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坂道
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さかみち
ふりがな文庫
“
坂道
(
さかみち
)” の例文
気
(
き
)
のきいた
運転士
(
うんてんし
)
が
車
(
くるま
)
をつけたところが、
果
(
はた
)
してそれであつた、
彼
(
かれ
)
は
門前
(
もんぜん
)
で
車
(
くるま
)
をおりて、
右側
(
みぎがわ
)
の
坂道
(
さかみち
)
を
爪先上
(
つまさきあが
)
りに
登
(
のぼ
)
つて
行
(
い
)
つた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
炭焼
(
すみや
)
きじいさんの、
孫
(
まご
)
の
秀吉
(
ひできち
)
は、よく
祖父
(
そふ
)
の
手助
(
てだす
)
けをして、
山
(
やま
)
から
俵
(
たわら
)
を
運
(
はこ
)
ぶために、
村端
(
むらはずれ
)
の
坂道
(
さかみち
)
を
上
(
のぼ
)
ったり、
下
(
くだ
)
ったりしました。
しいたげられた天才
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
やがて二人は石ころや木株のある険しい
坂道
(
さかみち
)
にかかりましたので、おかあさんは子どもを抱きましたが、なかなか重い事でした。
真夏の夢
(新字新仮名)
/
アウグスト・ストリンドベリ
(著)
それには
遠方
(
えんぽう
)
より
土
(
つち
)
を
次第
(
しだい
)
につんで
傾斜
(
けいしや
)
した
坂道
(
さかみち
)
を
築
(
きづ
)
き
上
(
あ
)
げ、それへ
石
(
いし
)
を
押
(
お
)
し
上
(
あ
)
げてこれを
縱
(
たて
)
に
落
(
おと
)
し
立
(
た
)
て、それからその
上
(
うへ
)
に
横石
(
よこいし
)
を
載
(
の
)
せたもので
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
橋
(
はし
)
の
上
(
うへ
)
に立つて、
欄干
(
らんかん
)
から
下
(
した
)
を見
下
(
おろ
)
してゐたものが
二人
(
ふたり
)
あつた。金剛寺
坂
(
ざか
)
では誰にも逢はなかつた。岩崎家の高い石垣が左右から細い
坂道
(
さかみち
)
を
塞
(
ふさ
)
いでゐた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
思切
(
おもひき
)
つて
坂道
(
さかみち
)
に
取
(
と
)
つて
懸
(
かゝ
)
つた、
侠気
(
をとこぎ
)
があつたのではござらぬ、
血気
(
けつき
)
に
逸
(
はや
)
つたでは
固
(
もと
)
よりない、
今
(
いま
)
申
(
まを
)
したやうではずつと
最
(
も
)
う
悟
(
さと
)
つたやうぢやが、いやなか/\の
憶病者
(
おくびやうもの
)
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
高
(
たか
)
い
山
(
やま
)
の
上
(
うへ
)
でおまけに
坂道
(
さかみち
)
の
多
(
おほ
)
い
所
(
ところ
)
ですから
荷物
(
にもつ
)
はこの
通
(
とほ
)
り
馬
(
うま
)
が
運
(
はこ
)
びました。どうかすると五
匹
(
ひき
)
も六
匹
(
ぴき
)
も
荷物
(
にもつ
)
をつけた
馬
(
うま
)
が
續
(
つゞ
)
いて
父
(
とう
)
さんのお
家
(
うち
)
の
前
(
まへ
)
を
通
(
とほ
)
ることもありました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
といいながら、
我
(
われ
)
を
忘
(
わす
)
れてけわしい
坂道
(
さかみち
)
を
夢中
(
むちゅう
)
で
駆
(
か
)
け
下
(
お
)
りて、
白鳥
(
はくちょう
)
を
追
(
お
)
い
追
(
お
)
い
湖
(
みずうみ
)
の
方
(
ほう
)
へ
下
(
お
)
りて行きました。やっと
湖
(
みずうみ
)
のそばまで
来
(
き
)
ましたが、もう
白鳥
(
はくちょう
)
はどこへ行ったか
姿
(
すがた
)
は
見
(
み
)
えませんでした。
白い鳥
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
勿論
(
もちろん
)
かゝる
構造
(
かうざう
)
で、
極
(
きわ
)
めて
重量
(
じゆうりよう
)
のある
鐵車
(
てつしや
)
の
事
(
こと
)
だから、
速力
(
そくりよく
)
の
點
(
てん
)
に
於
(
おい
)
ては
餘
(
あま
)
り
迅速
(
じんそく
)
には
行
(
ゆ
)
かぬ、
平野
(
へいや
)
ならば、
一時間
(
いちじかん
)
平均
(
へいきん
)
五
哩
(
マイル
)
以上
(
いじやう
)
進行
(
しんかう
)
する
事
(
こと
)
が
出來
(
でき
)
るであらうが、
極
(
ご
)
く
勾配
(
かうばい
)
の
激
(
はげ
)
しい
坂道
(
さかみち
)
では
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
夫
(
それ
)
から
下
(
した
)
の
方
(
はう
)
へかけて、カリフォルニヤ
街
(
がい
)
の
坂道
(
さかみち
)
を、
断間
(
たえま
)
なく
鋼索鉄道
(
ケーブルカー
)
の
往来
(
わうらい
)
するのが
見
(
み
)
える。
地震
(
ぢしん
)
の
時
(
とき
)
に
焼
(
や
)
けたのが
彼処
(
あすこ
)
、
近頃
(
ちかごろ
)
建
(
た
)
てかけた
市庁
(
しちやう
)
は
彼
(
あれ
)
と、
甲板
(
かんぱん
)
の
上
(
うへ
)
の
評定
(
ひやうぢやう
)
とり/″\
頗
(
すこぶ
)
る
喧
(
やかま
)
しい。
検疫と荷物検査
(新字旧仮名)
/
杉村楚人冠
(著)
ちょうど
牛込見付
(
うしごめみつけ
)
と
飯田橋
(
いいだばし
)
とのあいだを、北へ登って行くほそい
坂道
(
さかみち
)
がそれで、馬はいくらも使える江戸のような土地でも、やはり人の背を借りたほうが、べんりな場合がいくらもあったのである。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
いい
音楽
(
おんがく
)
の
聞
(
き
)
こえてくる
坂道
(
さかみち
)
を、
赤
(
あか
)
ん
坊
(
ぼう
)
をのせて
登
(
のぼ
)
ると、そこには
桜
(
さくら
)
の
木
(
き
)
が
幾本
(
いくほん
)
もあって、みごとに
花
(
はな
)
が
咲
(
さ
)
いていました。
春さきの古物店
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
高野聖
(
かうやひじり
)
は
此
(
こ
)
のことについて、
敢
(
あへ
)
て
別
(
べつ
)
に
註
(
ちう
)
して
教
(
をしへ
)
を
与
(
あた
)
へはしなかつたが、
翌朝
(
よくてう
)
袂
(
たもと
)
を
分
(
わか
)
つて、
雪中
(
せつちう
)
山越
(
やまごし
)
にかゝるのを、
名残
(
なごり
)
惜
(
を
)
しく
見送
(
みおく
)
ると、ちら/\と
雪
(
ゆき
)
の
降
(
ふ
)
るなかを
次第
(
しだい
)
に
高
(
たか
)
く
坂道
(
さかみち
)
を
上
(
のぼ
)
る
聖
(
ひじり
)
の
姿
(
すがた
)
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
坂道
(
さかみち
)
の
土砂
(
どしや
)
はその
後
(
ご
)
除
(
のぞ
)
き
去
(
さ
)
つたものと
想像
(
そう/″\
)
されるのです。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
ひでりつづきの
後
(
あと
)
なので、
坂道
(
さかみち
)
を
上
(
のぼ
)
ると、
土
(
つち
)
のいきれが
顔
(
かお
)
をあおって、むせ
返
(
かえ
)
るように
感
(
かん
)
じました。一
面
(
めん
)
に
白
(
しろ
)
く
乾
(
かわ
)
いて、
歩
(
ある
)
くとほこりが
立
(
た
)
ち
上
(
のぼ
)
りました。
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
坂道
(
さかみち
)
に
得堪
(
えた
)
へぬらしい、なよ/\とした
風情
(
ふぜい
)
である。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
私
(
わたし
)
は、
母親
(
ははおや
)
が、
町
(
まち
)
の
方
(
ほう
)
へ
歩
(
ある
)
いていく
後
(
うし
)
ろ
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
たので、みんなから
別
(
わか
)
れて
飛
(
と
)
んでいきました。
母親
(
ははおや
)
のたもとにつかまって、
橋
(
はし
)
を
渡
(
わた
)
り、
坂道
(
さかみち
)
を
上
(
あ
)
がって、お
湯屋
(
ゆや
)
へまいりました。
夕雲
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
やがて、
今年
(
ことし
)
もその
時分
(
じぶん
)
になったのです。
五月雨時分
(
さみだれじぶん
)
の
坂道
(
さかみち
)
は、じめじめとして、やぶの
草木
(
くさき
)
は、
青々
(
あおあお
)
としげりました。お
母
(
かあ
)
さんのかえるも
去年
(
きょねん
)
のように、
道
(
みち
)
の
上
(
うえ
)
へ
出
(
で
)
ていました。
お母さんのひきがえる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そういって、
彼女
(
かのじょ
)
は、
坂道
(
さかみち
)
を
駈
(
か
)
け
下
(
お
)
りるようにして、
急
(
いそ
)
ぎました。
谷にうたう女
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“坂道(
坂
)”の解説
坂(さか、en: slope)は、一方は高く一方は低い(つまり)傾斜のある道(坂道)。また傾斜のある場所(傾斜地、坂地)。またその傾斜。
(出典:Wikipedia)
坂
常用漢字
小3
部首:⼟
7画
道
常用漢字
小2
部首:⾡
12画
“坂”で始まる語句
坂
坂路
坂東
坂本
坂下
坂上
坂井
坂東骨
坂田金時
坂上田村麻呂