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感激
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かんげき
ふりがな文庫
“
感激
(
かんげき
)” の例文
連盟の
危機
(
きき
)
をうれい、富士男を
鼓舞
(
こぶ
)
するゴルドンの
言々句々
(
げんげんくく
)
は、せつせつとして胸にせまる、富士男は
感激
(
かんげき
)
にぬれた眼をあげた。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
が、
日頃
(
ひごろ
)
いかつい
軍曹
(
ぐんそう
)
の
眼
(
め
)
に
感激
(
かんげき
)
の
涙
(
なみだ
)
さへ
幽
(
かす
)
かに
染
(
にぢ
)
んでゐるのを
見
(
み
)
てとると、それに
何
(
なん
)
とない
哀
(
あは
)
れつぽさを
感
(
かん
)
じて
次
(
つぎ
)
から
次
(
つぎ
)
へと
俯向
(
うつむ
)
いてしまつた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
女神
(
めがみ
)
の
声
(
こえ
)
は、
目
(
め
)
に
見
(
み
)
えない、
不思議
(
ふしぎ
)
な
泉
(
いずみ
)
のように、
若者
(
わかもの
)
の
魂
(
たましい
)
に、ささやくと、
彼
(
かれ
)
は、
涙
(
なみだ
)
ぐましい
感激
(
かんげき
)
にむせびました。
海の踊り
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
松
(
まつ
)
五
郎
(
ろう
)
の
膝
(
ひざ
)
もとから、
黒髪
(
くろかみ
)
の
束
(
たば
)
を
取
(
と
)
りあげた
春重
(
はるしげ
)
は、
忽
(
たちま
)
ちそれを
顔
(
かお
)
へ
押
(
お
)
し
当
(
あ
)
てると、
次第
(
しだい
)
に
募
(
つの
)
る
感激
(
かんげき
)
に
身
(
み
)
をふるわせながら、
異様
(
いよう
)
な
声
(
こえ
)
で
笑
(
わら
)
い
始
(
はじ
)
めた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
特務曹長「閣下の勲章は
皆
(
みな
)
実に立派であります。私共は閣下の勲章を
仰
(
あお
)
ぎますごとに実に
感激
(
かんげき
)
してなみだがでたりのどが鳴ったりするのであります。」
饑餓陣営:一幕
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
無尽蔵
(
むじんぞう
)
ともいうべき詩句に、彼女への
讃美
(
さんび
)
の情を
託
(
たく
)
しては、それを、どこかしら不自然でもあれば
真剣
(
しんけん
)
でもある
感激
(
かんげき
)
をもって、彼女に朗読して聞かせる。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
それが追放令をうけとった
直後
(
ちょくご
)
、自分の出てくるニュース映画を見ようというのであるから
感激
(
かんげき
)
は一層ふかい。
親馬鹿入堂記
(新字新仮名)
/
尾崎士郎
(著)
そうして、人びとは、またも泣き、むせび、悲しみました。法師は深い
感激
(
かんげき
)
にうたれて、寺へ帰って来ました。
壇ノ浦の鬼火
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
「それは、おそらく、君だけじゃないだろう。入塾式の日には、たいていの塾生が田沼先生や朝倉先生の話よりも、平木中佐の元気な話に
感激
(
かんげき
)
したんだからね。」
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
郁治は低い声で、得意の
詩吟
(
しぎん
)
を始めた。心の
感激
(
かんげき
)
の余波がそれにも残って聞かれる。別れの道の
角
(
かど
)
に来ても、かれらはなんだかこのまま別れるのが物足らなかった。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
思
(
おも
)
ひいつてこういはれた
言葉
(
ことば
)
に、
曾
(
かつ
)
ておもひもしらぬ
感激
(
かんげき
)
をおぼえて、私はしみ/″\とよそのおばさんをみました。
歯
(
は
)
を
黒
(
くろ
)
くそめて
眉
(
まゆ
)
の
青
(
あほ
)
い
人
(
ひと
)
で、その
眼
(
め
)
には
泪
(
なみだ
)
があつた。
桜さく島:見知らぬ世界
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
その言葉を待っていた咲耶予の
頬
(
ほお
)
は、思わずしらず、
感激
(
かんげき
)
のなみだが
玉
(
たま
)
となってまろばった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
地主さんは、すっかり、
感激
(
かんげき
)
してしまいました。あのときの
強盗
(
ごうとう
)
が、
銅像
(
どうぞう
)
に
似
(
に
)
ていたことから思いついて、地主さんはぜひ、忠犬ナハトのために、銅像をたてたいと思いました。
丘の銅像
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
ところが
意外
(
いがい
)
にもこの
墓参
(
ぼさん
)
が
大
(
たい
)
へんに
里人
(
さとびと
)
の
感激
(
かんげき
)
の
種子
(
たね
)
となったのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
彼は無上の光栄に
感激
(
かんげき
)
しながらいつも春琴の小さな
掌
(
てのひら
)
を
己
(
おの
)
れの掌の中に収めて十丁の道のりを春松検校の家に行き稽古の済むのを待って再び連れて
戻
(
もど
)
るのであったが途中春琴はめったに口を
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
この男は物事を深く感じもしましたし、
感激
(
かんげき
)
をもって芸術を愛しもしました。けれども、芸術のほうではこの男を愛してくれませんでした。——舞台
監督
(
かんとく
)
の鳴らすベルが鳴りひびきました。
絵のない絵本:01 絵のない絵本
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
仕事は
綺麗
(
きれい
)
に出していただいたのであるから、あとも綺麗にしますと、彼は
感激
(
かんげき
)
していい、きゅうにうしろを
振
(
ふ
)
り返って例の若い男を彼に引き合せた。若い男はまたていねいに彼に
挨拶
(
あいさつ
)
をした。
生涯の垣根
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
新しい
感激
(
かんげき
)
の涙が、四人のほおを伝わった。太陽が森のはしにあがった、光の
箭
(
や
)
が少年連盟を祝福するかのように、
河畔
(
かはん
)
の少年を照らした。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
ただ一人例外はマイダーノフで、彼は
感激
(
かんげき
)
する機会がなくなると、たちまち気落ちがして、
悄気返
(
しょげかえ
)
ってしまった。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
正
(
しょう
)
ちゃんは、また、いつもやさしいお
父
(
とう
)
さんのことばに
感激
(
かんげき
)
して、これから
勉強
(
べんきょう
)
するようにちかったのでした。
おさらい帳
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
拍手は
天幕
(
テント
)
もひるがえるばかり、この間デビスはただよろよろと
感激
(
かんげき
)
して頭をふるばかりでありました。
ビジテリアン大祭
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
朝倉先生の開塾式における言葉もまた、次郎にとって新しい
感激
(
かんげき
)
の種だった。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
「いや、まったく、ばかげきった
話
(
はなし
)
ですが、
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
に
善良
(
ぜんりょう
)
な
人間
(
にんげん
)
ほど、
相手
(
あいて
)
を
感激
(
かんげき
)
させるものは、ありません。」と、
兄
(
あに
)
は、いうのでした。すると、
兄
(
あに
)
の
友
(
とも
)
だちは
兄の声
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
めくらぶどうは
感激
(
かんげき
)
して、すきとおった
深
(
ふか
)
い
息
(
いき
)
をつき、
葉
(
は
)
から
雫
(
しずく
)
をぽたぽたこぼしました。
めくらぶどうと虹
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
彼
(
かれ
)
はめでたく妻帯して、役所に勤めていたが、わたしの目には少しの変化も見当らなかった。相変らず、
要
(
い
)
りもせぬのに
感激
(
かんげき
)
したり、例によって、いきなり
悄気
(
しょげ
)
かえったりした。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
一同がもっとも
感激
(
かんげき
)
したのはゴルドンの
態度
(
たいど
)
であった、かれは大統領の任を富士男にわたすとともに
率先
(
そっせん
)
して他の少年とともに富士男の号令に服従して、もっとも美しき例をしめした。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
こう、
叔父
(
おじ
)
さんは、おっしゃったのでした。なんで
僕
(
ぼく
)
はこの
言葉
(
ことば
)
に
深
(
ふか
)
く
感激
(
かんげき
)
せずにいられましょう。
世の中のために
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
伯父は
牢獄
(
ろうごく
)
にあり、わが身はどろにあえぐふなのごときいまの場合に、ただひとり
万斛
(
ばんこく
)
の同情と親愛をよせてくれる人があると思うと、千三の胸に
感激
(
かんげき
)
の血が高波のごとくおどらざるを得ない。
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
「そんなご
心配
(
しんぱい
)
なら、してくださらなくていいのです。」と、
少年
(
しょうねん
)
の
目
(
め
)
には、
涙
(
なみだ
)
が
光
(
ひか
)
ったのでした。ほかの
子供
(
こども
)
に
対
(
たい
)
しても
変
(
か
)
わらざるやさしい
母親
(
ははおや
)
の
愛
(
あい
)
に
感激
(
かんげき
)
したからです。
母の心
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
女
(
おんな
)
の
人
(
ひと
)
は、おじさんが、
損得
(
そんとく
)
をわすれて、いってくれる
心
(
こころ
)
がわかったので、
思
(
おも
)
わず
感激
(
かんげき
)
して
ひすいの玉
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
己
(
おれ
)
は、どうすればいいのか?」さっと
感激
(
かんげき
)
の
失
(
う
)
せた
刹那
(
せつな
)
、
自分
(
じぶん
)
のすることがわからなくなり、
心
(
こころ
)
がぐらつくと
足
(
あし
)
の
感覚
(
かんかく
)
までなくなって、
体
(
からだ
)
がずるずると
下
(
した
)
へ
滑
(
すべ
)
りはじめた。
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
空
(
そら
)
の
色
(
いろ
)
も、
雲
(
くも
)
の
姿
(
すがた
)
も、また、この
紫色
(
むらさきいろ
)
の
花
(
はな
)
も、
虫
(
むし
)
の
声
(
こえ
)
までが、かつてこれほど
僕
(
ぼく
)
を
感激
(
かんげき
)
させたことはない。いまここにカンバスがあるなら、どんな
色
(
いろ
)
でも
出
(
だ
)
し
得
(
う
)
るような
気
(
き
)
さえする。
戦友
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
辰
(
たつ
)
一は、
胸
(
むね
)
の
底
(
そこ
)
からこみ
上
(
あ
)
げてくる
感激
(
かんげき
)
を、どうすることもできなくて
叫
(
さけ
)
びました。
とびよ鳴け
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
二、三
日前
(
にちまえ
)
のこと、ぼくは、おなじ
通
(
とお
)
りで、
古本店
(
ふるほんみせ
)
を
出
(
だ
)
している、おばさんから、
童話
(
どうわ
)
の
本
(
ほん
)
を
借
(
か
)
りてきて、
番
(
ばん
)
をしながら
読
(
よ
)
みました。そして、それに
書
(
か
)
いてある
話
(
はなし
)
に、ふかい
感激
(
かんげき
)
をもちました。
道の上で見た話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
このことは、みんなを
感激
(
かんげき
)
させました。
緑色の時計
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“感激”の意味
《名詞》
感 激(かんげき)
強く心を動かされること。
(出典:Wiktionary)
感
常用漢字
小3
部首:⼼
13画
激
常用漢字
小6
部首:⽔
16画
“感”で始まる語句
感
感心
感謝
感情
感歎
感嘆
感動
感冒
感染
感慨