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嗚呼
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あゝ
ふりがな文庫
“
嗚呼
(
あゝ
)” の例文
他の人に
見咎
(
みとが
)
められなば一大事と二足三足
去
(
さり
)
掛
(
かけ
)
しが又振返りさし
覗
(
のぞ
)
き
嗚呼
(
あゝ
)
我ながら
未練
(
みれん
)
なりと心で心を
勵
(
はげ
)
ましつゝ思ひ極めて立去けり
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
市民と市吏と警察吏とが豹変常なき新聞記者を中間にして相互の欠点を狙ひ合つてゐる気味悪い都会。その片隅に
嗚呼
(
あゝ
)
自分の
家
(
いへ
)
がある。
海洋の旅
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
たッた一
句
(
く
)
をでも
宣言
(
おほ
)
せられたならば、
小生
(
それがし
)
は
滿足
(
まんぞく
)
いたす。
只
(
たゞ
)
「
嗚呼
(
あゝ
)
」とだけ
叫
(
さけ
)
ばっしゃい、たッた
一言
(
ひとこと
)
、
戀
(
ラヴ
)
とか、
鳩
(
ダヴ
)
とか
宣言
(
おほ
)
せられい。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
嗚呼
(
あゝ
)
是れ彼れが成功の大原因に非ずや。彼れは何事にも真面目なり。其軽妙婉転たる文章も
本
(
もと
)
是れ百錬千鍛の裏に出で来る也。誠実なる人也。
明治文学史
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
余が去れる後数分、警吏は令状を
携
(
たづさ
)
へて平民社を
叩
(
たゝ
)
けり、厳達して曰く「
嗚呼
(
あゝ
)
増税」の一文、社会の秩序を壊乱するものあり
依
(
よつ
)
て之を
押収
(
あふしふ
)
すと
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
▼ もっと見る
嗚呼
(
あゝ
)
近世の小説は歓天喜地愉快を写さずして、総て悲哀を以て終らざる可からざる
乎
(
か
)
と。小説の真味
豈
(
あ
)
に
啻
(
たゞ
)
に消極的の運命を写すのみならんや。
舞姫
(新字旧仮名)
/
石橋忍月
(著)
嗚呼
(
あゝ
)
天地味ひなきこと久し、花にあこがるゝもの誰ぞ、月に
嘯
(
うそぶ
)
くもの誰ぞ、人世の
冉々
(
ぜん/\
)
として
減毀
(
げんき
)
するを
嗟
(
さ
)
し、
惆
(
ちう
)
として命運の
私
(
わたくし
)
しがたきを慨す。
哀詞序
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
古老
(
こらう
)
は
眉
(
まゆ
)
を
顰
(
ひそ
)
め、
壯者
(
さうしや
)
は
腕
(
うで
)
を
扼
(
やく
)
し、
嗚呼
(
あゝ
)
、
兒等
(
こら
)
不祥
(
ふしやう
)
なり。
輟
(
や
)
めよ、
輟
(
や
)
めよ、
何
(
なん
)
ぞ
君
(
きみ
)
が
代
(
よ
)
を
細石
(
さゞれいし
)
に
壽
(
ことぶ
)
かざる!
蛇くひ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
燒け殘りたる
築垣
(
ついがき
)
の蔭より、
屋方
(
やかた
)
の跡を
眺
(
なが
)
むれば、
朱塗
(
しゆぬり
)
の
中門
(
ちゆうもん
)
のみ
半殘
(
なかばのこ
)
りて、
門
(
かど
)
もる人もなし。
嗚呼
(
あゝ
)
、
被官
(
ひくわん
)
郎黨
(
らうたう
)
の
日頃
(
ひごろ
)
寵
(
ちよう
)
に誇り恩を
恣
(
ほしいまゝ
)
にせる者、そも幾百千人の多きぞや。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
嗚呼
(
あゝ
)
、
大事切迫
(
だいじせつぱく
)
/\と、
私
(
わたくし
)
は
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
と
顏
(
かほ
)
を
見合
(
みあ
)
はしたる
儘
(
まゝ
)
、
身體
(
しんたい
)
の
置塲
(
おきば
)
も
知
(
し
)
らぬ
程
(
ほど
)
心
(
こゝろ
)
を
惱
(
なや
)
まして
居
(
を
)
る、
時
(
とき
)
しも
忽
(
たちま
)
ち
見
(
み
)
る、
遙
(
はる
)
か/\の
水平線上
(
すいへいせんじやう
)
に
薄雲
(
うすぐも
)
の
如
(
ごと
)
き
煙
(
けむり
)
先
(
ま
)
づ
現
(
あら
)
はれ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
逆立
(
さかだて
)
て
怖
(
こは
)
い眼に睨まれ小さくなツて手を引きぬ
嗚呼
(
あゝ
)
艶福なる者は必らず
斯
(
かく
)
の如く不運なり女運なければ幸福なり讀者諸君それいづれをか執らんと思ひ玉ふナニ女運を右に幸福を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
殺気の中に血涙をふくむ、泣くは笑ふのか、笑ふのは泣くのか、
怒
(
いかり
)
は歌か、歌は怒か、
嗚呼
(
あゝ
)
儚
(
はかな
)
き人生の流よ! 数年前までは熊眠り狼住みし此渓間に流れ落ちて、こゝに
澱
(
よど
)
み、こゝに激し
空知川の岸辺
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
嗚呼
(
あゝ
)
神よ、若き人は女の生みたる子は、
御供
(
ごくう
)
の
牡牛
(
をうし
)
よりも
御心
(
みこゝろ
)
に
適
(
かな
)
ふべし
頌歌
(旧字旧仮名)
/
ポール・クローデル
(著)
未落語家三遊亭圓朝氏が
人情話
(
にんじょうばなし
)
の巧に世態を穿ち妙に人情を尽せるに
如
(
しか
)
ず、其の人の感情を動す頗る優劣ありと
言
(
いわ
)
んとす、
嗚呼
(
あゝ
)
圓朝氏をして欧米文明の国に生れしめば、其の意匠の優れたる
松の操美人の生埋:01 序
(新字新仮名)
/
宇田川文海
(著)
翫具
(
ぐわんぐ
)
には用うる所さま/″\あるべし。源内死して奇術
絶
(
たえ
)
たりしに
件
(
くだん
)
の両人いでゝ火浣布の
機術
(
きじゆつ
)
再
(
ふたゝび
)
世にいでしに、
嗚呼
(
あゝ
)
可惜
(
をしむべし
)
、此両人も術をつたへずして
没
(
ぼつ
)
したれば火浣布ふたゝび世に
絶
(
たえ
)
たり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
求めんと欲し続々投書山を
為
(
な
)
す之をもって之を見れば君が文事に於ける
亦
(
ま
)
た羨むべし
嗚呼
(
あゝ
)
涙香君は如何なる才を持て筆を採るや如何なる技を持って小説を作るや余は敢て知らず知らざる
故
(
ゆえ
)
に之れを
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
嗚呼
(
あゝ
)
この堂々たる手の
裏
(
うち
)
に、金は無いか、銀將無きかとうれたがり、今にして、
斷
(
た
)
ち
截
(
き
)
らずば、末を
奈何
(
いかに
)
と
懸念貌
(
けねんがほ
)
、仔細らしく意味取りちがへて濫用する圍棋
詞
(
ことば
)
の粘、塗、抑、約いと
五月蠅
(
うるさ
)
しと。
柵草紙の山房論文
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
嗚呼
(
あゝ
)
、われこれを獲たり。これこそ
前
(
さき
)
の
拿破里
(
ナポリ
)
の貴婦人なるらめ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
我
汝
(
なんぢ
)
を愛す、我汝を
招
(
まね
)
ぐ、
嗚呼
(
あゝ
)
、わが
兒
(
こ
)
、善惡の名によりて。
母
(旧字旧仮名)
/
アダ・ネグリ
(著)
嗚呼
(
あゝ
)
、予が見たる所、感じたる所、すべて
是
(
か
)
くの如し。
予が見神の実験
(新字旧仮名)
/
綱島梁川
(著)
時に後ろの方に當り
生者必滅
(
しやうじやひつめつ
)
會者定離
(
ゑしやじやうり
)
嗚呼
(
あゝ
)
皆是
前世
(
ぜんせ
)
の
因縁
(
いんえん
)
果報
(
くわはう
)
南無阿彌陀佛と唱ふる聲に安五郎は
振返
(
ふりかへ
)
り見れば
墨染
(
すみぞめ
)
の衣に
木綿
(
もめん
)
の
頭巾
(
づきん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
聡明にして感情を有したる地下の故人、
応
(
ま
)
さに余の依然として
呉下蒙
(
ごかもう
)
たるを笑ふなるべし。地下の故人よ、
嗚呼
(
あゝ
)
余は依然として呉下蒙たるなり。
透谷全集を読む
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
嗚呼
(
あゝ
)
恋愛よ、汝は斯くも権勢ある者ながら、爾の哺養し、爾の切に
需
(
もと
)
めらるゝ詩家の為に虐遇する所となる事多きは、如何に慨歎すべき事ならずや。
厭世詩家と女性
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
嗚呼
(
あゝ
)
、自分はどうして昔の奴隷の如く柔順に盲目的に生きる事が出來ないのであらう。
新帰朝者日記
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
翫具
(
ぐわんぐ
)
には用うる所さま/″\あるべし。源内死して奇術
絶
(
たえ
)
たりしに
件
(
くだん
)
の両人いでゝ火浣布の
機術
(
きじゆつ
)
再
(
ふたゝび
)
世にいでしに、
嗚呼
(
あゝ
)
可惜
(
をしむべし
)
、此両人も術をつたへずして
没
(
ぼつ
)
したれば火浣布ふたゝび世に
絶
(
たえ
)
たり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
嗚呼
(
あゝ
)
、ブリンヂイシイの港を
出
(
い
)
でゝより、早や
二十日
(
はつか
)
あまりを経ぬ。
舞姫
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
嗚呼
(
あゝ
)
、此拿破里の市も、今よりは同じ夢中の物となり
了
(
をは
)
るならん。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
嗚呼
(
あゝ
)
、わが
言
(
げん
)
の力を、その
無言
(
むごん
)
の力と同じからしめ給へ。
頌歌
(旧字旧仮名)
/
ポール・クローデル
(著)
嗚呼
(
あゝ
)
、命、新らしき命……わが内臟はとどろきぬ
母
(旧字旧仮名)
/
アダ・ネグリ
(著)
行く下されること數度なり左右の松山にヂイ/\と濁りし聲に啼く虫あり何ぞと聞ば松虫と答ふ山に掛れば數万本の松皆赤枯れて火に燒けたる如し又問へば松虫が皆な喰ひ枯せしなりといふ松に此虫が
生
(
わ
)
けば滿山枯し盡さねば
止
(
やま
)
ず其形は毛虫の如くにて憎むべきものなりと云ふ
嗚呼
(
あゝ
)
松に生じ松によりて育ちながら新芽を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
爾
(
なんぢ
)
の Longing を空際に投げよ、空際より、爾が人間に為すべきの天職を
捉
(
と
)
り来れ、
嗚呼
(
あゝ
)
文士、何すれぞ局促として人生に相渉るを之れ求めむ。
人生に相渉るとは何の謂ぞ
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
後来海警屡〻至るに及んで天下の人心
俄然
(
がぜん
)
として覚め、尊皇攘夷の声四海に
遍
(
あまね
)
かりしもの、
奚
(
いづくん
)
ぞ知らん彼が教訓の結果に非るを。
嗚呼
(
あゝ
)
是れ頼襄の事業也。
頼襄を論ず
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
欲
(
ほつ
)
すれば
爲
(
なす
)
こと
勿
(
なき
)
に
若
(
しく
)
なし人の
聞
(
きく
)
こと
勿
(
なき
)
を
欲
(
ほつ
)
すれば言こと
勿
(
なき
)
に
若
(
しく
)
なしと
宜
(
むべ
)
なる
哉
(
かな
)
嗚呼
(
あゝ
)
謹愼
(
つゝしま
)
ずんば有べからず。
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
嗚呼
(
あゝ
)
、
主
(
しゆ
)
は
諸
(
もろ/\
)
の偶像を破棄し給へり。
頌歌
(旧字旧仮名)
/
ポール・クローデル
(著)
嗚呼
(
あゝ
)
信条なるかな、之を有するの人は以て死生の間に談笑すべし。以て社会の風浪の上に高歩すべし。
信仰個条なかるべからず
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
嗚呼
(
あゝ
)
罪なり、然り、罪なり、然れども凡そ世間の罪にして斯の如く純聖なる罪ありや。死は罰なり、然り、罰なり、然れども世間の罰にして斯の如く甘美なる罰ありや。
「桂川」(吊歌)を評して情死に及ぶ
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
嗚呼
(
あゝ
)
是れ健康なる思想の表彰として賀すべきの事なりや、
抑
(
そもそ
)
も亦
喟然
(
きぜん
)
として歎ずべきの事なりや。
凡神的唯心的傾向に就て
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
嗚呼
(
あゝ
)
墳墓、汝の冷々たる舌、汝の常に餓ゑたる口、何者をか
噬
(
か
)
まざらん、何物をか呑まざらん、而して墳墓よ、汝も亦た遂に空々漠々たり、水流滔々として洋海に
趣
(
おもむ
)
けど
富嶽の詩神を思ふ
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
義経、弁慶、清正の絵像を見てあどけなき英雄崇拝の感情を燃せり。
嗚呼
(
あゝ
)
是れ渠が生涯の方角を指定すべき羅針に非ずや、彼は童子たる時より既に空文を厭ひて事実を喜べり。
頼襄を論ず
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
嗚呼
(
あゝ
)
一国民も亦た無常の風を免れじ、達士世を観ずる時、
宜
(
よろ
)
しく先づ命運の帰するところを
鑑
(
かんが
)
むべし、若し我が国民にして、果して秋天霜満ちて樹葉、黄落の暁にありとせんか
国民と思想
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
また
彼
(
か
)
の霊妙なる厭世思想家
等
(
など
)
も、遂に処女の純潔を尊むに至らず、千載の孤客をして批評の筆硯に対して先づ血涙一滴たらしむ、
嗚呼
(
あゝ
)
、処女の純潔に対して端然として
襟
(
えり
)
を
正
(
たゞし
)
うする作家
処女の純潔を論ず:(富山洞伏姫の一例の観察)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
嗚呼
(
あゝ
)
、東靡西靡して其日其日の風に任する楊柳的の人物は以て今日を支ふるに足ず、天徳を我になせり
桓魋
(
クワンタイ
)
夫れ吾を如何と云ふが如き、智慧は智慧の子に義とせらるゝなりと云ふが如き、信任なく
英雄論:明治廿三年十一月十日静岡劇塲若竹座に於て演説草稿
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
嗚呼
(
あゝ
)
、人間の事いかに悲しむべきにあらずや。
復讐・戦争・自殺
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
彼等は
活
(
い
)
きむ、
嗚呼
(
あゝ
)
、彼等
庶幾
(
こひねがは
)
くは活きんか。
人生に相渉るとは何の謂ぞ
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
嗚
漢検1級
部首:⼝
13画
呼
常用漢字
小6
部首:⼝
8画
“嗚呼”で始まる語句
嗚呼戯
嗚呼々々
嗚呼家先清休君