“鉄兜”の読み方と例文
読み方割合
てつかぶと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
頭は鉄兜てつかぶとをかぶっているようで、ささえのない下ッ腹は絶えず何かに追ッかけられてるように、トカ、トカとえいでいるのだった。
冬枯れ (新字新仮名) / 徳永直(著)
どこまで行っても同じような焼跡ながら、おびただしいガラスびんが気味悪く残っているところや、鉄兜てつかぶとばかりが一ところに吹寄せられている処もあった。
廃墟から (新字新仮名) / 原民喜(著)
待避の刹那まで、僕は鉄兜てつかぶとのまま机の前に坐ってもみた。今度こそ家が焼かれるか、死ぬか、そんな思いで暮しつづけた。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)