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具合
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ぐあひ
ふりがな文庫
“
具合
(
ぐあひ
)” の例文
おれは
昨夜
(
ゆうべ
)
あの
混血児
(
あひのこ
)
の女が
抛
(
はう
)
りこんだ、
薔薇
(
ばら
)
や
百合
(
ゆり
)
の花を踏みながら、わざわざ玄関まで下りて行つて、電鈴の
具合
(
ぐあひ
)
を調べて見た。
窓
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ことに
今日
(
けふ
)
は
頭
(
あたま
)
の
具合
(
ぐあひ
)
が
好
(
よ
)
くないので、
膳
(
ぜん
)
に
向
(
むか
)
つても、
御米
(
およね
)
は
何時
(
いつ
)
もの
樣
(
やう
)
に
力
(
つと
)
めるのが
退儀
(
たいぎ
)
であつた。
力
(
つと
)
めて
失敗
(
しつぱい
)
するのは
猶
(
なほ
)
厭
(
いや
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
水車
(
みづぐるま
)
は
川向
(
かはむかふ
)
にあつて
其
(
その
)
古
(
ふる
)
めかしい
處
(
ところ
)
、
木立
(
こだち
)
の
繁
(
しげ
)
みに
半
(
なか
)
ば
被
(
おほ
)
はれて
居
(
ゐ
)
る
案排
(
あんばい
)
、
蔦葛
(
つたかづら
)
が
這
(
は
)
ひ
纏
(
まと
)
ふて
居
(
ゐ
)
る
具合
(
ぐあひ
)
、
少年心
(
こどもごころ
)
にも
面白
(
おもしろ
)
い
畫題
(
ぐわだい
)
と
心得
(
こゝろえ
)
て
居
(
ゐ
)
たのである。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
足利時代
(
あしかゞじだい
)
の
寶篋印塔
(
ほうきよういんとう
)
の一
部等
(
ぶとう
)
で、
主墳
(
しゆふん
)
には
古過
(
ふるす
)
ぎたり、
新
(
あたら
)
し
過
(
す
)
ぎたり。
好
(
い
)
い
具合
(
ぐあひ
)
に
適合
(
てきがふ
)
せぬので、
又
(
また
)
もや
大失望
(
だいしつばう
)
。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
社の方でも
山田
(
やまだ
)
の
平生
(
へいぜい
)
の
消息
(
せうそく
)
を
審
(
つまびらか
)
にせんと
云
(
い
)
ふ
具合
(
ぐあひ
)
で、
此
(
こ
)
の
隙
(
すき
)
が
金港堂
(
きんこうどう
)
の
計
(
はかりごと
)
を
用
(
もちゐ
)
る所で、
山田
(
やまだ
)
も
亦
(
また
)
硯友社
(
けんいうしや
)
と
疎
(
そ
)
であつた
為
(
ため
)
に
金港堂
(
きんこうどう
)
へ心が動いたのです、
当時
(
たうじ
)
は
実
(
じつ
)
に
憤慨
(
ふんがい
)
したけれど
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
「九
時
(
じ
)
十五
分
(
ふん
)
で
御座
(
ござ
)
います」と
云
(
い
)
ひながら、それなり
勝手口
(
かつてぐち
)
へ
回
(
まは
)
つて、ごそ/\
下駄
(
げた
)
を
探
(
さが
)
してゐる
所
(
ところ
)
へ、
旨
(
うま
)
い
具合
(
ぐあひ
)
に
外
(
そと
)
から
小六
(
ころく
)
が
歸
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
た。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
書いてもあんな
具合
(
ぐあひ
)
には出来なからうと云ふ気がする。つまり僕にはあの小品が、現在の文壇の流行なぞに、
囚
(
とら
)
はれて居らぬ所が面白いのである。
点心
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
『なア
水谷君
(
みづたにくん
)
、
素人
(
しらうと
)
はこれだから
困
(
こま
)
る。
此
(
この
)
どうも
何
(
なに
)
も
出
(
で
)
なくツても、
貝層
(
かひそう
)
の
好
(
い
)
い
具合
(
ぐあひ
)
なんて
無
(
な
)
いね。
斯
(
か
)
うして
唯
(
たゞ
)
掘
(
ほ
)
つて
居
(
ゐ
)
ても
好
(
い
)
い
心持
(
こゝろもち
)
だねえ』と
僕
(
ぼく
)
は
言
(
い
)
ふ。
探検実記 地中の秘密:20 大森貝塚の発掘
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
其
(
その
)
場所
(
ばしよ
)
が
全
(
まつ
)
たく
僕
(
ぼく
)
の
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
つたのである、
後背
(
うしろ
)
の
崕
(
がけ
)
からは
雜木
(
ざふき
)
が
枝
(
えだ
)
を
重
(
かさ
)
ね
葉
(
は
)
を
重
(
かさ
)
ねて
被
(
おほ
)
ひかゝり、
前
(
まへ
)
は
可
(
かな
)
り
廣
(
ひろ
)
い
澱
(
よどみ
)
が
靜
(
しづか
)
に
渦
(
うづ
)
を
卷
(
まい
)
て
流
(
なが
)
れて
居
(
ゐ
)
る。
足場
(
あしば
)
はわざ/\
作
(
つく
)
つた
樣
(
やう
)
に
思
(
おも
)
はれる
程
(
ほど
)
、
具合
(
ぐあひ
)
が
可
(
い
)
い。
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
此間
(
このあひだ
)
から
頭
(
あたま
)
の
具合
(
ぐあひ
)
がよくないため、
寐付
(
ねつき
)
の
惡
(
わる
)
いのを
苦
(
く
)
にしてゐた
御米
(
およね
)
は、
時々
(
とき/″\
)
眼
(
め
)
を
開
(
あ
)
けて
薄暗
(
うすぐら
)
い
部屋
(
へや
)
を
眺
(
なが
)
めた。
細
(
ほそ
)
い
灯
(
ひ
)
が
床
(
とこ
)
の
間
(
ま
)
の
上
(
うへ
)
に
乘
(
の
)
せてあつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
何故かと云ふと、お
伽噺
(
とぎばなし
)
の中に出て来る事件は、いづれも不思議な事ばかりである。だからお伽噺の作者にとつては、どうも舞台を今にするのは
具合
(
ぐあひ
)
が悪い。
澄江堂雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
斯
(
か
)
うした
地主
(
ぢぬし
)
にばかり
出會
(
であは
)
して
居
(
を
)
れば
文句
(
もんく
)
は
無
(
な
)
いなど
戯
(
たはむ
)
れつゝ、
其方
(
そのはう
)
を
發掘
(
はつくつ
)
に
掛
(
かゝ
)
つたが、
此所
(
こゝ
)
は
未
(
ま
)
だ三
千年
(
せんねん
)
來
(
らい
)
手
(
て
)
のつかぬ
處
(
ところ
)
であつて、
貝層
(
かひそう
)
の
具合
(
ぐあひ
)
が
大變
(
たいへん
)
に
好
(
よ
)
い。
探検実記 地中の秘密:20 大森貝塚の発掘
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
其
傍
(
そば
)
にゐる男は
脊中
(
せなか
)
を三四郎に向けてゐる。三四郎は心のうちに、此男が
何
(
なに
)
かの拍子に、どうかして
此方
(
こつち
)
を向いて呉れゝば
好
(
い
)
いと念じてゐた。
旨
(
うま
)
い
具合
(
ぐあひ
)
に其男は立つた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それより竹藪の中にはひり、竹の皮のむけたのが、裏だけ日の
具合
(
ぐあひ
)
で光るのを見ると、
其処
(
そこ
)
らに
蛞蝓
(
なめくぢ
)
が
這
(
は
)
つてゐさうな、妙な
無気味
(
ぶきみ
)
さを感ずるものなり。(八月二十五日青根温泉にて)
雑筆
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
それでは
其棄權
(
そのきけん
)
した
跡
(
あと
)
を
讓受
(
ゆづりう
)
けやうとて、
掘
(
ほ
)
り
掛
(
か
)
けると、なる
程
(
ほど
)
、
貝層
(
かいそう
)
は五六
寸
(
すん
)
にして
盡
(
つ
)
きる。が、
其下
(
そのした
)
の
土
(
つち
)
の
具合
(
ぐあひ
)
が
未
(
ま
)
だシキとも
見
(
み
)
えぬので、
根氣好
(
こんきよ
)
く
掘下
(
ほりさ
)
げて
見
(
み
)
ると、
又
(
また
)
新
(
あたら
)
しき
貝層
(
かいそう
)
がある。
探検実記 地中の秘密:03 嶺の千鳥窪
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
小さい
長火鉢
(
ながひばち
)
を買つたのもやはり僕の結婚した時である。これはたつた五円だつた。しかし
抽斗
(
ひきだし
)
の
具合
(
ぐあひ
)
などは値段よりも上等に出来上つてゐる。僕は当時鎌倉の
辻
(
つじ
)
といふ処に住んでゐた。
身のまはり
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ちと
具合
(
ぐあひ
)
が
惡
(
わる
)
いので、三
人
(
にん
)
其所
(
そこ
)
に
立
(
た
)
つて
居
(
ゐ
)
ると、それと
知
(
し
)
つた
男子達
(
をとこたち
)
は、
聽
(
きこ
)
えよがしに
高話
(
たかばなし
)
である。
何處
(
どこ
)
の
奴
(
やつ
)
だか、
這
(
こ
)
んな
大穴
(
おほあな
)
を
穿
(
あ
)
けやアがつた。
今度
(
こんど
)
は
見附次第
(
みつけしだい
)
、
叩殺
(
たゝきころ
)
してやるといふ
血腥
(
ちなまぐさ
)
い
鼻息
(
はないき
)
※
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
一中節
(
いつちうぶし
)
の
師匠
(
ししやう
)
になることはとうとうお
宗
(
そう
)
さんには出来なかつた。お宗さんはあの震災のために家も何も焼かれたとかいふことだつた。のみならず一時は頭の
具合
(
ぐあひ
)
も妙になつたとかいふことだつた。
素描三題
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“具合”の意味
《名詞》
(活動・機能的な)物事の状態。
健康状態。体調。
物事のすすめかたや、すすめる程度。塩梅。
状況。都合。
体裁。
(出典:Wiktionary)
具
常用漢字
小3
部首:⼋
8画
合
常用漢字
小2
部首:⼝
6画
“具”で始まる語句
具
具足
具足櫃
具行
具教
具視
具備
具眼
具象
具體的