トップ
>
片腕
>
かたうで
ふりがな文庫
“
片腕
(
かたうで
)” の例文
中
(
なか
)
には
片腕
(
かたうで
)
を
切
(
き
)
られ、また
両脚
(
りょうあし
)
を
切断
(
せつだん
)
されて
不具者
(
ふぐしゃ
)
になっているのもあります。そして
今夜
(
こんや
)
にも
死
(
し
)
にそうな
重
(
おも
)
い
病人
(
びょうにん
)
もありました。
消えた美しい不思議なにじ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
手
(
て
)
を
挙
(
あ
)
げ、
帽
(
ばう
)
を
振
(
ふ
)
り、
杖
(
ステツキ
)
を
廻
(
ま
)
はしなどして、わあわつと
声
(
こゑ
)
を
上
(
あ
)
げたが、
其
(
そ
)
の
内
(
うち
)
に、
一人
(
ひとり
)
、
草
(
くさ
)
に
落
(
おち
)
た
女
(
をんな
)
の
片腕
(
かたうで
)
を
見
(
み
)
たものがある。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
良人
(
おつと
)
を
誹
(
そし
)
るは
濟
(
す
)
みませぬほどに
最
(
も
)
う
何
(
なに
)
も
言
(
い
)
ひませぬ、
關
(
せき
)
は
立派
(
りつぱ
)
な
良人
(
おつと
)
を
持
(
も
)
つたので
弟
(
おとゝ
)
の
爲
(
ため
)
にも
好
(
い
)
い
片腕
(
かたうで
)
、あゝ
安心
(
あんしん
)
なと
喜
(
よろこ
)
んで
居
(
ゐ
)
て
下
(
くだ
)
されば
私
(
わたし
)
は
何
(
なに
)
も
思
(
おも
)
ふ
事
(
こと
)
は
御座
(
ござ
)
んせぬ
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
斬
(
き
)
ッつ斬られつした
血汐
(
ちしお
)
や
槍
(
やり
)
の折れや、なまなましい
片腕
(
かたうで
)
などがゆくところに目をそむけさせる。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは
仕方
(
しかた
)
なく
片方
(
かたはう
)
の
肘
(
ひぢ
)
は
戸
(
と
)
に
凭
(
もた
)
れ、
片方
(
かたはう
)
の
腕
(
うで
)
は
頭
(
あたま
)
の
下
(
した
)
へ
敷
(
し
)
いて
横
(
よこ
)
になりましたが、それでも
尚
(
な
)
ほ
寸々
(
ずん/″\
)
伸
(
の
)
びて
行
(
い
)
つて、一
番
(
ばん
)
終
(
しまひ
)
には、
愛
(
あい
)
ちやんは
片腕
(
かたうで
)
を
窓
(
まど
)
の
外
(
そと
)
に
突出
(
つきだ
)
し
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
▼ もっと見る
話しかけた若い女は、四角い包みを胸にかかえこむようにしながら、おじいさんの、むき出しのまま
片腕
(
かたうで
)
にひっかけている
粗末
(
そまつ
)
なランドセルに、親しいまなざしをおくり
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
猶
(
なほ
)
ちからを
尽
(
つく
)
してほりけるに
真白
(
ましろ
)
なる雪のなかに
血
(
ち
)
を
染
(
そめ
)
たる雪にほりあて、すはやとて
猶
(
なほ
)
ほり入れしに
片腕
(
かたうで
)
ちぎれて
首
(
くび
)
なき
死骸
(
しがい
)
をほりいだし、やがて
腕
(
かひな
)
はいでたれども首はいでず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
私
(
わたくし
)
は
今
(
いま
)
、
時
(
とき
)
ならぬ
輕氣球
(
けいきゝゆう
)
を
此
(
この
)
印度洋上
(
インドやうじやう
)
に
認
(
みと
)
め、
特
(
こと
)
に
其
(
その
)
乘組人
(
のりくみにん
)
の
一人
(
ひとり
)
は
櫻木大佐
(
さくらぎたいさ
)
の
片腕
(
かたうで
)
と
言
(
い
)
はれた
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
であつたので
想
(
かんが
)
へると、
今
(
いま
)
や
孤島
(
こたう
)
の
櫻木君
(
さくらぎくん
)
の
身邊
(
しんぺん
)
には、
何
(
なに
)
か
非常
(
ひじやう
)
の
異變
(
ゐへん
)
が
起
(
おこ
)
つて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
童子
(
どうじ
)
が
斷落
(
きりおと
)
されし
我
(
わが
)
片腕
(
かたうで
)
をも
見
(
み
)
た
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「
私
(
わたし
)
は、
片腕
(
かたうで
)
をなくなしました。
働
(
はたら
)
くにも
働
(
はたら
)
きようがありません。どうぞ、おめぐみください。」と、
訴
(
うった
)
えました。
船でついた町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
昨夜
(
ゆふべ
)
持
(
も
)
つて
行
(
い
)
つた
彫像
(
てうざう
)
を
其
(
そ
)
のまゝ
突返
(
つゝかへ
)
されて、のめ/\と
担
(
かつ
)
いで
帰
(
かへ
)
つたんです。
然
(
しか
)
も
片腕
(
かたうで
)
捩
(
もぎ
)
つてある、あの
采
(
さい
)
を
持
(
も
)
たせた
手
(
て
)
が。……あゝ、
私
(
わたし
)
は
五躰
(
ごたい
)
が
痺
(
しび
)
れる。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
五十
軒
(
けん
)
によき
得意塲
(
とくいば
)
は
持
(
もち
)
たりとも、
内證
(
ないしよう
)
の
車
(
くるま
)
は
商賣
(
しようばい
)
ものゝ
外
(
ほか
)
なれば
詮
(
せん
)
なく、十三になれば
片腕
(
かたうで
)
と
一昨年
(
おとゝし
)
より
並木
(
なみき
)
の
活版所
(
かつぱんじよ
)
へも
通
(
かよ
)
ひしが、
怠惰
(
なまけ
)
ものなれば
十日
(
とうか
)
の
辛棒
(
しんぼう
)
つゞかず
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
手ばやく上半身を
拭
(
ふ
)
きはじめると、オオ、その時だ! れんげの花へピタリとからだを
伏
(
ふ
)
せて、
蛇
(
へび
)
のようにスルリ、スルリ……とはってきた
異形
(
いぎょう
)
の武士が、寝たまま
片腕
(
かたうで
)
をズーッと
伸
(
の
)
ばして
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
村
(
むら
)
の
源吉
(
げんきち
)
さんもシベリア
戦役
(
せんえき
)
にいって、
片腕
(
かたうで
)
をもがれたのだった。あの
時分
(
じぶん
)
、
自分
(
じぶん
)
はまだ
子供
(
こども
)
だったので、
源吉
(
げんきち
)
さんが
不具
(
かたわ
)
になって
帰
(
かえ
)
ってくると、おそろしがったものだ。
村へ帰った傷兵
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
更
(
あらた
)
めて
其
(
そ
)
の
印
(
しるし
)
を
見
(
み
)
せう、……
前刻
(
さきに
)
も
申
(
まを
)
した、
鮫膚
(
さめはだ
)
の
縮毛
(
ちゞれけ
)
の、
醜
(
みにく
)
い
汚
(
きたな
)
い、
木像
(
もくざう
)
を、
仔細
(
しさい
)
ありげに
装
(
よそほ
)
ふた、
心根
(
こゝろね
)
のほどの
苦々
(
にが/\
)
しさに、へし
折
(
を
)
つて
捻切
(
ねぢき
)
つた、
女
(
をんな
)
の
片腕
(
かたうで
)
、
今
(
いま
)
返
(
かへ
)
すわ、
受取
(
うけと
)
れ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
長吉
(
ちやうきち
)
の
野郎
(
やらう
)
片腕
(
かたうで
)
がなくなる
物
(
もの
)
と
言
(
い
)
ふに、
何故
(
なぜ
)
どうして
片腕
(
かたうで
)
がなくなるのだ。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
私
(
わたし
)
はこれから
内職
(
ないしよく
)
なり
何
(
なん
)
なりして
亥之助
(
いのすけ
)
が
片腕
(
かたうで
)
にもなられるやう
心
(
こゝろ
)
がけますほどに、
一生
(
いつしやう
)
一人
(
ひとり
)
で
置
(
お
)
いて
下
(
くだ
)
さりませとわつと
聲
(
こゑ
)
たてるを
噛
(
かみ
)
しめる
襦袢
(
じゆばん
)
の
袖
(
そで
)
、
墨繪
(
すみゑ
)
の
竹
(
たけ
)
も
紫竹
(
しちく
)
の
色
(
いろ
)
にや
出
(
いづ
)
ると
哀
(
あは
)
れなり。
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
片
常用漢字
小6
部首:⽚
4画
腕
常用漢字
中学
部首:⾁
12画
“片”で始まる語句
片
片隅
片手
片端
片頬
片方
片時
片側
片膝
片足