トップ
>
旦
>
たん
ふりがな文庫
“
旦
(
たん
)” の例文
と
南
(
みなみ
)
の
亭主
(
ていしゆ
)
は一
旦
(
たん
)
橋渡
(
はしわた
)
しをすれば
後
(
あと
)
は
再
(
ふたゝ
)
びどうならうともそれは
又
(
また
)
其
(
そ
)
の
時
(
とき
)
だといふ
心
(
こゝろ
)
から
其處
(
そこ
)
は
加
(
い
)
い
加減
(
かげん
)
に
繕
(
つくろ
)
うて
遁
(
にげ
)
るやうに
歸
(
かへ
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
天道樣が
感應
(
かんおう
)
在
(
まし
)
まして忠兵衞に
云
(
い
)
はせし者ならん如何にも此長助が
一肌
(
ひとはだ
)
脱
(
ぬい
)
でお世話致さん
然
(
さり
)
ながら一
旦
(
たん
)
中山樣にて
落着
(
らくちやく
)
の付し事を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
で、
其手紙
(
そのてがみ
)
は一
時
(
じ
)
私
(
わたし
)
の
手
(
て
)
に
押収
(
おうしう
)
することにして、一
旦
(
たん
)
机
(
つくゑ
)
の
抽斗
(
ひきだし
)
の
底
(
そこ
)
へ
入
(
い
)
れて
見
(
み
)
たが、こんな
反故屑
(
ほごくづ
)
を
差押
(
さしおさ
)
へて
其
(
それ
)
が
何
(
なん
)
になるか。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
『いやいや、もう、武士が一
旦
(
たん
)
、貸したと云って手から放した金。戻されても受取れはせぬ。遠慮なく役立ててもらいたい』
死んだ千鳥
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
意地悪く、
嫉
(
ねた
)
み深く、一
旦
(
たん
)
我物にした女だからというので、無理に引き
摺
(
ず
)
って連れて行く人の姿が見えたのである。
みれん
(新字新仮名)
/
アルツール・シュニッツレル
(著)
▼ もっと見る
チッバルトは
其儘
(
そのまゝ
)
一
旦
(
たん
)
逃去
(
にげさ
)
りましたが、やがて
又
(
また
)
取
(
と
)
って
返
(
かへ
)
すを、
今
(
いま
)
や
復讐
(
ふくしう
)
の
念
(
ねん
)
に
滿
(
み
)
ちたるロミオが
見
(
み
)
るよりも、
電光
(
でんくわう
)
の
如
(
ごと
)
く
切
(
き
)
ってかゝり、
引分
(
ひきわ
)
けまする
間
(
ひま
)
さへもござらぬうちに
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
もちろん一
旦
(
たん
)
事ある時は個人の利益や個人の財産生命も投げ出さねばならぬが、
平生
(
へいせい
)
何事についても国民より重い
犠牲
(
ぎせい
)
を要求するような国家は、国家の一大目的に
背
(
そむ
)
いているもので
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
矢張
(
やつぱ
)
り
当日
(
たうじつ
)
、
志
(
こゝろざ
)
した
奥州路
(
おうしうぢ
)
に
旅
(
たび
)
するのに、一
旦
(
たん
)
引返
(
ひきかへ
)
して、はきものを
替
(
か
)
へて、
洋杖
(
すてつき
)
と、
唯
(
たゞ
)
一つバスケツトを
持
(
も
)
つて
出直
(
でなほ
)
したのであるが、
俥
(
くるま
)
で
行
(
ゆ
)
く
途中
(
とちう
)
も、
袖
(
そで
)
はしめやかで、
上野
(
うへの
)
へ
着
(
つ
)
いた
時
(
とき
)
も
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
春枝夫人
(
はるえふじん
)
も
頻
(
しき
)
りに
辭退
(
じたい
)
して
居
(
を
)
つたが
彼男
(
かのをとこ
)
も一
旦
(
たん
)
言
(
い
)
ひ
出
(
だ
)
した
事
(
こと
)
とて
仲々
(
なか/\
)
後
(
あと
)
へは
退
(
ひ
)
かぬ。
幾百
(
いくひやく
)
の
人
(
ひと
)
は
益々
(
ます/\
)
拍手
(
はくしゆ
)
する。
此時
(
このとき
)
忽
(
たちま
)
ち
私
(
わたくし
)
の
横側
(
よこがは
)
の
倚子
(
ゐす
)
で
頻
(
しき
)
りに
嘲笑
(
あざわら
)
つて
居
(
を
)
る
聲
(
こゑ
)
、それは
例
(
れい
)
の
鷲鳥聲
(
がてうごゑ
)
の
婦人
(
ふじん
)
だ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
私は一
旦
(
たん
)
落した気も今は
漸
(
やうや
)
く取り直して、あの銀貨はどうしてつかはうとソロ/\分別し始め
升
(
まし
)
た。一銭銅貨なんぞどう出来ようと思ひ
升
(
まし
)
た故、それは始めからあてにしては
居
(
を
)
りませんかつた。
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
虞舜
(
ぐしゆん
)
の
孳孳
(
じじ
)
として善を爲し、大
禹
(
う
)
の日に孜孜せんことを思ひ、
成湯
(
せいたう
)
の
苟
(
まこと
)
に日に新にせる、文王の
遑
(
いとま
)
あき
暇
(
いとま
)
あらざる、
周
(
しう
)
公の
坐
(
ざ
)
して以て
旦
(
たん
)
を
待
(
ま
)
つ、孔子の
憤
(
いきどほ
)
りを發して食を忘るゝ如きは、皆是なり。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
一
旦
(
たん
)
斯
(
か
)
うと思ひ込んだら、何をやり出すかわかりません
銭形平次捕物控:262 綾の鼓
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
庭
(
には
)
は
卯平
(
うへい
)
が
始終
(
しじゆ
)
草
(
くさ
)
を
挘
(
むし
)
つて
掃除
(
さうぢ
)
してあるのに、
蕎麥
(
そば
)
を
打
(
う
)
つ
前
(
まへ
)
に一
旦
(
たん
)
丁寧
(
ていねい
)
に
箒
(
はうき
)
が
渡
(
わた
)
つたので
見
(
み
)
るから
清潔
(
せいけつ
)
に
成
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
たのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
落せしより
※
(
はか
)
らずも
無實
(
むじつ
)
の罪に
陷入
(
おちいり
)
一
旦
(
たん
)
入牢仰せ付られけるが
上
(
かみ
)
に
聖賢
(
せいけん
)
の
公
(
きみ
)
存
(
まし
)
ませば下に
忠良
(
ちうりやう
)
の臣あつて
能
(
よく
)
國家を
補翼
(
ほよく
)
す故に今
斯
(
かく
)
明白
(
めいはく
)
に
善惡
(
ぜんあく
)
邪正
(
じやしやう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
あの部屋に
這入
(
はい
)
って見たら、元のようで、一
旦
(
たん
)
そこを出て山になんぞ
行
(
いっ
)
ていなかったのも同じであろう。女は眠っているな。こんな時は眠っていて、物を言ってくれない方が好い。
みれん
(新字新仮名)
/
アルツール・シュニッツレル
(著)
これに反し外見はおだやかにして円満に、人と争うことなきも、しかも一
旦
(
たん
)
事あるときは犯すべからざる力を備えた人を真の武士といっている。しかして世にはかくのごとき人がたくさんある。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
かかるうえは一
刻
(
こく
)
もはやく、小太郎山のとりでへ帰って、一
党
(
とう
)
の
面々
(
めんめん
)
にこのしまつをつげ、いよいよ兵をねり陣をならし、一
旦
(
たん
)
の風雲に乗じるの備えをなすこそ
急務
(
きゅうむ
)
である——と思ったのである。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
苟且
(
かりそめ
)
にも
血液
(
けつえき
)
の
循環
(
じゆんくわん
)
が
彼等
(
かれら
)
の
肉體
(
にくたい
)
に
停止
(
ていし
)
されない
限
(
かぎ
)
りは、一
旦
(
たん
)
心
(
こゝろ
)
に
映
(
うつ
)
つた
女
(
をんな
)
の
容姿
(
かたち
)
を
各自
(
かくじ
)
の
胸
(
むね
)
から
消滅
(
せうめつ
)
させることは
不可能
(
ふかのう
)
でなければならぬ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
其方儀
(
そのはうぎ
)
重
(
おも
)
き役儀をも勤ながら百姓九郎兵衞より
賄賂
(
わいろ
)
の金銀を
受
(
うけ
)
夫
(
それ
)
が
爲
(
ため
)
不都合
(
ふつがふ
)
の吟味に及び
罪
(
つみ
)
なき九助を一
旦
(
たん
)
獄門
(
ごくもん
)
に申付候條
重々
(
ぢう/\
)
不屆至極
(
ふとゞきしごく
)
に付大小
取上
(
とりあげ
)
主家
(
しうか
)
門前拂
(
もんぜんばらひ
)
申付る
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
旦
常用漢字
中学
部首:⽇
5画
“旦”を含む語句
旦那
巴旦杏
旦那衆
旦夕
一旦
旦那様
明旦
旦暮
大旦那
月旦
元旦
巨旦
大旦那様
札旦那
阿旦葉
雪旦
旦那取
旦的
英吉利旦那
旦那等
...