新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
水に沈むロメオとユリヤ (新字旧仮名) / 神西清(著)
大菩薩峠:09 女子と小人の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
詩集はかなり繙きましたが白楽天のは殊に愛誦して居りましたし中でもこの長恨歌には深い懐かしみを持って居りました。
芙蓉の花にも似た美しい楊貴妃を (新字新仮名) / 上村松園(著)
貝殻追放:007 愚者の鼻息 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
即興詩人 (旧字旧仮名) / ハンス・クリスチャン・アンデルセン(著)
どこの国の犯罪史を繙いてみても、絶対的に先例が無かっただろう‥‥‥と思われるような、あの異常な事件の上にようやく一道の光明を投げあたえた。
臨時急行列車の紛失 (新字新仮名) / アーサー・コナン・ドイル(著)
茶話:03 大正六(一九一七)年 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
兄の宗次郎は、その時唐物の香炉に、銀葉を置いて、秘蔵の名香をたきながら、静かに歌書を繙き、妹の芳江はその側で、兄の冬物のつくろいなどをしておりました。
奇談クラブ〔戦後版〕:12 乞食志願 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
牧野富太郎自叙伝:02 第二部 混混録 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
勿論、退屈な時、手当り次第に雑誌でも繙くように其場かぎりな、相手にも自分にも責任をもたない気分で目だけ楽しませようと云うのならば何も云うべきことはない。
印象:九月の帝国劇場 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
もはやうち震えながらしか繙くことのできない神聖な作品のうちに、愛していたものの純潔さを何物にも曇らされることなく、昔と同じ激しい感動をふたたび見出す時
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗 (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
私がその決心をしたのは、先生の『善の研究』を繙いて以来のことである。それはこの本がまだ岩波から出ていなかった時で、絶版になっていたのを、古本で見附けてきた。
嗣いで起こるべき少壮の学徒は、むしろこの一書を繙くことによって、相戒めてさらに切実なる進路を見出そうとするであろう。それがまたわれわれの最大なる期待である。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)