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人数
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にんず
ふりがな文庫
“
人数
(
にんず
)” の例文
旧字:
人數
井戸は小屋を
懸
(
かけ
)
、
厠
(
かはや
)
は雪中其物を
荷
(
になは
)
しむべき
備
(
そなへ
)
をなす。雪中には一
点
(
てん
)
の
野菜
(
やさい
)
もなければ
家内
(
かない
)
の
人数
(
にんず
)
にしたがひて、雪中の
食料
(
しよくれう
)
を
貯
(
たくは
)
ふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
やっぱりみんな
錨
(
いかり
)
を下ろすが早いか女のところへ上陸したに相違ない。ガルシア・モレノ号は僕の前にたったこれだけの
人数
(
にんず
)
だった。
踊る地平線:08 しっぷ・あほうい!
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
そして
残
(
のこり
)
の
人数
(
にんず
)
を
二手
(
ふたて
)
に分けて、自分達親子の一手は
高麗橋
(
かうらいばし
)
を渡り、瀬田の一手は
今橋
(
いまばし
)
を渡つて、
内平野町
(
うちひらのまち
)
の
米店
(
こめみせ
)
に向ふことにした。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
先生はその上に私の家族の
人数
(
にんず
)
を聞いたり、親類の有無を尋ねたり、
叔父
(
おじ
)
や
叔母
(
おば
)
の様子を問いなどした。そうして最後にこういった。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
売らぬと云う
側
(
がわ
)
は、
人数
(
にんず
)
で関係地主の
総数
(
そうすう
)
五十三人中の三十名、坪数で二十万坪の十二万坪を占めて居る。彼等の云い分はざッと
斯様
(
こう
)
だ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
職員四人分の
卓
(
つくゑ
)
や椅子、書類入の戸棚などを並べて、さらでだに狭くなつてゐる室は、其等の
人数
(
にんず
)
に
埋
(
うづ
)
められて、
身動
(
みじろ
)
ぎも出来ぬ程である。
足跡
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
それで彼らは自分たちの方の
幕下
(
ばっか
)
のものを糾合し遊説して二百人からの
人数
(
にんず
)
をこしらえまして、その組合というものを組織したのであった。
幕末維新懐古談:47 彫工会の成り立ちについて
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
つねよりもおおぜいの
人数
(
にんず
)
でござりましたから、さいしょはなか/\気が立っておりまして、「憂きも一と時うれしさも思ひさませば夢
候
(
そろ
)
よ」
盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
「ですが、
御牒
(
ごちょう
)
によって、
長門
(
ながと
)
の
厚東
(
こうとう
)
ノ入道、
周防
(
すおう
)
の大内
義弘
(
よしひろ
)
、そのほか大島義政なんども、みな、
人数
(
にんず
)
をあげてお出迎えに出ておりますが」
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一体地獄にはどれ程の
人数
(
にんず
)
が居る事だらう——
僧侶
(
ばう
)
さんや牧師が人を罪人扱ひにするお説教を聴く
度
(
たび
)
に、誰でもがこんな考へを起すものだが
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
残酷なようであるが、限られた
人数
(
にんず
)
で限られた時間に仕事をしなければ、機関長の
沽券
(
こけん
)
にかかわるんだから
止
(
や
)
むを得ない。
難船小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
今演ぜられつつある踊が一段落となって今の見物人が追い出されたために繰込むべく待合わしている此の待合室の客は刻々に
人数
(
にんず
)
を増して来た。
漱石氏と私
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
涼しき真夜中の
幽静
(
しずか
)
なるを喜びつつ、福井の金主が待てる旅宿に
赴
(
おもむ
)
かんとて、そこまで来たりけるに、ばらばらと小蔭より
躍
(
おど
)
り出ずる
人数
(
にんず
)
あり。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
追手
(
おって
)
は
漸次
(
しだい
)
に
人数
(
にんず
)
を増して、前から
後
(
うしろ
)
から雪を丸めて投げた。
此
(
こ
)
の
雪礫
(
ゆきつぶて
)
を防ぐ手段として、重太郎も屋根から石を投げた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「素的素的」ガルールはすっかり
誘入
(
ひきい
)
れられてしまって、「その加勢の
人数
(
にんず
)
は
私
(
あっし
)
が引受けます。一週間と経たないうちに、きっと纏めてつれて来ます」
ラ・ベル・フィユ号の奇妙な航海
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
たくさんのおともの
人数
(
にんず
)
もきまっていました。でも、人魚のひいさまは、つむりをふって、にっこりしていました。
人魚のひいさま
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
その
時
(
とき
)
の
私達
(
わたくしたち
)
の
人数
(
にんず
)
はいつもよりも
小勢
(
こぜい
)
で、かれこれ四五十
名
(
めい
)
も
居
(
お
)
ったでございましょうか。
仕立
(
した
)
てた
船
(
ふね
)
は二
艘
(
そう
)
、どちらも
堅牢
(
けんろう
)
な
新船
(
あらふね
)
でございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
淋しい山路を
人数
(
にんず
)
の勢いで通る時などは、つとめて大きな声で話をして景気をつけるのがあたりまえであります。
大菩薩峠:14 お銀様の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
家来とは何だと
云
(
い
)
うと、「イヤ事急なれば皆この城中に
詰
(
つ
)
める方々にお
賄
(
まかない
)
を下さるので
人数
(
にんず
)
を調べて居る処です。 ...
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
自分一人でさえ
断
(
き
)
れそうな、この細い蜘蛛の糸が、どうしてあれだけの
人数
(
にんず
)
の重みに堪える事が出来ましょう。
蜘蛛の糸
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
どうかすると火がぱつと光りを増して、その度に向うの屋根の上にゐる幾人かの
人数
(
にんず
)
を明かに照らし出した。
父の死
(新字旧仮名)
/
久米正雄
(著)
六人の
人数
(
にんず
)
と十頭の犬で広い野山谷々を駆けまわる鹿を打つとはすこぶるむずかしい事のようであるが
鹿狩り
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
二丁目三丁目と下がりては戸ごとに「徴発ニ応ズベキ坪数○○畳、○間」と
貼札
(
はりふだ
)
して、おおかたの家には士官下士の姓名兵の隊号
人数
(
にんず
)
を
記
(
しる
)
せし紙札を張りたるは
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
人数
(
にんず
)
はさのみ変らねどあの子が見えねば大人までも寂しい、馬鹿さわぎもせねば
串談
(
じようだん
)
も三ちやんの様では無けれど、人好きのするは金持の息子さんに
珎
(
めづ
)
らしい愛敬
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
骨牌
(
かるた
)
の会は十二時に
迨
(
およ
)
びて終りぬ。十時頃より一人起ち、二人起ちて、見る間に
人数
(
にんず
)
の三分の一強を失ひけれども、
猶
(
なほ
)
飽かで残れるものは景気好く勝負を続けたり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
これからすぐに王さまのところへ行って、この前のような船と、同じ
人数
(
にんず
)
の水夫と、それからうじ虫と肉とパンと車と
革綱
(
かわづな
)
を、
先
(
せん
)
のとおりに用意しておもらいなさい。
黄金鳥
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
五人の
人数
(
にんず
)
を要する上に、一度
櫂
(
かい
)
を揃えて漕出せば、疲れたからとて一人勝手に
止
(
や
)
める訳には行かないので、
横着
(
おうちゃく
)
で
我儘
(
わがまま
)
な
連中
(
れんじゅう
)
は、ずっと気楽で旧式な
荷足舟
(
にたりぶね
)
の方を選んだ。
夏の町
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
就きましては
凡
(
およ
)
そ二百人も
人数
(
にんず
)
が押出しました押出して浅間山を十分に取巻いて見た所が、北條彦五郎は岩穴の中に住んでいる、その穴の入口が小さくて、中へ這入るとずっと広くて
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
さいわい片側だけの見物で、象の血を見た
人数
(
にんず
)
もあまりたんとではない。さまざまに世話役が骨を折り、
舁役
(
かきやく
)
が怪我をしたのだと
誤魔化
(
ごまか
)
してようやくおさまりをつけてホッと胸を撫でおろす。
平賀源内捕物帳:山王祭の大像
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
髪結
(
かみゆい
)
のお
辰
(
たつ
)
と、
豆腐屋
(
とうふや
)
の
娘
(
むすめ
)
のお
亀
(
かめ
)
とが、いいのいけないのと
争
(
あらそ
)
っているうちに、
駕籠
(
かご
)
は
更
(
さら
)
に
多
(
おお
)
くの
人数
(
にんず
)
に
取巻
(
とりま
)
かれながら、
芳町通
(
よしちょうどお
)
りを
左
(
ひだり
)
へ、おやじ
橋
(
ばし
)
を
渡
(
わた
)
って、
牛
(
うし
)
の
歩
(
あゆ
)
みよりもゆるやかに
進
(
すす
)
んでいた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
梅幸
(
ばいかう
)
の姿に誰れがいきうつし
人数
(
にんず
)
まばゆき春の灯の街
舞姫
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
潮する
人数
(
にんず
)
、
風雅
(
みやび
)
の
衣彩
(
きぬあや
)
に乱れどよむ日。
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
小勢
(
こぜい
)
な
人数
(
にんず
)
には広過ぎる古い家がひっそりしている中に、
私
(
わたくし
)
は
行李
(
こうり
)
を解いて書物を
繙
(
ひもと
)
き始めた。なぜか私は気が落ち付かなかった。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
いつからともなく向うの方から五六人か七八人位の
人数
(
にんず
)
でガヤガヤと話しながら、こっちの方へ来る声が聞こえ初める。
木魂
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
その槙だが、いまの
弁解
(
いいとき
)
を聞くまでは、おなじく、この
人数
(
にんず
)
に、はきもののその数は、と思ったのだそうである。
露萩
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「それから断わっておくが、女子供を質になんぞとっては、いけないよ。あとの始末がめんどうだからね。じゃ、
人数
(
にんず
)
がそろったら、そろそろ出かけよう。」
偸盗
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
毎晩なかなか
人数
(
にんず
)
が多い——これにはリンピイの客引きもあずかって力がある——のだから、はじめ二時にどかんと「
賭け札
(
テップ
)
」を売った金だけでも、往々にして
踊る地平線:08 しっぷ・あほうい!
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
たくみに大殿をワナにおとし
入
(
い
)
れ、
桑名
(
くわな
)
にいる
秀吉
(
ひでよし
)
の
陣屋
(
じんや
)
まで、送りとどけんとする呂宋兵衛、さだめし
明日
(
あす
)
はぎょうさんな
人数
(
にんず
)
をもってくりだすことでしょう。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一行の渋江、
矢川
(
やがわ
)
、
浅越
(
あさごえ
)
の三氏の中では、渋江氏は
人数
(
にんず
)
も多く、老人があり少年少女がある。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
(
掘
(
ほ
)
る処
図
(
づ
)
には
人数
(
にんず
)
を略してゑがけり)右は
大家
(
たいか
)
の事をいふ、小家の
貧
(
まづ
)
しきは
掘夫
(
ほりて
)
をやとふべきも
費
(
つひえ
)
あれば男女をいはず一家雪をほる。吾里にかぎらず雪ふかき処は
皆
(
みな
)
然
(
しか
)
なり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
太古
(
おほむかし
)
からその年代までの
人数
(
にんず
)
を数へ立てたら、随分な
数
(
すう
)
に
上
(
のぼ
)
るだらうが、その残りが
皆
(
みんな
)
天国に居るとすると、神様のお裁きも、かなり
善
(
よ
)
い加減なものと言はなければならない。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
前将軍の秀忠がおびただしい
人数
(
にんず
)
を連れて滞在しているところへ、新将軍の家光が更におびただしい同勢を具して乗り込んで来たのであるから、京の都は江戸の侍で
埋
(
うず
)
められた。
鳥辺山心中
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
石川光明氏とか自分とかをおいては他に相当の人物が見当らなかったためにこの
人数
(
にんず
)
の中へ加えられたのであろうが、今日にしてこの事のあるということは全く時の力であって
幕末維新懐古談:67 帝室技芸員の事
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
人数
(
にんず
)
はかのそそくさにこの女中と、他には御飯たきらしき
肥大女
(
ふとつてう
)
および、その夜に入りてより車を飛ばせて二人ほど来たりし人あり、一人は六十に近かるべき人品よき
剃髪
(
ていはつ
)
の老人
うつせみ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
御随行
(
おとも
)
の
人数
(
にんず
)
は
凡
(
およ
)
そ五六十
人
(
にん
)
、いずれも
命
(
みこと
)
の
直属
(
ちょくぞく
)
の
屈強
(
くっきょう
)
の
武人
(
つわもの
)
ばかりでございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
しまつたと叫びてよろめきながら同じく
後
(
うしろ
)
の崖に落ち、
路傍
(
みちばた
)
に取残されしは、娘御ひとりとなり候処、この時手に手に、
提灯
(
ちょうちん
)
持ちたる家中の侍とも覚しき
人数
(
にんず
)
駈け来り、娘御の姿を見候て
榎物語
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
始め二つに輪作りし
人数
(
にんず
)
はこの時合併して
一
(
いつ
)
の
大
(
おほい
)
なる
団欒
(
まどゐ
)
に成されたるなり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
到底
(
どうせ
)
取りきれる事ではないが、うっちゃって置けば野菜が全滅になる、取れるだけは取らねばならぬ。
此方
(
こっち
)
も生きねばならぬ人間である。手が足りぬ。手が足りぬ。自家の
人数
(
にんず
)
ではやりきれぬ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
隣村から応援に来た
最一人
(
もひとり
)
の背のヒヨロ高い巡査、三里許りの停車場所在地に開業してゐる古洋服の
医師
(
いしや
)
、
赤焦
(
あかちや
)
けた黒繻子の袋袴を穿いた役場の助役、消毒器具を携へた二人の
使丁
(
こづかひ
)
、この
人数
(
にんず
)
は
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
耀く
人数
(
にんず
)
はかたまりころげて
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
“人数”の意味
《名詞》
人数(にんずう)
人の数。
多くの人。大勢。
(出典:Wiktionary)
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
数
常用漢字
小2
部首:⽁
13画
“人数”で始まる語句
人数押
人数之多少