“いつしよ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一所55.6%
一緒18.9%
夫婦6.7%
一処2.2%
一書2.2%
一杵2.2%
一生2.2%
一處2.2%
同一2.2%
一同1.1%
一齊1.1%
同伴1.1%
同席1.1%
同行1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
宗助そうすけはもうすこ一所いつしよあるいて、屏風びやうぶこときたかつたが、わざ/\まはみちをするのもへんだと心付こゝろづいて、それなりわかれた。わかれるとき
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
つり道具だうぐげて、友伯父ともをぢさんたち一緒いつしよ胡桃くるみえる谷間たにあひ出掛でかけますと、何時いつでもとうさんはさかなられてしまふか
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
私はもう何の因果で此様な人と夫婦いつしよになツたんだらうと思いながら、種々義理の絡まツてゐることもあツたんですし、嫌でもつとめるだけのことは勤めなければならない。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
そんならうすればいか? 其問題を真面目に考へるには、色々の意味から私の素養が足らなかつた。のみならず、詩作その事に対する漠然たる空虚の感が、私が心を其一処いつしよに集注する事を妨げた。
弓町より (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
わたくしたゞちに鉛筆えんぴつをとつて一書いつしよしたゝめた。書面しよめん文句もんくうである。
うみみどりさけなるかな。後苑こうゑん牡丹花ぼたんくわ赫耀かくえうとしてしかしづかなるに、たゞひとめぐはち羽音はおとよ、一杵いつしよ二杵にしよブン/\と、ちひさき黄金きんかねる。うたがふらくは、これ、龍宮りうぐうまさときか。
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
『私に一生いつしよのお願ひがあるで、貴君あんた聽いて呉れますか?』
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
一處いつしよになつて走廻はしりまわつてうちに、いつかなかがよくなつて、夕刻ゆふこくいへかへつたときも、稻妻いなづまこの可憐かれんなる少年せうねんたわむれつゝ、おもはず二階にかいまで驅上かけあがつて、武村兵曹たけむらへいそうほうき追出おひだされたほど
『あの、叔父おぢさんが、てつくるまをおつくりになるんなら、わたくし同一いつしよはたらかうとおもふんです。』
今日けふわすれないでなさい如何どうじや大變たいへんかほいろわるいやうじやがそんな元氣げんきのない顏色かほいろをしててはなかわたれるものではない、一同いつしよをがんだも目出度めでたえんじや
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
二人分ににんぶん二枚にまいを、一齊いつしよにスツとひらくと、岩膚いははだあめ玉清水たましみづしたゝごとく、溪河たにがはひゞきにけむりあらつて、さけかをりぷんつた。づからこれをおくられた小山内夫人をさないふじんそでふ。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
もつとも大抵そんな時には、妹の照子も同伴いつしよであつた。彼等三人は行きも返りも、気兼ねなく笑つたり話したりした。が、妹の照子だけは、時々話の圏外へ置きざりにされる事もあつた。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「何の、貴女あなた」と、お熊は刺しつ「日常しよつちゆういらつしやるお客様でネ、家内同様の方なんですから、気兼も何もありやしませんよ、山木の御家内なら、いつ同席いつしよに御馳走にならうつておつしやるんですよ、 ...
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
じつ以前いぜんに、小山内をさないさんが一寸ちよつと歸京ききやうで、同行いつしよだつた御容色ごきりやうよしの同夫人どうふじん、とめさんがお心入こゝろいれの、大阪遠來おほさかゑんらい銘酒めいしゆ白鷹はくたかしか黒松くろまつを、四合罎しがふびん取分とりわけて
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)