を刺戟したが、時に何処からとも知れない光が階段の途中あたりで顔に流れかかってきて、だんだん気が遠くなるようであった。
小さな部屋 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
悦子が学校へ出て行ったあとで、彼女は貞之助とさし向いに食堂の椅子にかけながら、我が艦上機が汕頭スワトウと潮州を空襲した記事を読んでいると、台所で沸かしている珈琲コーヒーにおい際立きわだって香ばしく匂って来るのに心づいて、突然、
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
道端みちばたの子供等は皆好奇の目を円くして此怪し気な車を見迎え見送って、何を言うのか、口々に譟然がやがやわめいている中から、忽ち一段際立きわだって甲高かんだかな、「犬殺しだい犬殺しだい!」という叫声さけびごえが其処此処から起る。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
私の注文は尼が盲人と近づきになったいきさつから、盲人自身の物語へ移る境目さかいめ際立きわだたせないようにしてすら/\と這入って行きたいのであるが、そうするためには矢張聞書の書き方にならって直接法と間接法とを適宜に織り交ぜて行くべきであろうか。
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
肉づきのいいうなじにはにじのようにギラギラ光る水晶の頸飾くびかざりをして、眼深まぶかに被った黒天鵞絨びろうどの帽子の下には、一種神秘な感じがするほど恐ろしく白い鼻の尖端せんたんあごの先が見え、生々しい朱の色をした唇が際立きわだっていました。
痴人の愛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
そんな風に、私の思いは決して現実的なものではなかったのに、ヒステリィ患者とは云いながら、これまでさしていやにも思わなかった家内のお園が、際立きわだっていとわしくなり、すみ子がねむっている三重県の田舎いなか町が、そこへ一度も行ったことがない丈に、不思議にもなつかしく思えるのですね。
モノグラム (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
全くあの頃のナオミは、その体つきが一日々々と女らしく、際立きわだって育って行きましたから、ちょうど赤子を産んだ親が「始めて笑う」とか「始めて口をきく」とか云う風に、その子供のたちのさまを書き留めて置くのと同じような心持で、私は一々自分の注意をいた事柄を日記にしるしたのでした。
痴人の愛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)