“木影”の読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
こかげ100.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
宿屋がないような辺鄙へんぴなところへ行くと、雨の降る間は幾日も神社の中に泊っていたり、天気の日には木影こかげ野宿のじゅくしたりしました。
キンショキショキ (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
待てしばし、るにても立波たつなみあら大海わたつみの下にも、人知らぬ眞珠またまの光あり、よそには見えぬ木影こかげにも、なさけの露の宿するためし
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
「これは、くろ百合ゆりでないだろうか?」と、かれは、あたまをかしげていました。そして、かたわらの木影こかげにあった、ベンチにこしをかけて空想くうそうにふけったのであります。
公園の花と毒蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
しばしありて、今まで木影こかげに隠れたる苫屋のともしび見えたり。
うたかたの記 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
彼は木影こかげに坐ったまま、夢心地でぼんやりしていました。
魔法探し (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
ちょうど半月はんつきばかりたった時、その日も甚兵衛はたずねあぐんで、ぼんやり家にかえりかけますと、ある河岸かし木影こかげに、白髯しろひげうらなしゃつくええて、にこにこわらっていました。
人形使い (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
ふけ行く夜に奧も表も人定まりて、築山つきやま木影こかげ鐵燈かねとうの光のみわびしげなる御所ごしよ裏局うらつぼね、女房曹司の室々も、今を盛りの寢入花ねいりばな對屋たいやを照せる燈の火影ほかげに迷うて、妻戸を打つ蟲の音のみ高し。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
木影こかげうごく。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)