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惡魔
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あくま
それはあの弱々しい美しいお糸が考へさうも無い
惡魔的な
企てですが、平次の推理には素より一點の疑ひを
挽みやうもありません。
常は
何とも
思はぬ
島田がめ
今日斗は
恥かしいと
夕ぐれの
鏡の
前に
涕くむもあるべし、
菊の
井のお
力とても
惡魔の
生れ
替りにはあるまじ
北にはゴビの
大沙漠があつて、これにも
何か
怪物が
居るだらうと
考へた。
彼等はゴビの
沙漠から
來る
風は
惡魔の
吐息だと
考へたのであらう。
斯う
考へると、
實に
愉快で/\
堪らぬ、
今や
吾等の
眼には、たゞ
希望の
光の
輝くのみで、
誰か
人間の
幸福を
嫉む
惡魔の
手が
然れども
此の
白晝横行の
惡魔は、
四時恆に
在る
者にはあらず。
或は
週を
隔てて
歸り、
或は
月をおきて
來る。
其去る
時來る
時、
進退常に
頗る
奇なり。
若しや
哀れな勞働者は其の唄の
終らぬ
中、
惡魔のやうな機械の
運轉の
渦中に
身躰を
卷込まれて、唄の
文句の其の
通り、
長くもない
生涯の
終を
告げたのではあるまいか。
ヂュリ
罰當りの
夜叉め! おゝ、
惡魔め!
予に
誓約を
破らせうとしをるばかりか、
前には
幾千度も
比べ
物の
無いやうに
褒めちぎった
予の
殿御を
其同じ
舌で
惡口しをる。
とにかく
鏡は
昔支那でも
顏を
寫すばかりのものではなく、これを
持つてゐると、
惡魔を
除けるといふような
考へがあつたので、
墓に
收めたのもさういふ
意味があつたかも
知れないのです。
與へければ
忝けなしと
押戴き是にて討入の
節思ふまゝに働き申さんと喜びて立出しが如何なる
惡魔に
魅入れしにや
俄然に
欲心萌して此十四日の夜討に入りなば討死
爲か又は切腹なすか二ツの外は
出べからず
幸ひ此二百五十兩を
幸福にも
吾等の
家は、
斷崖の
絶頂に
建てられて
居つたので、
此恐る
可き
惡魔の
犧牲となる
事丈けは
免かれた。
恰も
加能丸の
滅亡を
宣告せむとて、
惡魔の
遣はしたる
使者としも
見えたりけむ、
乘客等は二
人三
人、
彼方此方に
額を
鳩めて
呶々しつゝ、
時々法華僧を
流眄に
懸けたり。
喰ひついても
飽き
足らぬ
惡魔にお
菓子を
貰つた
喰べても
能いかと
聞くだけが
情ない、
汚い
穢い
此樣な
菓子、
家へ
置くのも
腹がたつ、
捨て
仕舞な、
捨てお
仕舞、お
前は
惜しくて
捨てられないか
『あゝ、あゝ、
縁起でもない、
南無阿彌陀佛!
此船に
惡魔が
魅て
居なければよいが。』と
呟いた。
猶何處にか
惡魔のひそみて、あやなき
物をも
思はするよ、いざ
雪ふらば
降れ
風ふかば
吹け、
我が
方寸の
海に
波騷ぎて
沖の
釣舟おもひも
亂れんか、
凪ぎたる
空に
鴎啼く
春日のどかになりなん
胸か