“何人:なにびと” の例文
“何人:なにびと”を含む作品の著者(上位)作品数
吉川英治5
紫式部4
中里介山3
押川春浪3
江戸川乱歩2
“何人:なにびと”を含む作品のジャンル比率
文学 > 英米文学 > 小説 物語(児童)10.5%
文学 > フランス文学 > 小説 物語7.7%
文学 > ロシア・ソヴィエト文学 > 小説 物語3.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
「飛んでもない、父上、——それにしても、お茂世殿をこのやうな姿にした下手人は捨て置き難い、何人なにびとの仕業で御座る」
『いぶかしや、貴君きくん何人なにびとなれば、濱島武文はまじまたけぶみ春枝はるえとを御在ごぞんじですか。』
ここにもらしてはならぬ一事は、彼が強大な体力を有していて、徒刑場のうちの何人なにびとも遠く及ばなかったことである。
おんみの心をわれに与えんとならば、まずひそやかに与えよかし。われらかたみに持てる想いを、何人なにびともさとらぬぞよき。
宮は何人なにびとの何の為に入来いりきたれるとも知らず、おどろきつつも彼を迎へてかたちを改めぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
だから鑑賞かんしやうの上から云へば、菊池の小説を好むと好まざるとは、何人なにびとも勝手に声明するがい。
雑筆 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
何人なにびとも、まず天馬の背に跨がることが出来なければ、地に生れたカイミアラと闘おうとしてはならないのでした。
何人なにびとかゞかる惡例あくれいつくつたのがつひに一つの慣例くわんれいとなつたのであらう。
誤まれる姓名の逆列 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
それに連れて二人の助太刀も、同じ門下の兄弟子二人と知れましたが、それにしてもその返りうちにした片相手は何人なにびとであろう。
斬られたさに (新字新仮名) / 夢野久作(著)
見苦しいことをあそばすものである、何人なにびとをこれほどにも大騒ぎあそばすのであろうと従者たちはながめた。
源氏物語:53 浮舟 (新字新仮名) / 紫式部(著)
何人なにびとも初めは一見して彼を大尉と認めていたが、ほんとうの大尉その人に比較して能く視ると、まるで似付かないほどに顔が違っていた。
二階から (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
しかし、この問答は、おそらく宗教的な意味をもって何人なにびとかに創作されたものであり、決して単なる常識上の議論のやりとりではありません。
青年の思索のために (新字新仮名) / 下村湖人(著)
何人なにびとにも許さるる作、誰もが用いる器、汗なくしてはできない仕事、それが美の浄土に受け取られるとは、驚くべきこの世の神秘ではないか。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
場内を卓から卓へ軽卒あわたゞしく歩き廻つて何人なにびとにも愛嬌あいけう振撤ふりまくのを見ると其れが人気者たる所以ゆゑんであらう。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
しかしそれよりも、此手紙のぬし何人なにびとであろうか、と、云う好奇心が第一に起るのであった。
仙人掌の花 (新字新仮名) / 山本禾太郎(著)
身体からだが大きくて腕力もあるが人と争うたことはないので何人なにびともかれと親しんだ、木馬の上に立ったかれを見たとき、人々は鳴りをしずめた。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
「ホホウ、上泉伊勢守殿とか。それはよい師を持たれたの。その他何人なにびとかれたかな?」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
汝には何人なにびとも英傑であり、如何いかなる婦人も淑女であり、そして如何なる場所も神聖であれ
人格を認知せざる国民 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
そして、中味は、手の切れる様な十円札が、ふるえる指先で勘定かんじょうして見ると、丁度十枚、外でもない、それは何人なにびとかの月給袋なのである。
木馬は廻る (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
黒猫の背なかからにほひの強い大麥の穗を眺めながら、さきの世の母を思ひ、まだ見ぬなつかしい何人なにびとかを探すやうなあどけない眼つきをした。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
しかも惟光これみつ以外の者は西の対の主の何人なにびとであるかをいぶかしく思っていた。
源氏物語:07 紅葉賀 (新字新仮名) / 紫式部(著)
のみならず、私の覗き眼鏡の秘密をすら、まだ何人なにびともさとり得ないではありませんか。
湖畔亭事件 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
華車きやしやなる形成かたちづくりは、ここ等辺らあたりの人にあらず、何人なにびとにして、何が故になど、貫一はいたづら心牽こころひかれてゐたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
かれは、がけをおりようかとおもいましたが、ほんとうに、自分じぶんむかえにきてくれたのなら、何人なにびとか、ここまでやってくるにちがいない。
希望 (新字新仮名) / 小川未明(著)
法律はふりつてらしても明白あきらかだ、何人なにびといへども
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
良水を欠く料理、それがなにを生むかは何人なにびとにもうなずける事実である。
フランス料理について (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
法律ほうりつてらしても明白あきらかだ、何人なにびといえども
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
初めに子供たちが遊びに来た時分には、お辞儀などをする殊勝な奴は一人もなかったが、このごろは、まず、子供たちが何人なにびとに対しても朝晩の挨拶をするようになっている。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
(もはや、何人なにびとであろうとも、おれたち二人を離すことは出来ない)
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
「それは何人なにびとだろう、あの娘の身うちの者か、それとも……」
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
『不思議をおあらわしになる旅の方々かたがた御身おんみ達は何人なにびとであらせられますか?』フィリーモンは、さきにボーシスが驚いたよりもなお一層驚いて、そう叫びました。
このあやまちが外へ知れた時、どんなふうに思われる自分であろうとまず第一に宮の夫人が不快に思うであろうことを悲しんでいる時、恋人が何人なにびとの娘であるのかおわかりにならぬ宮が
源氏物語:53 浮舟 (新字新仮名) / 紫式部(著)
それが何人なにびとであって何のためにする声だかわかりません。
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ああ、何人なにびとが、つぎのような事実じじつろう。
奥さまと女乞食 (新字新仮名) / 小川未明(著)
青きあわせに黒き帯してせたるわが姿つくづくとみまわしながらさみしき山に腰掛けたる、何人なにびともかかるさまは、やがて皆孤児みなしごになるべききざしなり。
清心庵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
何人なにびとか存ぜぬがかたじけのうござるッ」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
机の上に算盤が一つ、その先がすぐ雨戸で、雨戸には小指の先ほどの小さい穴があいておりますが、始終何人なにびとひもでも通して合図をしたものか、穴のへりが摺れているのも疑えば疑えます。
「いったい、そなた達は、何人なにびとのお子か」
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
問注所の朝は、森閑として、小鳥のさえずりの中だった。——庁内の法廷ともいえる拭き磨いたような板じきの広間にも、まだ何人なにびとも見えていない。“審問ノ間”“対決ノ廂”などとここをいっている。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「武芸の師匠は何人なにびとでござる?」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
あるいは何人なにびとかのためになるべきを思ってわれわれがジャン・ヴァルジャンの憂うつな物語をなすのに耳を傾けてくれる人々、われわれのあとに従ってきてくれる人々を、その中に導かざるを得なかったのである。
いづくの誰れぞ何人なにびとぞ。
北村透谷詩集 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
——また、上人の禅室に、嬉々ききとしていまわっている嬰児えいじがあるので、或る人が、何人なにびとの子におわすかと訊いたところ、按察使あぜち資賢すけかたの息女玉琴の子であると上人がいわれたので
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
家の者にも何人なにびとであるか知らすまいとして、今も初めの西のたい住居すまいにさせて、そこに華麗な設備をば加え、自身も始終こちらに来ていて若い女王にょおうを教育していくことに力を入れているのである。
源氏物語:07 紅葉賀 (新字新仮名) / 紫式部(著)
「そも、何人なにびとの軍ぞ」
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この瓶もし千尋ちひろの海底に沈まずば、この瓶もし千丈の巖石がんせきに砕けずんば、この地球上にある何人なにびとかは、何時か世界の果に、一大秘密の横たわる事を知り得べし、余はエスパニアの旅行家ラゴンと云うものなり
南極の怪事 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
何時自分が東京を去ったか、何処いずこを指して出たか、何人なにびとも知らない、母にも手紙一つ出さず、建前が済んで内部うち雑作ぞうさくも半ば出来上った新築校舎にすら一べつもくれないで夜ひそかに迷い出たのである。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
それ程さようにデリケートな、そして或る一面から見れば暗い感じを持った鼻の表現で、時勢が進むに連れまして生存競争に打ち勝とうとするものは何人なにびとも是非共この表現の方法を一応は心得ていなければならぬものだそうでございます。
鼻の表現 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
二条の院の姫君が何人なにびとであるかを世間がまだ知らないことは、実質を疑わせることであるから、父宮への発表を急がなければならないと源氏は思って、裳着もぎの式の用意を自身の従属関係になっている役人たちにも命じてさせていた。
源氏物語:09 葵 (新字新仮名) / 紫式部(著)
災難や過失は何人なにびともまぬかれることはできない、が、その場合に父母に叱られることをおそれたり、先生にわらわれることをおそれたりして浅墓あさはかな自分の知恵で秘密にことを運ぼうとするとその結果たるやますます悪くなるばかりである。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
それは何人なにびとも生涯中に二、三度とは経験することのないものであって、内心の一種の痙攣けいれんと言おうか、心のうちの疑わしいすべてのものを揺り動かし、皮肉と喜悦と絶望より成るものであって、心内の哄笑こうしょうとも称し得べきものであった。
その時からして、人生は興味に満ちたもののように思われ、人間は善良で正しいもののように感ぜられて、もはや心のうちで何人なにびとをもとがめず、また子供に愛せられてる今となっては、ごく老年になるまで生き長らえるに及ばないという理由は何ら認められなかった。
いほを隔つることもりひとつ、名宗匠其角きかく堂永機住めり、一日人に誘はれて訪ひ行きつ、閑談やゝ久しき後、彼の導くまゝに家のうちあちこちと見物しけるが、華美を尽すといふ程にはあらねど、よろづ数奇すきを備へて粋士の住家とは何人なにびとも見誤らぬべし。
秋窓雑記 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
源氏もまったく何人なにびとであるかの見分けがつかなかったわけではなかったが、右大臣家の何女であるかがわからないことであったし、自分へことさら好意を持たない弘徽殿の女御の一族に恋人を求めようと働きかけることは世間体せけんていのよろしくないことであろうとも躊躇ちゅうちょされて
源氏物語:08 花宴 (新字新仮名) / 紫式部(著)
『何うも驚きました。——然し何うも、郡視学も郡視学ではありませんか? ××さんにそんな莫迦な事のあらう筈のない事は、いやしくも瘋癲ばか白痴きちがひでない限り、何人なにびとの目も一致するところです。たとへそんな噂があつたにしろ、それを取上げて態々わざわざ呼び出すとは………』
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
『——唯今ただいま、御表におきまして、赤穂の城主浅野内匠頭事、意趣あって、高家の吉良上野介に対して刃傷に及びました。ついては、両名の処置、又、勅使饗応役の跡に代る者、何人なにびとに仰せつけられましょうや。そのために、おきたて申し上げました段、平におゆるしの程を願いあげまする』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まだ夜の明けるにはがあるが、いつまでもこんな所に寝ていられるものかと、吾輩は突如いきなり跳ね起き、こぶしを固めてそばおお太鼓を、ドドンコ、ドンドン、ドドンコ、ドンドンと無暗むやみに打叩けば、何人なにびとも満足にねむっていた者は無かったものと見え、いずれもムクムクと頭をもたげて、
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)