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『馬車を待つ間』
ふりがな文庫
『
馬車を待つ間
(
ばしゃをまつあいだ
)
』
「やあ綺麗だなあ……」 埃りまみれの靴の紐をほどきながら、ひよいと顏を上げた私は、さう思はずひとりごとを言つた。 崖ばらに一かたまり、何んの花だか、赤やら白やら咲きみだれてゐるのが、夕闇を透かしながらくつきりと見えたのである。 「その躑躅で …
著者
堀辰雄
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「新潮 第二十九年第五号」1932(昭和7)年5月号
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約18分(500文字/分)
朗読目安時間
約30分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
金
(
ゲル
)
隧道
(
とんねる
)
嬰兒
(
あかんぼ
)
湯槽
(
ゆぶね
)