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うちけ
ふりがな文庫
“
打消
(
うちけ
)” の例文
『戀塚とは
餘所
(
よそ
)
ながら
床
(
ゆか
)
しき思ひす、
剃
(
そ
)
らぬ
前
(
まへ
)
の我も戀塚の
主
(
あるじ
)
に
半
(
なか
)
ばなりし事あれば』。言ひつゝ瀧口は
呵々
(
から/\
)
と打笑へば、老婆は
打消
(
うちけ
)
し
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
吾等
(
われら
)
の
叫聲
(
さけびごゑ
)
は
忽
(
たちま
)
ち
怒濤
(
どたう
)
の
響
(
ひゞき
)
に
打消
(
うちけ
)
されてしまつたが、
只
(
たゞ
)
見
(
み
)
る、
黒暗々
(
こくあん/\
)
たる
遙
(
はる
)
か/\の
沖
(
おき
)
に
當
(
あた
)
つて、
一點
(
いつてん
)
の
燈光
(
とうくわう
)
ピカリ/\。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
さりながら
應
(
おう
)
が
影
(
かげ
)
をも
止
(
とゞ
)
めざる
時
(
とき
)
だに、
厭
(
いと
)
ふべき
蛇喰
(
へびくひ
)
を
思
(
おも
)
ひ
出
(
いだ
)
さしめて、
折角
(
せつかく
)
の
愉快
(
ゆくわい
)
も
打消
(
うちけ
)
され、
掃愁
(
さうしう
)
の
酒
(
さけ
)
も
醒
(
さ
)
むるは、
各自
(
かくじ
)
が
伴
(
ともな
)
ひ
行
(
ゆ
)
く
幼
(
をさな
)
き
者
(
もの
)
の
唱歌
(
しやうか
)
なり。
蛇くひ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
私には
如何
(
どう
)
してもそれが冗談として
打消
(
うちけ
)
されない、
矢張
(
やはり
)
何か一種の神秘作用としか思われないのである
頭上の響
(新字新仮名)
/
北村四海
(著)
そんな
満
(
つま
)
らぬ
考
(
かんがえ
)
を
打消
(
うちけ
)
すと、
結局
(
けっく
)
夢中にそんな所も過ぎるので、これ
等
(
ら
)
は
誠
(
まこと
)
によいことだと自分は思う。
死神
(新字新仮名)
/
岡崎雪声
(著)
▼ もっと見る
串戯
(
じやうだん
)
言
(
い
)
ツちやいけぬと
思
(
おも
)
ひながら『
一個
(
ひとつ
)
千兩
(
せんれう
)
でも
買
(
か
)
ふよ』と
笑
(
わら
)
ふて
答
(
こた
)
へると、
親分
(
おやぶん
)
がそれを
打消
(
うちけ
)
して。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
打消
(
うちけ
)
し忠兵衞は
否
(
いや
)
然
(
さう
)
では有ますまい
隱
(
かく
)
す
程
(
ほど
)
顯
(
あら
)
はるゝと申如く
尚々
(
なほ/\
)
怪
(
あや
)
しき事にこそ
然
(
さり
)
ながら今迄
全
(
まつた
)
く
後家暮
(
ごけくら
)
しにて居られしならば少しは何かの
御相談相手
(
ごさうだんあひて
)
に
昔馴染
(
むかしなじみ
)
の
甲斐
(
かひ
)
丈
(
だけ
)
は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
不安
(
ふあん
)
の
火
(
ひ
)
の
手
(
て
)
は
段々
(
だん/\
)
揚
(
あが
)
つて
来
(
き
)
た。
其
(
それ
)
を
打消
(
うちけ
)
さうとする
傍
(
そば
)
から、「あの
始終
(
しゞう
)
人
(
ひと
)
の
顔色
(
かほいろ
)
を
読
(
よ
)
んでゐるやうな
目
(
め
)
の
底
(
そこ
)
には、
何等
(
なんら
)
かの
秘密
(
ひみつ
)
が
潜
(
ひそ
)
んでゐるに
違
(
ちがひ
)
ない。」と
私語
(
さゝや
)
くものがある。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
が、
不思議
(
ふしぎ
)
なもので、だんだん
修行
(
しゅぎょう
)
が
積
(
つ
)
むにつれて、ドーやら
情念
(
こころ
)
の
発作
(
ほっさ
)
を
打消
(
うちけ
)
して
行
(
ゆ
)
くのが
上手
(
じょうず
)
になるようでございます。それがつまり
向上
(
こうじょう
)
なのでございましょうかしら……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
重力を
打消
(
うちけ
)
す
仕掛
(
しかけ
)
が、あの砲弾の中にあるのだ。これはわしの発明ではなく、もう十年も前になるが、アメリカの学者が、ピエゾ
水晶片
(
すいしょうへん
)
を振動させて、油の中に
超音波
(
ちょうおんぱ
)
を伝えたのだ。
のろのろ砲弾の驚異:――金博士シリーズ・1――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「
何
(
なん
)
でとがめるもんか」
勘次
(
かんじ
)
は
抑制
(
よくせい
)
した
或
(
ある
)
物
(
もの
)
が
激發
(
げきはつ
)
したやうに
直
(
すぐ
)
に
打消
(
うちけ
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
是は下の児の答えが当らなかった場合に、それを
打消
(
うちけ
)
して「三本! 何本」と
畳
(
たた
)
みかけて問う言葉ともみられるが、一本も出さずに握り拳で出すことを、
零本
(
れいぼん
)
というのは少し
出来過
(
できす
)
ぎている。
こども風土記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
『まァ、それは
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
、
福鼠
(
ふくねずみ
)
が
云
(
い
)
ふには——』と
帽子屋
(
ばうしや
)
は
續
(
つゞ
)
けて、
若
(
も
)
しや
復
(
ま
)
た
打消
(
うちけ
)
されはしないかと、
心配
(
しんぱい
)
さうに
四邊
(
あたり
)
を
見廻
(
みまは
)
しましたが、
福鼠
(
ふくねずみ
)
は
打消
(
うちけ
)
すどころか、もう
疾
(
とツ
)
くに
熟睡
(
ねこ
)
んで
居
(
ゐ
)
ました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
男
(
をとこ
)
は、
自分
(
じぶん
)
の
口
(
くち
)
から
言出
(
いひだ
)
した
事
(
こと
)
で、
思
(
おも
)
ひも
掛
(
か
)
けぬ
心配
(
しんぱい
)
をさせるのを
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
さうに、
半
(
なか
)
ば
打消
(
うちけ
)
す
口吻
(
くちぶり
)
で
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
と
私
(
わたくし
)
は
單獨
(
ひとり
)
で
叫
(
さけ
)
んで
見
(
み
)
た。
強
(
し
)
いて
斯
(
かゝ
)
る
妄念
(
まうねん
)
を
打消
(
うちけ
)
さんとて
態
(
わざ
)
と
大手
(
おほて
)
を
振
(
ふ
)
つて
甲板
(
かんぱん
)
を
歩
(
あゆ
)
み
出
(
だ
)
した。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
と
美人
(
びじん
)
は、
團扇
(
うちは
)
を
敷居
(
しきゐ
)
に
返
(
かへ
)
して、ふいと
打消
(
うちけ
)
すらしく、
其
(
そ
)
の
時
(
とき
)
云
(
い
)
ふやう。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
無論
(
むろん
)
此樣
(
こん
)
な
妄想
(
もうざう
)
は、
平生
(
いつも
)
ならば
苦
(
く
)
もなく
打消
(
うちけ
)
されるのだが、
今日
(
けふ
)
は
先刻
(
せんこく
)
から
亞尼
(
アンニー
)
が、
魔
(
ま
)
の
日
(
ひ
)
だの
魔
(
ま
)
の
刻
(
こく
)
だのと
言
(
い
)
つた
言葉
(
ことば
)
や、
濱島
(
はまじま
)
が
日頃
(
ひごろ
)
に
似
(
に
)
ぬ
氣遣
(
きづか
)
はし
氣
(
げ
)
なりし
樣子
(
やうす
)
までが、
一時
(
いちじ
)
に
心
(
こゝろ
)
に
浮
(
うか
)
んで
來
(
き
)
て
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
打
常用漢字
小3
部首:⼿
5画
消
常用漢字
小3
部首:⽔
10画
“打”で始まる語句
打
打擲
打棄
打捨
打殺
打倒
打明
打付
打笑
打毀