“沽券”の読み方と例文
読み方割合
こけん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「武蔵ひとりを討つのに、仰山すぎる。たとえ、仕果しても、あれは大勢で討ったのだといわれてはおれの沽券こけんにもかかわるからな」
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
探偵作家として特殊扱いにされるのが、芸術家としての沽券こけんに関するとでも思ったのだろう。そんなことをそうとう気にする男である。
江戸川乱歩 (新字新仮名) / 平林初之輔(著)
けれども若しそんなことで僕が悪びれたりしたなら、その小さな店で敢闘している彼女に対しても、男子の沽券こけんにかかわることだろう。
落穂拾い (新字新仮名) / 小山清(著)