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占
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うらな
ふりがな文庫
“
占
(
うらな
)” の例文
黒と赤との着物を着たイイナはジプシイ
占
(
うらな
)
いをしていると見え、T君にほほ
笑
(
え
)
みかけながら、「今度はあなたの
運
(
うん
)
を見て上げましょう」
カルメン
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
名人
(
めいじん
)
の
占
(
うらな
)
い
者
(
しゃ
)
は、もはやこの
町
(
まち
)
にはいませんでした。
旅
(
たび
)
から
旅
(
たび
)
へ、
渡
(
わた
)
り
鳥
(
どり
)
のように
歩
(
ある
)
く
占
(
うらな
)
い
者
(
しゃ
)
は、どこへかいってしまったのです。
金の魚
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「今だから打ち明けて話しんすが、わたしには剣難の相があると上手な
占
(
うらな
)
い者さんが言いんした。そんなことがあるかも知れえせんね」
箕輪心中
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
とにかくこの美しい看護婦から自分は
運勢早見
(
うんせいはやみ
)
なんとかいう、
玩具
(
おもちゃ
)
の
占
(
うらな
)
いの本みたようなものを借りて、三沢の室でそれをやって遊んだ。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そのことが広く知れわたると、
近所
(
きんじょ
)
の人たちはもちろんのこと、遠くからも大ぜいの人びとがやってきて、いろんな事を
占
(
うらな
)
ってもらった。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
▼ もっと見る
「俗衆の前で
占
(
うらな
)
つてもらふのは私のすべきことでもありませんわ。私は自分一人ですつかり聞きます。お書齋には火があつて?」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
八。
菩提寺
(
ぼだいじ
)
の和尚と、村の手習ひ師匠と、左門町の
占
(
うらな
)
ひ者白井白龍に逢つて、百兵衞の外にあの不思議な謎々の文句の判じ方を
銭形平次捕物控:153 荒神箒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
非常に子どもらしい
素朴
(
そぼく
)
過ぎた
占
(
うらな
)
いかただけれども、前にはこうして右か左かの疑いをきめるという信仰もあったのではないかと思われる。
こども風土記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
どの神さまのお告げであろうかと急いで
占
(
うらな
)
いの役人に言いつけて占わせてごらんになりますと、それは
出雲
(
いずも
)
の
大神
(
おおかみ
)
のお告げで
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
ですから、うっかりじょうだんに
占
(
うらな
)
いなどを
立
(
た
)
てると、それがほんとうになって、とんだ
災難
(
さいなん
)
をうけることがあるものです。
夢占
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
拭くのも張合いのないその
抽斗
(
ひきだし
)
の底には、どうなるか解らなかった母子の身の上を幾度となく
占
(
うらな
)
った古い
御籤
(
みくじ
)
などが、いまだに
収
(
しま
)
ってあった。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
並べて
占
(
うらな
)
ひ此盜賊は男で御座ると云ながら
歸去
(
かへりさり
)
けるにぞ九助は種々と工夫し其儘四里廿一丁を一
息
(
いき
)
に飛が如く水田屋へ到り息を
繼々
(
つぎ/\
)
紛失
(
ふんじつ
)
の話を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
こんな
言葉
(
ことば
)
が、
相逢
(
あひあ
)
ふ
人々
(
ひと/″\
)
の
挨拶
(
あいさつ
)
のやうに、また
天氣
(
てんき
)
を
占
(
うらな
)
ふやうに、
子供
(
こども
)
の
口
(
くち
)
にまで
上
(
のぼ
)
るとともに、
市中
(
しちう
)
は
忽
(
たちま
)
ち
靜
(
しづ
)
まりかへつて、ひつそりとなつた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
そも何者がうごくのであろうかと、ご
承知
(
しょうち
)
でもござりましょうが、先生、ご
秘蔵
(
ひぞう
)
の
亀卜
(
きぼく
)
をカラリと投げて
占
(
うらな
)
われました
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
私、その猫に、
一心
(
いっしん
)
に祈った。そして、
金目銀目
(
きんめぎんめ
)
の猫、見つかった。それで、私、なお祈った。無事に
蒙古
(
もうこ
)
へ帰られるかどうか、赤土で猫を作って、
占
(
うらな
)
いした。
金の目銀の目
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
猶
(
なほ
)
幸
(
さいはひ
)
を神に祈るとて、
三八
巫子
(
かんなぎ
)
祝部
(
はふり
)
を召しあつめて、
三九
御湯
(
みゆ
)
をたてまつる。そもそも当社に
祈誓
(
いのり
)
する人は、
四〇
数の
祓物
(
はらへつもの
)
を
供
(
そな
)
へて
御湯
(
みゆ
)
を奉り、
吉祥
(
よきさが
)
凶祥
(
あしきさが
)
を
占
(
うらな
)
ふ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
玉脇の妻は、
以
(
もっ
)
て未来の有無を
占
(
うらな
)
おうとしたらしかったに——
頭陀袋
(
ずだぶくろ
)
にも納めず、帯にもつけず、
袂
(
たもと
)
にも入れず、角兵衛がその
獅子頭
(
ししがしら
)
の中に、封じて去ったのも
気懸
(
きがか
)
りになる。
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
易者としてのお銀様は、算木筮竹をもって吉凶と未来とを
占
(
うらな
)
っているのではないのです。
大菩薩峠:39 京の夢おう坂の夢の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
二上
(
ふたかみ
)
山の大阪の道から行つても跛や盲に遇うだろう。ただ
紀伊
(
きい
)
の道こそは
幸先
(
さいさき
)
のよい道であると
占
(
うらな
)
つて出ておいでになつた時に、到る處毎に
品遲部
(
ほむじべ
)
の人民をお定めになりました。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
ある日、祭司の宿禰は、長羅の行衛不明となったとき彼の行衛を
占
(
うらな
)
わせた
咒禁師
(
じゅこんし
)
を再び呼んで、長羅の病を占わせた。広間の中央には
忍冬
(
すいかずら
)
の模様を描いた大きな
薫炉
(
くんろ
)
が
据
(
す
)
えられた。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
スマトラのドラゴイア人の中で病人が出来ると、その部落の魔法使いを呼んで来て、その病気が治るか治らないかを
占
(
うらな
)
わせる。もし不治と云えばその病人の口を
蒸
(
む
)
して殺してしまう。
マルコポロから
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
占
(
うらな
)
ふに此艸を盌水に投じ葉開けば其人無事也
凋
(
しぼ
)
めば人
亡
(
な
)
しといふとぞ又日光山の万年艸は一名万年杉また苔杉などいひ漢名玉柏一名玉遂また千年柏といひて
形状
(
かたち
)
と異なり混ずべからず
植物一日一題
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
「ただ今
占
(
うらな
)
って見ましたところ、吉凶なかばすとございます。凶と出たらまたその時、何んとか思案するとして、ともあれ館に
案内
(
あんない
)
を乞い、一夜の宿りを頼む方がよろしいと思います」
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
貫一はその
相貌
(
そうぼう
)
の
瞥見
(
べつけん
)
に
縁
(
よ
)
りて、
直
(
ただ
)
ちに彼の性質を
占
(
うらな
)
はんと
試
(
こころむ
)
るまでに、いと善く
見極
(
みきは
)
めたり。されども、いかにせん、彼の相するところは始に疑ひしところと
頗
(
すこぶ
)
る一致せざる者有り。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
君江はその通り電話の返事をして硝子戸の外へ出ると、その姿を見て、洋服をきた中年の
痩
(
や
)
せた男が帳場の台に身を
倚
(
よ
)
せたまま、「君江さん。」と呼留めて、「どうしました。
占
(
うらな
)
いは。」
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「いいえ、それはわかりませんが、いまね、この婆が
畳算
(
たたみざん
)
で
占
(
うらな
)
ってみたところ、あなた、三度やり直しても同じ事、どうしても御男子。私の占いは当りますよ。旦那、おめでとうございます。」
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
この
占
(
うらな
)
いがはずれたら銭は取らねえ。長屋じゅうの者はそれで誤魔化されるか知らねえが、おれ達が素直にそれを承知するんじゃあねえ。
半七捕物帳:12 猫騒動
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
自分が眼を閉じて、石を一つ一つ畳の上に置いたとき、看護婦は赤がいくつ黒がいくつと云いながら
占
(
うらな
)
いの文句を繰ってくれた。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
王
(
おう
)
さまの
命令
(
めいれい
)
によって、その
占
(
うらな
)
い
者
(
しゃ
)
は、
召
(
め
)
されました。
占
(
うらな
)
い
者
(
しゃ
)
は、
山
(
やま
)
へ
登
(
のぼ
)
って、
鐘
(
かね
)
のそばにすわって、
祈
(
いの
)
りを
捧
(
ささ
)
げたのでした。
ひすいを愛された妃
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
西洋で
占
(
うらな
)
いの杖というのも皆これで、金鉱・地下水の発見の技術も、また北アジア名物の
宝捜
(
たからさが
)
しも、もとはすべてこの枝によったのであった。
こども風土記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「『皆さま方の運命を
占
(
うらな
)
つて差上げる』と申すのでございます。そして、しなければならない、どうしてもするのだと言ひ張つて居ります。」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
「そいつは、俺にも見當はつかないよ。八
卦
(
け
)
や
占
(
うらな
)
ひの言ふことは、十手捕繩でどうなるものか、まア、氣を大きく持つて、樣子を見ることだな」
銭形平次捕物控:308 秋祭りの夜
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
が、お蓮はそこを通りかかると、急にこの玄象道人に、男が昨今どうしているか、
占
(
うらな
)
って貰おうと云う気になった。
奇怪な再会
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
怪
(
あやし
)
みて
或博士
(
あるはかせ
)
に
占
(
うらな
)
はするに
日外
(
いつぞや
)
罪
(
つみ
)
無
(
なく
)
して殺されたる嫁の
祟
(
たゝ
)
り成んと云ければ鎭臺には大に駭かれ
塚
(
つか
)
を
建
(
たて
)
て是を
祀
(
まつ
)
り訴へたる娘を罪に行ひ
前
(
さき
)
の鎭臺の官を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「いいえ、風変りな
占
(
うらな
)
い
者
(
しゃ
)
が、鈴を振り振り歌って来るのを
真似
(
まね
)
て、ゾロゾロ
尾
(
つ
)
いて歩いているんです。へい。……それ、聞えるじゃございませんか」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
中納言
(
ちゅうなごん
)
も
奥方
(
おくがた
)
もびっくりして、
死
(
し
)
ぬほど
悲
(
かな
)
しがって、
上手
(
じょうず
)
な
占
(
うらな
)
い
者
(
しゃ
)
にたのんでみてもらいますと、やはり
大江山
(
おおえやま
)
の
鬼
(
おに
)
に
取
(
と
)
られたということがわかりました。
大江山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
皇子たちは、その野原でためしに
猟
(
りょう
)
をして、その
獲物
(
えもの
)
によって、さいさきを
占
(
うらな
)
ってみようとなさいました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
ちょうど
半月
(
はんつき
)
ばかりたった時、その日も甚兵衛は
尋
(
たず
)
ねあぐんで、ぼんやり家に
帰
(
かえ
)
りかけますと、ある
河岸
(
かし
)
の
木影
(
こかげ
)
に、
白髯
(
しろひげ
)
の
占
(
うらな
)
い
者
(
しゃ
)
が
卓
(
つくえ
)
を
据
(
す
)
えて、にこにこ
笑
(
わら
)
っていました。
人形使い
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
しかし一人ずつ二階へ呼びあげて
占
(
み
)
るので、小夜子が占てもらう間、庸三は下でしばらく待っていた。そのうちに小夜子がおりて来た。
占
(
うらな
)
わない前と表情に変りはなかった。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
そこで天の神樣の御命令で鹿の肩の骨をやく
占
(
うらな
)
い
方
(
かた
)
で占いをして仰せられるには、「それは女の
方
(
ほう
)
が
先
(
さき
)
に物を言つたので良くなかつたのです。歸り
降
(
くだ
)
つて改めて言い直したがよい」
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
今まで、あたいを頼みに来るのは、
山方
(
やまかた
)
ばっかりよ。あたいに鳥を追わせたり、蛇をつかまえさせたり、また虫を取って来て天気を
占
(
うらな
)
わせたりするんだけれど、江戸へ連れて行ってどうするんだろう。
大菩薩峠:18 安房の国の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
突然
占
(
うらな
)
いを見てもらう気になったのである。
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「もちろん心配して、お
神籤
(
みくじ
)
を引いたり、
占
(
うらな
)
いに見て貰ったりしているんですが、どうもはっきりした事は判らないようです」
半七捕物帳:69 白蝶怪
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「ホホホ
善
(
よ
)
くあたりました。あなたは
占
(
うらな
)
いの名人ですよ。あの男は、貧乏して、日本にいられないからって、私に御金を貰いに来たのです」
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
するとここに、
怪
(
あや
)
しげなようすをしたものが、この
国
(
くに
)
にさまよってきました。このものは、
人間
(
にんげん
)
の
運命
(
うんめい
)
を
占
(
うらな
)
って、
行
(
い
)
く
末
(
すえ
)
のことを
語
(
かた
)
るのです。
北海の白鳥
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それよりも
占
(
うらな
)
いや夢の告げ、鳥や獣の導きによって、未来の安住の地を見立てたと伝える方が、まだよっぽど考えやすい。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「丸屋の袋物の内職をさせて貰つて、ちよい/\當らない
占
(
うらな
)
ひもやります。三十二三の浪人者で、好い男ですよ」
銭形平次捕物控:137 紅い扱帯
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
占
(
うらな
)
ひ
者
(
しや
)
です。が、この近所の
噂
(
うはさ
)
ぢや、何でも魔法さへ使ふさうです。まあ、命が大事だつたら、あの婆さんの所なぞへは行かない方が好いやうですよ。」
アグニの神
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
かれの精神がすみきらないで、遠知の術のできないときは、この
亀卜
(
きぼく
)
という
占
(
うらな
)
いをたてて見るのが常であった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
からすの
言葉
(
ことば
)
を
聞
(
き
)
いて、
童子
(
どうじ
)
は
早速
(
さっそく
)
占
(
うらな
)
いを
立
(
た
)
ててみると、なるほどからすのいったとおりに
違
(
ちが
)
いありませんでしたから、おとうさんの
前
(
まえ
)
へ出て、その
話
(
はなし
)
をして
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
“占(占い)”の解説
占い(うらない)とは様々な方法で、人の心の内や運勢や未来など、直接観察することのできないものについて判断、予言することや、その方法をいう。卜占(ぼくせん)や占卜(せんぼく)ともいう。
(出典:Wikipedia)
占
常用漢字
中学
部首:⼘
5画
“占”を含む語句
占領
辻占
口占
占者
卜占
占有
抱占
独占
年占
買占
占術
占象
占治茸
占問
占筮
易占
占師
太占
占地茸
占城
...