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嬰兒
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あかんぼ
ふりがな文庫
“
嬰兒
(
あかんぼ
)” の例文
新字:
嬰児
其處
(
そこ
)
へ
古
(
ふる
)
ちよツけた
能代
(
のしろ
)
の
膳
(
ぜん
)
。
碗
(
わん
)
の
塗
(
ぬり
)
も
嬰兒
(
あかんぼ
)
が
嘗
(
な
)
め
剥
(
は
)
がしたか、と
汚
(
きたな
)
らしいが、さすがに
味噌汁
(
みそしる
)
の
香
(
か
)
が、
芬
(
ぷん
)
とすき
腹
(
はら
)
をそゝつて
香
(
にほ
)
ふ。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そりや女の
驕慢
(
けうまん
)
な
根性
(
こんじやう
)
に對する自然の
制裁
(
せいさい
)
さ。ところで
嬰兒
(
あかんぼ
)
に乳を飮ませるのがえらいかといふに、犬の母だツて小犬を育てるのだから、これも
自慢
(
じまん
)
にはならん。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
一番末の妹らしい
嬰兒
(
あかんぼ
)
をおぶつたまま私を出迎へてくれて、いま私の背後に立つてゐる、二十ぐらゐの素朴さうな娘だつたが、——即座に、これが友人の話の、と私は思つたけれど
馬車を待つ間
(旧字旧仮名)
/
堀辰雄
(著)
生暖
(
なまぬる
)
い、
風
(
かぜ
)
に
當
(
あた
)
つて、
目
(
め
)
が、ぐら/\としましたつけ……
産所
(
さんじよ
)
へ
倒
(
たふ
)
れて
了
(
しま
)
ひました。
嬰兒
(
あかんぼ
)
は
死
(
し
)
んで
生
(
うま
)
れたんです。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
嬰兒
(
あかんぼ
)
が
乳
(
ちゝ
)
を
呑
(
の
)
みますから、
私
(
あつし
)
は
何
(
ど
)
うでも、
彼女
(
あれ
)
には
實
(
み
)
に
成
(
な
)
るものの
一口
(
ひとくち
)
も
食
(
く
)
はせたうござんすから。」——で、さしあたり
仕立
(
したて
)
ものなどの
誂
(
あつらへ
)
はないから
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
寢顏
(
ねがほ
)
に
電燈
(
でんとう
)
を
厭
(
いと
)
つたものであらう。
嬰兒
(
あかんぼ
)
の
顏
(
かほ
)
は
見
(
み
)
えなかつた、だけ
其
(
それ
)
だけ、
懸念
(
けねん
)
と
云
(
い
)
へば
懸念
(
けねん
)
なので、
工學士
(
こうがくし
)
が——
鯉
(
こひ
)
か
鼈
(
すつぽん
)
か、と
云
(
い
)
つたのは
此
(
これ
)
であるが……
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
嬰兒
(
あかんぼ
)
は
死
(
し
)
んで
出
(
で
)
ましたとも
申
(
まを
)
しますが、
如何
(
いかゞ
)
でございますか、
何
(
な
)
にしろお
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
でございますねえ。」
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
やつと
二歳
(
ふたつ
)
に
成
(
な
)
る
嬰兒
(
あかんぼ
)
だが、だゞを
捏
(
こ
)
ねて
言
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
を
肯
(
き
)
かないと、それ
地震
(
ぢしん
)
が
來
(
く
)
るぞと
親
(
おや
)
たちが
怯
(
おど
)
すと
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
嬰兒
(
あかんぼ
)
も
亭主
(
ていしゆ
)
もごみ/\と
露出
(
むきだし
)
の
一間
(
ひとま
)
に
枕
(
まくら
)
を
並
(
なら
)
べて、
晨起
(
あさおき
)
の
爺樣
(
ぢいさま
)
一人
(
ひとり
)
で、
釜
(
かま
)
の
下
(
した
)
を
焚
(
たき
)
つけて
居
(
ゐ
)
た
處
(
ところ
)
で。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「いまの、あの
婦人
(
ふじん
)
が
抱
(
だ
)
いて
居
(
ゐ
)
た
嬰兒
(
あかんぼ
)
ですが、
鯉
(
こひ
)
か、
鼈
(
すつぽん
)
ででも
有
(
あ
)
りさうでならないんですがね。」
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
嬰兒
(
あかんぼ
)
の
掌
(
てのひら
)
の
形
(
かたち
)
して、ふちのめくれた
穴
(
あな
)
が
開
(
あ
)
いた——
其
(
そ
)
の
穴
(
あな
)
から、
件
(
くだん
)
の
板敷
(
いたじき
)
を、
向
(
むか
)
うの
反古張
(
ほごばり
)
の
古壁
(
ふるかべ
)
へ
突當
(
つきあた
)
つて、ぎりゝと
曲
(
まが
)
つて、
直角
(
ちよくかく
)
に
菎蒻色
(
こんにやくいろ
)
の
干乾
(
ひから
)
びた
階子壇
(
はしごだん
)
……
十
(
とを
)
ばかり
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
……
前
(
ぜん
)
に
内
(
うち
)
にゐて
手
(
て
)
まはりを
働
(
はたら
)
いてくれた
淺草
(
あさくさ
)
ツ
娘
(
こ
)
の
婿
(
むこ
)
の
裁縫屋
(
したてや
)
などは、
土地
(
とち
)
の
淺草
(
あさくさ
)
で
丸燒
(
まるや
)
けに
燒
(
や
)
け
出
(
だ
)
されて、
女房
(
にようばう
)
には
風呂敷
(
ふろしき
)
を
水
(
みづ
)
びたしにして
髮
(
かみ
)
にかぶせ、おんぶした
嬰兒
(
あかんぼ
)
には
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
いや
何
(
ど
)
うして、
生
(
うま
)
れかゝつた
嬰兒
(
あかんぼ
)
はあるかも
知
(
し
)
らんが、
死
(
し
)
んだらしいのは
一人
(
ひとり
)
もない。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
いまも
中六番町
(
まへまち
)
の
魚屋
(
さかなや
)
へ
行
(
い
)
つて
歸
(
かへ
)
つた、
家内
(
かない
)
の
話
(
はなし
)
だが、
其家
(
そこ
)
の
女房
(
かみさん
)
が
負
(
おん
)
ぶをして
居
(
ゐ
)
る、
誕生
(
たんじやう
)
を
濟
(
す
)
ましたばかりの
嬰兒
(
あかんぼ
)
に「みいちやん、お
祭
(
まつり
)
は、——お
祭
(
まつり
)
は。」と
聞
(
き
)
くと、
小指
(
こゆび
)
の
先
(
さき
)
ほどな
祭のこと
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
青
(
あを
)
いのが
葉
(
は
)
に
見
(
み
)
えて、
先刻
(
さつき
)
の
白
(
しろ
)
い
花
(
はな
)
が
俤立
(
おもかげだ
)
つ……
撫肩
(
なでがた
)
をたゆげに
落
(
おと
)
して、すらりと
長
(
なが
)
く
膝
(
ひざ
)
の
上
(
うへ
)
へ、
和々
(
やは/\
)
と
重量
(
おもみ
)
を
持
(
も
)
たして、
二
(
に
)
の
腕
(
うで
)
を
撓
(
しな
)
やかに
抱
(
だ
)
いたのが、
其
(
それ
)
が
嬰兒
(
あかんぼ
)
で、
仰向
(
あをむ
)
けに
寢
(
ね
)
た
顏
(
かほ
)
へ
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
と
幽
(
かすか
)
に
成
(
な
)
つて
行
(
い
)
つたのは、お
産婦
(
さんぷ
)
から
引離
(
ひきはな
)
して、
嬰兒
(
あかんぼ
)
を
連
(
つ
)
れて
退
(
どく
)
らしい。……
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
時
(
とき
)
に、
其
(
そ
)
の
一名
(
いちめい
)
、
弘法
(
こうぼふ
)
の
湯
(
ゆ
)
の
露呈
(
あらは
)
なことは、
白膏
(
はくこう
)
の
群像
(
ぐんざう
)
とまでは
行
(
い
)
かないが、
順禮
(
じゆんれい
)
、
道者
(
だうじや
)
、
村
(
むら
)
の
娘
(
むすめ
)
、
嬰兒
(
あかんぼ
)
を
抱
(
だ
)
いた
乳
(
ちゝ
)
も
浮
(
う
)
く……
在
(
ざい
)
の
女房
(
にようばう
)
も
入交
(
いれまじ
)
りで、
下積
(
したづみ
)
の
西洋畫
(
せいやうぐわ
)
を
川
(
かは
)
で
洗濯
(
せんたく
)
する
風情
(
ふぜい
)
がある。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
驚破
(
すは
)
秋草
(
あきぐさ
)
に、あやかしのついて
候
(
さふらふ
)
ぞ、と
身構
(
みがまへ
)
したるほどこそあれ、
安下宿
(
やすげしゆく
)
の
娘
(
むすめ
)
と
書生
(
しよせい
)
として、
出來合
(
できあひ
)
らしき
夫婦
(
ふうふ
)
の
來
(
きた
)
りしが、
當歳
(
たうさい
)
ばかりの
嬰兒
(
あかんぼ
)
を、
男
(
をとこ
)
が、
小手
(
こて
)
のやうに
白
(
しろ
)
シヤツを
鎧
(
よろ
)
へる
手
(
て
)
に
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
嬰
漢検準1級
部首:⼥
17画
兒
部首:⼉
8画
“嬰”で始まる語句
嬰児
嬰
嬰子
嬰孩
嬰鬼
嬰坊
嬰女
嬰守
嬰寧
嬰粟