“忍冬”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にんどう40.0%
すいかずら35.0%
すひかづら15.0%
すいかづら5.0%
すゐかつら5.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「相變らず、口が惡いなア、そんなイヤな匂ひぢやありませんよ、お種人參たねにんじん忍冬にんどう茴香うゐきやうが匂はなきやならないわけなんだが」
秋の大地の息——忍冬にんどう仙人草せんにんそうや藤や刈り草のにおい——が、家の中にまた二人の身体にみ込んできた。
川原へ泳ぎに行った時は、川岸のやぶに咲いた忍冬にんどうの花の蜜を、むちゅうになって吸ったものである。
甘い野辺 (新字新仮名) / 浜本浩(著)
茂太郎が陥没して、まだ浮き上らないところの地点の、忍冬すいかずらの多い芝原に、そんなことは一切知らないで、一人の太った労働女が現われて、
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
思い出してみれば、どうにも心の動きがつかなかったような日が多かったなかにも、南葵なんき文庫の庭で忍冬すいかずらの高い香を知ったようなときもあります。
橡の花 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
そうして、宮の婦人たちは彼らの前で、まだ花咲かぬ忍冬すいかずらを頭に巻いた鈿女うずめとなって、酒楽さかほがいうたうたいながら踊り始めた。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
忍冬すひかづら素馨そけい濱萵苣はまさじまよはしの足りないほかの花よりも、おまへたちのはうが、わたしはすきだ。ほろんだ花よ、むかしの花よ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
白さうび、裝ひあつき、忍冬すひかづら
リシダス (旧字旧仮名) / ジョン・ミルトン(著)
われからでむ忍冬すひかづら——
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
おかみさん、そら、あつた、こゝにあつた、ひとりぽつちで忍冬すいかづらの中につぶれてゐた。
わるい花 (旧字旧仮名) / レミ・ドゥ・グルモン(著)
「私はソーンフィールドの果樹園の雷にうたれた栗の木と同じだ。」と彼はやがて口を切つた。「そして、そんな朽木くちきつぼみ忍冬すゐかつらにその朽目を若々しさで蔽へと命ずる何の權利があらう?」