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裏屋
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うらや
ふりがな文庫
“
裏屋
(
うらや
)” の例文
江戸に下り余が家の(京橋南街第一衖)
対
(
むか
)
ひの
裏屋
(
うらや
)
に住しに、
一日
(
あるひ
)
事の
序
(
ついで
)
によりて余が家に来りしより常に
出入
(
でいり
)
して
家僕
(
かぼく
)
のやうに
使
(
つかひ
)
などさせけるに
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
卑賤
(
ひせん
)
にそだちたる
我身
(
わがみ
)
なれば
初
(
はじ
)
めより
此上
(
このうへ
)
を
見
(
み
)
も
知
(
し
)
らで、
世間
(
せけん
)
は
裏屋
(
うらや
)
に
限
(
かぎ
)
れるものと
定
(
さだ
)
め、
我家
(
わがや
)
のほかに
天地
(
てんち
)
のなしと
思
(
おも
)
はゞ、はかなき
思
(
おも
)
ひに
胸
(
むね
)
も
燃
(
も
)
えじを
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
まことは藤井屋なり。主人驚きて
簷端
(
のきは
)
傾きたる家の一間払いて居らす。家のつくり、中庭を
囲
(
かこ
)
みて四方に低き楼あり。中庭より直に楼に上るべき
梯
(
はしご
)
かけたるなど西洋の
裏屋
(
うらや
)
の如し。
みちの記
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
……ずゐぶん
露地
(
ろぢ
)
を
入組
(
いりく
)
んだ
裏屋
(
うらや
)
だから、
恐
(
おそ
)
る/\、それでも、
崩
(
くづ
)
れ
瓦
(
がはら
)
の
上
(
うへ
)
を
踏
(
ふ
)
んで
行
(
ゆ
)
きつくと、
戸
(
と
)
は
開
(
あ
)
いたけれども、
中
(
なか
)
に
人氣
(
ひとけ
)
は
更
(
さら
)
にない。おなじく
難
(
なん
)
を
避
(
さ
)
けて
居
(
ゐ
)
るのであつた。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
探索
(
たんさく
)
せんと三河町二丁目の
家主方
(
いへぬしかた
)
へ罷越其方店子山口惣右衞門と云へるは嘉川主税之助の
浪人
(
らうにん
)
にて
裏屋
(
うらや
)
に
住居
(
ぢうきよ
)
と聞御用是ある間只今
自身番屋
(
じしんばんや
)
まで召連れ來るべしと申し渡しければ
家主
(
いへぬし
)
は
畏
(
かしこ
)
まり候と惣右衞門へ其段申達しけるに惣右衞門は豫て覺悟の事もあれば年は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
江戸に下り余が家の(京橋南街第一衖)
対
(
むか
)
ひの
裏屋
(
うらや
)
に住しに、
一日
(
あるひ
)
事の
序
(
ついで
)
によりて余が家に来りしより常に
出入
(
でいり
)
して
家僕
(
かぼく
)
のやうに
使
(
つかひ
)
などさせけるに
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
親類
(
しんるい
)
の
顏
(
かほ
)
に
美
(
うつ
)
くしきも
無
(
な
)
ければ
見
(
み
)
たしと
思
(
おも
)
ふ
念
(
ねん
)
もなく、
裏屋
(
うらや
)
の
友達
(
ともだち
)
がもとに
今宵
(
こよひ
)
約束
(
やくそく
)
も
御座
(
ござ
)
れば、一
先
(
まつ
)
お
暇
(
いとま
)
として
何
(
いづ
)
れ
春永
(
はるなが
)
に
頂戴
(
ちやうだい
)
の
數々
(
かず/\
)
は
願
(
ねが
)
ひまする、
折
(
をり
)
からお
目出度
(
めでたき
)
矢先
(
やさき
)
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
段々
(
だん/\
)
に
喰
(
た
)
べへらして
天秤
(
てんびん
)
まで
賣
(
う
)
る
仕義
(
しぎ
)
になれば、
表店
(
おもてだな
)
の
活計
(
くらし
)
たちがたく、
月
(
つき
)
五十
錢
(
せん
)
の
裏屋
(
うらや
)
に
人目
(
ひとめ
)
の
恥
(
はぢ
)
を
厭
(
いと
)
ふべき
身
(
み
)
ならず、
又
(
また
)
時節
(
じせつ
)
が
有
(
あ
)
らばとて
引越
(
ひきこ
)
しも
無慘
(
むざん
)
や
車
(
くるま
)
に
乘
(
の
)
するは
病人
(
びやうほん
)
ばかり
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
秋
(
あき
)
より
只
(
たゞ
)
一人の
伯父
(
おぢ
)
が
煩
(
わづら
)
ひて、
商賣
(
しやうばい
)
の
八百
(
やを
)
や
店
(
みせ
)
もいつとなく
閉
(
と
)
ぢて、
同
(
おな
)
じ
町
(
まち
)
ながら
裏屋
(
うらや
)
住居
(
ずまゐ
)
に
成
(
なり
)
しよしは
聞
(
き
)
けど、六づかしき
主
(
しゆう
)
を
持
(
も
)
つ
身
(
み
)
の
給金
(
きうきん
)
を
先
(
さ
)
きに
貰
(
もら
)
へえば
此身
(
このみ
)
は
賣
(
う
)
りたるも
同
(
おな
)
じ
事
(
こと
)
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
楊家
(
やうか
)
の
娘
(
むすめ
)
君寵
(
くんちよう
)
をうけてと
長恨歌
(
ちようごんか
)
を
引出
(
ひきいだ
)
すまでもなく、
娘
(
むすめ
)
の
子
(
こ
)
は
何處
(
いづこ
)
にも
貴重
(
きちよう
)
がらるゝ
頃
(
ころ
)
なれど、
此
(
この
)
あたりの
裏屋
(
うらや
)
より
赫奕姫
(
かくやひめ
)
の
生
(
うま
)
るゝ
事
(
こと
)
その
例
(
れい
)
多
(
おほ
)
し、
築地
(
つきぢ
)
の
某屋
(
それや
)
に
今
(
いま
)
は
根
(
ね
)
を
移
(
うつ
)
して
御前
(
ごぜん
)
さま
方
(
がた
)
の
御相手
(
をんあいて
)
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
物
(
もの
)
いはねば
狹
(
せま
)
き
家
(
いゑ
)
の
内
(
うち
)
も
何
(
なん
)
となくうら
淋
(
さび
)
しく、くれゆく
空
(
そら
)
のたど/\しきに
裏屋
(
うらや
)
はまして
薄暗
(
うすくら
)
く、
燈火
(
あかり
)
をつけて
蚊遣
(
かや
)
りふすべて、お
初
(
はつ
)
は
心細
(
こゝろぼそ
)
く
戸
(
と
)
の
外
(
そと
)
をながむれば、いそ/\と
歸
(
かへ
)
り
來
(
く
)
る
太吉郎
(
たきちらう
)
の
姿
(
すがた
)
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
といひかけて
笑
(
わら
)
ひ
消
(
け
)
す
詞
(
ことば
)
何
(
なに
)
としらねどお
施
(
ほどこ
)
しとはお
情深
(
なさけぶか
)
い
事
(
こと
)
さぞかし
可哀
(
かあい
)
さうのも
御座
(
ござ
)
いませうと
思
(
おも
)
ふことあれば
察
(
さつ
)
しも
深
(
ふか
)
し
花子
(
はなこ
)
煙草
(
たばこ
)
は
嫌
(
きら
)
ひと
聞
(
きゝ
)
しが
傍
(
かたはら
)
の
煙管
(
きせる
)
とりあげて
一服
(
いつぷく
)
あわたゞしく
押
(
おし
)
やりつそれはもうさま/″\ツイ
二日計前
(
ふつかばかりまへ
)
のこと
極貧
(
ごくひん
)
の
裏屋
(
うらや
)
の
者
(
もの
)
が
難産
(
なんざん
)
に
苦
(
くるし
)
みまして
兄
(
あに
)
の
手術
(
しゆじゆつ
)
に
母子
(
ふたり
)
とも
安全
(
あんぜん
)
では
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
寧
(
いつそ
)
お
目
(
め
)
にかゝりしうへにて
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
もせんと
心
(
こゝろ
)
に
答
(
こた
)
へて
妻戀下
(
つまこひした
)
とばかり
當所
(
あてど
)
なしにこゝの
裏屋
(
うらや
)
かしこの
裏屋
(
うらや
)
さりとては
雲
(
くも
)
掴
(
つか
)
むやうな
尋
(
たづ
)
ねものも
思
(
おも
)
ふ
心
(
こゝろ
)
がしるべにや
松澤
(
まつざは
)
といふか
何
(
なに
)
か
知
(
し
)
らねど
老人
(
としより
)
の
病人
(
びやうにん
)
二人
(
ふたり
)
ありて
年若
(
としわか
)
き
車夫
(
しやふ
)
の
家
(
いへ
)
ならば
此裏
(
このうら
)
の
突當
(
つきあた
)
りから
三軒目
(
さんげんめ
)
溝板
(
どぶいた
)
の
外
(
はづ
)
れし
所
(
ところ
)
がそれなりとまで
教
(
をし
)
へられぬ
時
(
とき
)
は
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
裏
常用漢字
小6
部首:⾐
13画
屋
常用漢字
小3
部首:⼫
9画
“裏屋”で始まる語句
裏屋住