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當座
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たうざ
ふりがな文庫
“
當座
(
たうざ
)” の例文
新字:
当座
然
(
しか
)
し
肝心
(
かんじん
)
の
家屋敷
(
いへやしき
)
はすぐ
右
(
みぎ
)
から
左
(
ひだり
)
へと
賣
(
う
)
れる
譯
(
わけ
)
には
行
(
ゆ
)
かなかつた。
仕方
(
しかた
)
がないから、
叔父
(
をぢ
)
に
一時
(
いちじ
)
の
工面
(
くめん
)
を
頼
(
たの
)
んで、
當座
(
たうざ
)
の
片
(
かた
)
を
付
(
つ
)
けて
貰
(
もら
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
定め
分殘
(
わけのこ
)
りの八十兩は
當座
(
たうざ
)
の祝ひに
遣
(
つか
)
ふべしとて三人一同に江戸表へ出立なし先吉原を始め品川或ひは深川と所々にて
遊
(
あそ
)
びけるが
頓
(
やが
)
て彼八十兩を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
土
(
つち
)
をなめても
是
(
こ
)
れを
立身
(
りつしん
)
の
手始
(
てはじ
)
めにしたき
願
(
わが
)
ひと、
我
(
わ
)
れながら
宜
(
よ
)
くも
言
(
い
)
へたる
嘘
(
うそ
)
にかためて、
名前
(
なまへ
)
をも
其通
(
そのとほ
)
り、
當座
(
たうざ
)
にこしへらて
吾助
(
ごすけ
)
とか
言
(
い
)
ひけり
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
わしも
其
(
そ
)
ん
時
(
とき
)
や
嚊
(
かゝあ
)
に
死
(
し
)
なれた
當座
(
たうざ
)
なもんだからさう
薄情
(
はくじやう
)
なことも
出來
(
でき
)
ねえと
思
(
おも
)
つて、そんでも一
晩
(
ばん
)
泊
(
と
)
めて、わしも
困
(
こま
)
つちや
居
(
ゐ
)
たが
穀
(
こく
)
もちつたあ
遣
(
や
)
つたのせ
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
酒亭
(
さかや
)
へ
入
(
はひ
)
った
當座
(
たうざ
)
には、
劍
(
けん
)
を
食卓
(
テーブル
)
の
下
(
した
)
へ
叩
(
たゝ
)
きつけて「
神
(
かみ
)
よ、
願
(
ねが
)
はくは
此奴
(
こいつ
)
に
必要
(
ひつえう
)
あらしめたまふな」なぞといってゐながら、
忽
(
たちま
)
ち二
杯目
(
はいめ
)
の
酒
(
さけ
)
が
利
(
き
)
いて、
何
(
なん
)
の
必要
(
ひつえう
)
も
無
(
な
)
いのに
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
▼ もっと見る
こんな
事
(
こと
)
からお
媼
(
ば
)
さんも、
去年
(
きよねん
)
……
其
(
そ
)
の
當座
(
たうざ
)
、かりに
玉川
(
たまがは
)
として
置
(
お
)
く……
其家
(
そのいへ
)
の
出入
(
ではひ
)
りに
氣
(
き
)
を
着
(
つ
)
けたやうだつたが、
主人
(
あるじ
)
か、
旦那
(
だんな
)
か
知
(
し
)
らず、
通
(
かよ
)
つて
來
(
く
)
るのが、
謹深
(
つゝしみぶか
)
く
温
(
つゝ
)
ましやかな
人物
(
じんぶつ
)
らしくて
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
是
(
これ
)
より
以上
(
いじやう
)
立
(
た
)
ち
入
(
い
)
つて
坂井
(
さかゐ
)
の
事
(
こと
)
を
聞
(
き
)
いた
事
(
こと
)
がなかつた。
學校
(
がくかう
)
を
已
(
や
)
めた
當座
(
たうざ
)
は、
順境
(
じゆんきやう
)
にゐて
得意
(
とくい
)
な
振舞
(
ふるまひ
)
をするものに
逢
(
あ
)
ふと、
今
(
いま
)
に
見
(
み
)
ろと
云
(
い
)
ふ
氣
(
き
)
も
起
(
おこ
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
取出
(
とりいだ
)
し祐然に
與
(
あた
)
へ是は
輕少
(
けいせう
)
ながら我々より
當座
(
たうざ
)
の
回向料
(
ゑかうれう
)
なり
尚
(
なほ
)
又江戸表へ立歸らば
宜
(
よろし
)
く
披露
(
ひろう
)
致し御
沙汰
(
さた
)
有之候
樣
(
やう
)
取計ひ申すべしと
挨拶
(
あいさつ
)
に及び夫より祐然に
暇
(
いとま
)
を告げ
光照寺
(
くわうせうじ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「
俺
(
お
)
らもこんで
嚊
(
かゝあ
)
に
死
(
し
)
なれた
當座
(
たうざ
)
にや
此
(
こ
)
れも
役
(
やく
)
に
立
(
た
)
たねえから
泣
(
な
)
きぬいたよ」
勘次
(
かんじ
)
は
俄
(
にはか
)
にしんみりとしていつた。おつたはお
品
(
しな
)
のことが
勘次
(
かんじ
)
の
口
(
くち
)
から
出
(
で
)
た
時
(
とき
)
微
(
かす
)
かに
苦笑
(
くせう
)
して
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
春秋
(
はるあき
)
の
花
(
はな
)
紅葉
(
もみぢ
)
對
(
つゐ
)
にして
揷
(
さ
)
す
簪
(
かんざし
)
の
造物
(
つくりもの
)
ならねど
當座
(
たうざ
)
の
交際
(
つきあひ
)
姿
(
すがた
)
こそはやさしげなれ
智慧
(
ちゑ
)
宏大
(
くわうだい
)
と
聞
(
き
)
くは
此人
(
このひと
)
すがりて
見
(
み
)
ばやとこれも
稚氣
(
をさなげ
)
さりながら
姿
(
すがた
)
に
知
(
し
)
れぬは
人
(
ひと
)
の
心
(
こゝろ
)
笑
(
わら
)
ひものにされなばそれも
恥
(
はづ
)
かし
何
(
なに
)
とせんと
思
(
おも
)
ふほど
兄弟
(
きやうだい
)
ある
人
(
ひと
)
羨
(
うらや
)
ましくなりてお
兄樣
(
あにいさま
)
はおやさしいとかお
前
(
まへ
)
さま
羨
(
うらや
)
ましと
口
(
くち
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
宗助
(
そうすけ
)
が
東京
(
とうきやう
)
へ
來
(
き
)
た
當座
(
たうざ
)
は、
時々
(
とき/″\
)
是
(
これ
)
に
類似
(
るゐじ
)
の
質問
(
しつもん
)
を
御米
(
およね
)
から
受
(
う
)
けて、
其
(
その
)
都度
(
つど
)
慰
(
なぐさ
)
めるのに
大分
(
だいぶ
)
骨
(
ほね
)
の
折
(
を
)
れた
事
(
こと
)
もあつたが、
近來
(
きんらい
)
は
全
(
まつた
)
く
忘
(
わす
)
れた
樣
(
やう
)
に
何
(
なに
)
も
云
(
い
)
はなくなつたので
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼
(
かれ
)
は
勘次
(
かんじ
)
から
幾
(
いく
)
らかづゝの
米
(
こめ
)
や
麥
(
むぎ
)
を
分
(
わ
)
けさせて
別居
(
べつきよ
)
した
當座
(
たうざ
)
は
自分
(
じぶん
)
の
手
(
て
)
で
煮焚
(
にたき
)
をした。それが
却
(
かへつ
)
て
氣藥
(
きらく
)
でさうして
少
(
すこ
)
しづゝは
彼
(
かれ
)
の
舌
(
した
)
に
佳味
(
うま
)
く
感
(
かん
)
ずる
程度
(
ていど
)
の
物
(
もの
)
を
求
(
もと
)
めて
來
(
く
)
ることが
出來
(
でき
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
遁
(
のが
)
れんとする共
我
(
われ
)
何
(
なん
)
ぞ左樣の
舌頭
(
ぜつとう
)
に
欺
(
あざ
)
むかれんや併し夫には何か
證據
(
しようこ
)
でも有て左樣には申すか
若
(
もし
)
も
當座
(
たうざ
)
の出たらめなれば思ひ
知
(
しら
)
すと
睨付
(
ねめつけ
)
れば吉兵衞
莞爾
(
につこ
)
と打笑ひ其方共の
疑
(
うたが
)
ひも理なきにあらず先づ是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
當
部首:⽥
13画
座
常用漢字
小6
部首:⼴
10画
“當”で始まる語句
當
當時
當然
當人
當日
當惑
當分
當番
當麻
當前