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推
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お
ふりがな文庫
“
推
(
お
)” の例文
その足跡から
推
(
お
)
すと、
背
(
せ
)
の高さ一メートルにちかく、体重も六、七十キロくらいはたしかにある。おそろしくたくましいやつらしい。
動物物語 狼の王ロボ
(新字新仮名)
/
アーネスト・トンプソン・シートン
(著)
おのれも
一三六
いとほしき妻を
亡
(
うしな
)
ひて侍れば、おなじ悲しみをも
一三七
問ひかはしまゐらせんとて、
一三八
推
(
お
)
して詣で侍りぬといふ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
前夜の様子から
推
(
お
)
しても、知っておらねばならぬ筈じゃ。そこへ拙者を案内してくれぬか。——さすれば、そちの罪はゆるしてやる。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
然
(
しか
)
れども、人民自治の精神を
涵養
(
かんよう
)
し、その
活溌
(
かっぱつ
)
の気象を発揚するものに至ては、勢い英国人種の気風を
推
(
お
)
さざるを得ず(大喝采)。
祝東京専門学校之開校
(新字新仮名)
/
小野梓
(著)
阮もみずからそれを誇って、この理をもって
推
(
お
)
すときは、世に幽と明と二つの
界
(
さかい
)
があるように伝えるのは誤りであると唱えていた。
中国怪奇小説集:03 捜神記(六朝)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
雲仙がその景観において、山岳中の首位に
推
(
お
)
されることの当然さを、一たび普賢の絶頂に立ったものは、
誰
(
たれ
)
でも
首肯
(
しゅこう
)
するであろう。
雲仙岳
(新字新仮名)
/
菊池幽芳
(著)
もっとその理を
推
(
お
)
し拡めて、いわゆる前世にも未来にも及ぼすようにすれば、きっとチベット人に対する道が立つであろうと思います。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
これはと大きに驚き
呆
(
あき
)
れて、
推
(
お
)
し
剥
(
は
)
がさんと力を
出
(
いだ
)
せど少しも離るることなければ、人を頼みて
挽却
(
ひきさ
)
らしめしも一向さらにその
甲斐
(
かい
)
なし。
印度の古話
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
宗近の言は
真率
(
しんそつ
)
なる彼の、裏表の
見界
(
みさかい
)
なく、母の
口占
(
くちうら
)
を
一図
(
いちず
)
にそれと信じたる反響か。
平生
(
へいぜい
)
のかれこれから
推
(
お
)
して見ると多分そうだろう。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
一
言
(
げん
)
で
云
(
い
)
へば、
貴方
(
あなた
)
は
生活
(
せいくわつ
)
と
云
(
い
)
ふものを
見
(
み
)
ないのです、
其
(
そ
)
れを
全
(
まつた
)
く
知
(
し
)
らんのです。
而
(
さう
)
して
實際
(
じつさい
)
と
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
を
唯
(
たゞ
)
理論
(
りろん
)
の
上
(
うへ
)
から
計
(
ばか
)
り
推
(
お
)
してゐる。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「とはいえ従来大納言家が、われらへ寄せられたご好意から
推
(
お
)
せば、そうひたむきに変心などと……」なお、正雪うべなわない。
剣侠受難
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
しかし、それでも私たちの場合は、疎開人として最も具合いのよかったほうらしいのだから、他の疎開人の身の上は
推
(
お
)
して知るべきである。
薄明
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
これこれ二品です。合わせてちょうど二万円の代物です。で当時の状況から
推
(
お
)
して確かにお客さんの中に犯人が混じっていたと思われます。
デパートの絞刑吏
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
教師はその帯の色合いから
推
(
お
)
して、それは男向きの品物に違いないと決めてしまった。そして葉子の心は早熟の恋を追うものだと断定した。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
中にも蕪村は其角を
推
(
お
)
したらんと覚ゆ、「其角は俳中の
李青蓮
(
りせいれん
)
と呼れたるもの也」といひ「読むたびにあかず覚ゆ、これ
角
(
かく
)
がまされる所也」
俳人蕪村
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
自
(
みずか
)
ら疑うことが多いと告白したところが、かの文士は、それは君は心配するにおよばない、ドイツ人のうちにも、今日なおシラーを
推
(
お
)
して
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
これは○○獣の運動ぶりから
推
(
お
)
して、そういう理屈になるんだよ。つまり○○獣というのは二つの球が互いに相手のまわりに廻っているんだ。
○○獣
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
これを
譬
(
たと
)
えば石の地蔵に飛脚の魂を入れたるがごとく、中風の患者に神経の
穎敏
(
えいびん
)
を増したるがごとし。その不平不如意は
推
(
お
)
して知るべきなり。
学問のすすめ
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
石垣島などのニーラスクを始めとし、北の方の島々のニルヤ・ネリヤの語尾のヤのごときも、是から
推
(
お
)
して行くと成り立ちがほぼ
判
(
わか
)
ってくる。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
孫文
(
そんぶん
)
はあの場合、武漢革命には全く無縁だったから、自分が大総統に
推
(
お
)
されるとは夢にも思ってなかったらしい。
黎元洪
(
れいげんこう
)
を彼は推していたんだ。
いやな感じ
(新字新仮名)
/
高見順
(著)
平次の説明は目や耳で感じた現實の世界から
推
(
お
)
し進んで丹右衞門お園小半次の、三人の心の世界までも飛躍するのでした。
銭形平次捕物控:209 浮世絵の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
のみならず前記森栖氏の口走りたる言葉より
推
(
お
)
して、右二通の手紙は或はミス黒焦事件の秘密を暴露する有力なる参考材料なりしやも計り難く
少女地獄
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
其
(
そ
)
の
次
(
つぎ
)
の
室
(
ま
)
も、
他
(
た
)
は
推
(
お
)
して
知
(
し
)
るべしで、
珍什
(
ちんじふ
)
奇器
(
きき
)
殆
(
ほとん
)
ど
人界
(
じんかい
)
のものにあらず、
一同
(
いちどう
)
呆然
(
ばうぜん
)
として、
口
(
くち
)
を
利
(
き
)
くものある
事
(
こと
)
なし。
画の裡
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
駒井甚三郎は、いつもするように研究に頭が熱してくると、手をさしのべて、窓を
推
(
お
)
し、海の風に疲れた頭を吹かせる。
大菩薩峠:21 無明の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
それから、寝床へはいり、
湿
(
しめ
)
った
漆喰
(
しっくい
)
のところどころにできた
水脹
(
みずぶく
)
れを見つめながら、彼は、自分の意見を
推
(
お
)
し進める。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
それから
推
(
お
)
して得たものは、かういふやうなものになつた——即ち、ソーンフィールドには何か祕密があるといふことゝ、その祕密を聞かされて
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
これよりして「プラト」は深くその道理を
推
(
お
)
し、宗教を
指
(
さし
)
て政権の保障、性法の
鏈
(
ママ
)
鎖なりと
云
(
い
)
えり。〈三百二十二葉〉
「ヒリモア」万国公法の内宗教を論ずる章(撮要)
(新字新仮名)
/
ロバート・フィリモア
(著)
いざ汝
推
(
お
)
して知るべし、人
肯
(
うけが
)
ひて神また肯ひかくして誓ひ成るならんには、そのいと
貴
(
とほと
)
きものなることを 二五—二七
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
五郎兵衛は只二人を留めて置いて、
若
(
も
)
し人に知られるなら、それが一刻も遅く、一日も遅いやうにと、
禍殃
(
くわあう
)
を未来に
推
(
お
)
し
遣
(
や
)
る工夫をするより外ない。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
それから
推
(
お
)
して
石器時代
(
せつきじだい
)
の
人間
(
にんげん
)
は
貝
(
かひ
)
や
魚
(
さかな
)
の
他
(
ほか
)
に、
主
(
おも
)
に
猪
(
ゐのしゝ
)
だとか
鹿
(
しか
)
だとかを
狩
(
か
)
りして
食料
(
しよくりよう
)
にしてゐたことが
知
(
し
)
られます。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
彼は思はず身を
飜
(
ひるがへ
)
して、扉の方へ飛んで行つた。が、いくら
推
(
お
)
しても引いても、扉は開きさうな
気色
(
けしき
)
さへなかつた。
老いたる素戔嗚尊
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
そう言うのから
推
(
お
)
せば秘密はすっかり弟に打ち明けられたものらしい、こう思うと女は源氏が恨めしくてならない。
源氏物語:02 帚木
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
改めて太子をたてる段となり、右大臣豊成と藤原永手は塩飽王を
推
(
お
)
した。文室珍努と大伴古麿は池田王を推した。
道鏡
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
盛り場の柳原にしてこれだったら、他は
推
(
お
)
して知るべしなのだ。目撃したとていたずらに心が沈むばかりである。
老中の眼鏡
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
そして結局、青山敬太郎の発言で大河を
推
(
お
)
し、それがほとんど全部の塾生に
拍手
(
はくしゅ
)
をもって
迎
(
むか
)
えられたのであった。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
李陵
(
りりょう
)
は全員を点呼して、被害状況を調べたのち、傷の一か所にすぎぬ者には平生どおり兵器を
執
(
と
)
って闘わしめ、両創を
蒙
(
こうむ
)
る者にもなお兵車を助け
推
(
お
)
さしめ
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
「ほんまに隅へ置けまへんな。粋なお方や、あんたはん一つおあがりなはツとくれやす。」と、女中は備前焼の銚子を持つて、源太郎の方へ膝
推
(
お
)
し進めた。
鱧の皮
(新字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
しかしこのイチシという方言は、
今日
(
こんにち
)
あえて見つからぬところから
推
(
お
)
してみると、これはほんの
狭
(
せま
)
い一地方に行われた名で、今ははやく
廃
(
すた
)
れたものであろう。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
と、元豊が天子の着るような
袞竜
(
こんりょう
)
の服を着、
旒冕
(
そべん
)
をつけて、室の中から一人の女に
推
(
お
)
し出されて出て来た。
小翠
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
語未だ畢らざるに、婦人は手中の扇をあげてしたゝかに我面を撃ちたり。その撃ちかたの強さより
推
(
お
)
すに、我は
偶〻
(
たま/\
)
女の身上を占ひて善く
中
(
あ
)
てたるものならん。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
このへんから
推
(
お
)
すと、あの六人を殺したのは加代姫ではないような気がする。あなたのお考えはどうです
顎十郎捕物帳:21 かごやの客
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
我心よりも
猶
(
なお
)
強き一種の望みに
推
(
お
)
され推されて余は警官及び判事を初め書記や目科の此
室
(
へや
)
に在るをも忘れし程なり、彼等も別に余が事には心を留めざりしならん
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
描かれた内容自身から、また平行線の応用から
推
(
お
)
して「いき」な模様でありそうであるが、実際の印象は何ら「いき」なところのない極めて上品なものであった。
「いき」の構造
(新字新仮名)
/
九鬼周造
(著)
その外室内の装飾の様子、太刀や
物具
(
ものゝぐ
)
や刀掛けのきらびやかさ、金銀の
蒔絵
(
まきえ
)
をした調度類の
贅沢
(
ぜいたく
)
さから
推
(
お
)
して、こゝが普通の侍の詰所でないことは疑う餘地がない。
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
不思議の力ありて彼を前より招き
後
(
あと
)
より
推
(
お
)
し
忽
(
たちま
)
ち彼を走らしめつ、彼は
躊躇
(
ためら
)
うことなく門を入った。
富岡先生
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
三座は確か類焼の難はのがれたように思いますが、何しろ、吾妻橋際から
大河
(
おおかわ
)
の河岸まで焼け抜けてしまったのですからいかに火勢が猛威を
振
(
ふる
)
ったかは
推
(
お
)
し測られます。
幕末維新懐古談:13 浅草の大火のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
これは、弟の秘密を好む性質だったことから
推
(
お
)
して、満更あり得ないことではないのです。
日記帳
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
年は十九だそうだが、手紙の文句から
推
(
お
)
して、その表情の巧みなのは驚くべきほどで、いかなることがあっても先生の門下生になって、一生文学に従事したいとの切なる
願望
(
のぞみ
)
。
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
しかし
生活
(
くらし
)
の豊かな此辺は
人気
(
にんき
)
が好いとみえて、
耳門
(
くゞり
)
を
推
(
お
)
すと直ぐ中へ入ることができた。
或売笑婦の話
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
焼け焦げたような顔色から
推
(
お
)
してこの男が、
焔硝
(
えんしょう
)
のけむりはともかく、煙草のけむりには相当お馴染になっていることが
窺
(
うかが
)
われた。彼はチチコフに向って丁寧にお辞儀をした。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
推
常用漢字
小6
部首:⼿
11画
“推”を含む語句
推察
推移
推量
推重
邪推
推測
推進機
推進器
推参
推薦
当推量
推戴
推着
推上
推掛
推古天皇
推行
推付
推考
推敲
...