“雪礫”の読み方と例文
読み方割合
ゆきつぶて100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
追手おって漸次しだい人数にんずを増して、前からうしろから雪を丸めて投げた。雪礫ゆきつぶてを防ぐ手段として、重太郎も屋根から石を投げた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
世間も構わず傍若無人、と思わねばならないのに、俊吉は別にあやしまなかった。それは、懐しい、恋しい情があがって、路々の雪礫ゆきつぶてに目がくらんだ次第ではない。
第二菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と叫ぶと覆面の武士すなわち葉之助は踵を返し、脱兎だっとのように逃げ出した。とたんに「かっ」という気合が掛かり、傘の武士の右手から雪礫ゆきつぶてが繰り出された。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)