“牢記”の読み方と例文
読み方割合
ろうき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
某は家にいたのに、きたり診することをがえんぜなかった。常吉はこの時父のために憂え、某のためにおしんで、心にこれを牢記ろうきしていた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
それが如何なる原因からということは、残念ながら今はまだ考え出せないが、ともかくも将来の弘い比較のためにこういう事実だけは牢記ろうきする必要がある。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
新らしき床屋の番地を、心底深く牢記ろうきして呑み友達の家で、酒盃を挙ぐる間に忘れもせず、自家うちへ帰ってから、CとSの書損いを、ハガキで注意してやるのである。
青バスの女 (新字新仮名) / 辰野九紫(著)