“木影”の読み方と例文
読み方割合
こかげ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
待てしばし、るにても立波たつなみあら大海わたつみの下にも、人知らぬ眞珠またまの光あり、よそには見えぬ木影こかげにも、なさけの露の宿するためし
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
月の光がさしていて、池のおもてが水銀のように輝き、白い花が気味悪いほど真っ白に浮き出して見えます。彼は木影こかげに坐ったまま、夢心地でぼんやりしていました。
魔法探し (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
「これは、くろ百合ゆりでないだろうか?」と、かれは、あたまをかしげていました。そして、かたわらの木影こかげにあった、ベンチにこしをかけて空想くうそうにふけったのであります。
公園の花と毒蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)