神様かみさま)” の例文
頼光らいこうはさっそくつなにいいつけて、さっき神様かみさまからいただいた「かみ方便ほうべんおに毒酒どくざけ」をして、酒呑童子しゅてんどうじ大杯おおさかずきになみなみとつぎました。
大江山 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
はずかしながらわたくしは一神様かみさまうらみました……ひとのろいもいたしました……何卒どうぞそのころ物語ものがただけ差控さしひかえさせていただきます……。
にはとり神様かみさま夜明よあけらせること仰付おほせつかつたのがうれしさに、最初さいしよよる、まだお月様つきさまがゆつくりとそらあそびまはつてゐるのに、ときつくつてきました。
「なんのいきって……。どういったらいいかなあ、空気くうきいき神様かみさまいき、いろんなもののいき……ただいきだよ」
風ばか (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
むかしむかし夫婦者ふうふものがあって、ながあいだ小児こどもしい、しい、といいくらしておりましたが、やっとおかみさんののぞみがかなって、神様かみさまねがいをきいてくださいました。
さあ、神様かみさまさはれば鉄砲玉てツぱうだまでもとほるまいと、蜘蛛くものやうに評判ひやうばんが八ぱうへ。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
おお神様かみさま、シグナルさんにかみなりとす時、いっしょに私にもお落としくださいませ
シグナルとシグナレス (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
『このにはみなひと病気びょうきになります、入用いりようなものがありません、なんとなれば、これみな親切しんせつ神様かみさま不熱心ふねっしんでありますから。』診察しんさつとき院長いんちょうはもううより手術しゅじゅつをすることはめていた。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「さあ、そりや分らない。すべては運命うんめい神様かみさま御意ぎよいのまゝなんだからな。」
(旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
「またばんに、お前さえよかったら、一しょに神様かみさま音楽おんがくをききに行こう。もっとほかのうたも歌ってあげよう。」そしてクリストフは、感謝かんしゃ気持きもちで一ぱいになって、おやすみの挨拶あいさつをしながら
ジャン・クリストフ (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
『謹であがたてまつる、怠惰なまけ神様かみさま!』
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
それはかくも、わたくし神様かみさまからなにのぞみのものをえとわれ、いろいろとかんがいたすえにたったひとつだけ註文ちゅうもんしました。
そしてそのなきがらをめたおはか将軍塚しょうぐんづかといって、千何年なんねんというながあいだ京都きょうと鎮守ちんじゅ神様かみさまのようにあがめられて、なになかわざわいのこるときには
田村将軍 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
いくら神様かみさまでも、生きた人間の身体からだを、右と左とまったく同じにこさえることは、おできにならなかったのでしょう。自分のかおやひとのかおを、よく見てごらんなさい。
風ばか (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
あんまりなまけたのでむかしわたくし先祖せんぞ神様かみさまなぐられまして、ごらんのとほ身体中からだぢうこぶだらけになりました
ほかの人が親切しんせつにしてくれなかったからといって、きたくなった時のもある。天気がよくて、いつも親切にわらいかけて下さる神様かみさまのような大空おおぞらが見えるからといって、楽しくなった時のもある。
ジャン・クリストフ (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
ひとほうけとやら、こんな場合ばあいには矢張やは段違だんちがいの神様かみさまよりも、お馴染なじみみの祖父じじほうが、かえって都合つごうのよいこともあるものとえます。
それからこれは人間にんげんちからだけにはおよばない、神様かみさまのおちからをもおりしなければならないというので、頼光らいこう保昌ほうしょう男山おとこやま八幡宮はちまんぐうに、つな公時きんとき住吉すみよし明神みょうじん
大江山 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
そして、やはり、甚兵衛じんべえ神様かみさまから人形使いのほうおそわったということになりました。
人形使い (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
なぜ神様かみさまはつくつたろ。
どんたく:絵入り小唄集 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
味方みかたのこらずにと覚悟かくごをきめたりしたこともありましたが、そのたびごとにいつも義家よしいえが、不思議ふしぎ智恵ちえ勇気ゆうきと、それから神様かみさまのような弓矢ゆみやわざてき退しりぞけて
八幡太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
あたりには大きなすぎの木が立ちならんでいて、昼間ひるまでもおそろしいようなところでした。けれども甚兵衛じんべえは一心になって、どうか上手じょうずな人形使いになりますようにと、神様かみさまねがいいました。
人形使い (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
けれども、つよいばかりが武士ぶしではありません。八幡太郎はちまんたろうこころのやさしい、神様かみさまのようになさけのふかい人だということは、てきすらもかんじて、したわしくおもうようになりました。
八幡太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
どの神様かみさまがよかろうかしら、と甚兵衛はあれこれ考えてみました。町にはいくつも神社おみやがありましたが、上手じょうずに人形を使うことをおしえてくださるようなのは、どれだかわかりませんでした。
人形使い (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
むかし、但馬国たじまのくににおまつられになっている出石いずし大神おおがみのおむすめに、出石少女いずしおとめというたいそううつくしい女神めがみがおまれになりました。この少女おとめをいろいろな神様かみさまがおよめにもらおうとおもってあらそいました。
春山秋山 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)