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神主
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かんぬし
ふりがな文庫
“
神主
(
かんぬし
)” の例文
「
琵琶湖
(
びわこ
)
で
土左衛門
(
どざえもん
)
になるところを、ここの
神主
(
かんぬし
)
のやつが助けやがったんで……わたしがきたいと思ってきたところじゃありません」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
小劍は奈良の生まれであり、小劍の父は攝津の多田神社の
神主
(
かんぬし
)
であつた。その父の名は延美といひ、その子の小劍の本名は延貴といふ。
「鱧の皮 他五篇」解説
(旧字旧仮名)
/
宇野浩二
(著)
さうして、この
二
(
ふた
)
つながら、
竝
(
なら
)
んで
行
(
おこな
)
はれてゐました。その
稱
(
とな
)
へ
言
(
ごと
)
が、
今日
(
こんにち
)
でも、
社々
(
やしろ/\
)
の
神主
(
かんぬし
)
さんたちの
稱
(
とな
)
へる、
祝詞
(
のりと
)
なのであります。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
私の処へ来て
神主
(
かんぬし
)
になるがよい、場所はこの家の前の
路
(
みち
)
を西へ西へと十日ばかり往くと、大きな川がある、その川の土手だからすぐ判る
ある神主の話
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
たい
松
(
まつ
)
をつけた人が
先
(
さき
)
に
立
(
た
)
つと、
長持
(
ながもち
)
のうしろには
神主
(
かんぬし
)
がつき
添
(
そ
)
って、
旗
(
はた
)
や
矛
(
ほこ
)
を
押
(
お
)
し
立
(
た
)
てて、山の上のお
社
(
やしろ
)
をさして行きました。
しっぺい太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
▼ もっと見る
髭
(
ひげ
)
を濃くはやしている。
面長
(
おもなが
)
のやせぎすの、どことなく
神主
(
かんぬし
)
じみた男であった。ただ鼻筋がまっすぐに通っているところだけが西洋らしい。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「あの川下に、山のように見えている青葉は、あれはほんとうの山ではないだろう。
神主
(
かんぬし
)
たちが
大国主神
(
おおくにぬしのかみ
)
のお祭りをする場所ででもあるのか」
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
しかしどうしてもあたらぬ時には仕方がないから、
神主
(
かんぬし
)
が箭を持っていって、金的に
突射
(
つきさ
)
すのだという話であった。
こども風土記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
放
(
はな
)
し
遊興
(
いうきよう
)
は日頃に十
倍
(
ばい
)
仕たりける是に依て
神主
(
かんぬし
)
共五百餘人
集會
(
あつまり
)
榊
(
さかき
)
の枝に四手を切
掛
(
かけ
)
て種々と義長の
惡逆
(
あくぎやく
)
を申立て彼を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
初めから
長袖
(
ながそで
)
を志望して、ドウいうわけだか
神主
(
かんぬし
)
になる
意
(
つもり
)
でいたのが兄貴の世話で淡島屋の婿養子となったのだ。
淡島椿岳:――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
尾州一の宮の
神主
(
かんぬし
)
、代々鶏卵を食せず云々、
素戔嗚尊
(
すさのおのみこと
)
の烏の字を鳥に書きたる本を見しよりなり。熱田には
筍
(
たけのこ
)
を食わず、
日本武尊
(
やまとたけるのみこと
)
にて
座
(
ましま
)
す故となん云々。
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
どちらがわの親類にも異存がなく、七日ほど前に
結納
(
ゆいのう
)
をとりかわしたのですが、ところで、大国魂神社の
神主
(
かんぬし
)
、
猿渡平間
(
さわたりひらま
)
の甥で、
桜場清六
(
さくらばせいろく
)
という勤番くずれ。
顎十郎捕物帳:23 猫眼の男
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
風のあった日で注連縄を
結
(
ゆ
)
わえつけた竹の葉の風に鳴る音が絶えず耳についた。K神社から
神主
(
かんぬし
)
が来ていて、ここにいる者の身に神の加護を願う祈りを捧げた。
その人
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
丁度その時
広岸
(
こうがん
)
(広峯)
山
(
ざん
)
の
神主
(
かんぬし
)
谷口某と云うものが、怪しい非人の事を知らせてくれたので、九郎右衛門が文吉を見せに遣った。非人は
石見産
(
いわみうまれ
)
だと云っていた。
護持院原の敵討
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
然し
神主
(
かんぬし
)
が
拍手
(
かしはで
)
を打つて祖先の祭典に捧げる
御酒徳利
(
おみきどくり
)
は自分の眼にはもう全く無意義となつた………。
新帰朝者日記
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
それもただの剣ではなく、活き剣だそうでございます。物を云ったり歌を唄ったり歩いたりするそうでございます。恐い蛇使いのお婆さんは、
神主
(
かんぬし
)
なのでございます
加利福尼亜の宝島:(お伽冒険談)
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
でも、あの半蔵さんのことを敬神の念につよい人だとは皆思うらしいね。そういう熱心で四年も
神主
(
かんぬし
)
を勤めたと考えてごらんな、とてもからだが続くもんじゃない。
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
神主
(
かんぬし
)
宮氏の家に
貞和
(
ぢやうわ
)
文明
(
ぶんめい
)
の頃の
記録
(
きろく
)
今に
存
(
そん
)
せり。
当主
(
たうしゆ
)
は
文雅
(
ぶんが
)
を
好
(
このみ
)
、
吟詠
(
ぎんえい
)
にも
富
(
とめ
)
り、
雅名
(
がめい
)
を
正樹
(
まさき
)
といふ。
余
(
よ
)
も
同好
(
どうこう
)
を以て
交
(
まじはり
)
を
修
(
おさ
)
む。
幣下
(
へいした
)
と
唱
(
となふ
)
る
社家
(
しやけ
)
も
諸方
(
しよはう
)
にあまたある大社也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
さあ、
村長
(
そんちょう
)
さんや、
神主
(
かんぬし
)
さんたちが、なんといわれますか、
聞
(
き
)
いてみなければわかりませんが、いつかも、そういう
話
(
はなし
)
があったとき、たたりを
恐
(
おそ
)
れるからといって、だれも、
手
(
て
)
を
うずめられた鏡
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
きょうも、——きょうは
生憎
(
あいにく
)
あの時のように誰もその才能を発揮しない。が、
大本教
(
おおもときょう
)
の
神主
(
かんぬし
)
が一人、彼自身の子供らしい
白
(
しら
)
っ
子
(
こ
)
を
肩車
(
かたぐるま
)
にしていたのは
今日
(
こんにち
)
思い出しても奇観である。
文章
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
昔伊勢の国で冬咲の桜を見て
夢庵
(
むあん
)
が、冬咲くは神代も聞かぬ桜かな、と作ったのは、伊勢であったればこそで、かように本歌を取るが本意である、毛利
大膳
(
だいぜん
)
が
神主
(
かんぬし
)
ではあるまいし
魔法修行者
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
そこで天皇が非常にお
歡
(
よろこ
)
びになつて仰せられるには、「天下が平ぎ人民が榮えるであろう」と仰せられて、このオホタタネコを
神主
(
かんぬし
)
としてミモロ山でオホモノヌシの神をお祭り申し上げました。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
寿命
(
じゅみょう
)
のない
者
(
もの
)
は、いかにお
願
(
ねが
)
いしてもおきき
入
(
い
)
れがございませぬが、
矢張
(
やは
)
りこの
女
(
おんな
)
にはまだ
寿命
(
じゅみょう
)
が
残
(
のこ
)
って
居
(
い
)
たのでございましょう、
産土
(
うぶすな
)
の
神様
(
かみさま
)
の
御眷族
(
ごげんぞく
)
が
丁度
(
ちょうど
)
神主
(
かんぬし
)
のような
姿
(
すがた
)
をしてその
場
(
ば
)
に
現
(
あら
)
われ
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
ねぎさんというのはこの土地の言葉で
神主
(
かんぬし
)
のことを言うのである。
城のある町にて
(新字新仮名)
/
梶井基次郎
(著)
神主
(
かんぬし
)
さんも笑ひ出す
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
呂宋兵衛の部下なるがゆえに、ことわりなしに
祭
(
まつり
)
をもよおした
神主
(
かんぬし
)
をこらしめるとか、かけ合うとか、ほざいていたではないか。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
髭
(
ひげ
)
を
濃
(
こ
)
く
生
(
は
)
やしてゐる。
面長
(
おもなが
)
の
瘠
(
やせ
)
ぎすの、どことなく
神主
(
かんぬし
)
じみた男であつた。たゞ鼻筋が
真直
(
まつすぐ
)
に通つてゐる所丈が西洋らしい。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
村の人びとは、翌日
水神
(
すいじん
)
の告げを知らして来た旅の男を水神の
社
(
やしろ
)
の内に見つけて、それを
神主
(
かんぬし
)
として置くことになり、社の傍にその住居をかまえた。
ある神主の話
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
そんなことまでして
叱
(
しか
)
らなかったのは、正月ばかりは子どもらが
神主
(
かんぬし
)
さんだから、というような考えがまだ
幽
(
かす
)
かに伝わっている土地が多いためであった。
こども風土記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
天皇は、さっそくこの大多根子を三輪の社の
神主
(
かんぬし
)
にして、大物主神のお祭りをおさせになりました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
町内
氏神
(
うじがみ
)
の祭礼も七五三の祝儀も、自由主義を迎える世には遠慮しなくてはならなくなる。心配は
参詣
(
さんけい
)
をする
氏子
(
うじこ
)
よりも
御幣
(
ごへい
)
を振る
神主
(
かんぬし
)
と
提灯屋
(
ちょうちんや
)
のふところ都合であろう。
仮寐の夢
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
汲
(
くみ
)
米を
炊
(
かし
)
ぎ村方大半
呼寄
(
よびよせ
)
ての
大饗應
(
おほふるまひ
)
故村の
鎭守
(
ちんじゆ
)
諏訪
(
すは
)
大明神の
神主
(
かんぬし
)
高原備前
(
たかはらびぜん
)
并びに醫師
玄伯等
(
げんぱくら
)
を上座に居て料理の
種々
(
くさ/″\
)
は
興津鯛
(
おきつだひ
)
の
吸物
(
すひもの
)
鰯
(
いわし
)
に
相良布
(
さがらめ
)
の
奴茹
(
ぬた
)
の大
鮃濱燒
(
ひらめはまやき
)
鰌
(
どぜう
)
の
鼈煑
(
すつぽんに
)
などにて
酒宴
(
さかもり
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
島田の後妻の親類が芝にあって、
其所
(
そこ
)
の
家
(
うち
)
は何でも
神主
(
かんぬし
)
か坊主だという事を健三は子供心に聞いて覚えているような気もした。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
すぐ目のまえの
南蛮寺
(
なんばんじ
)
へ、なんの
貢物
(
みつぎ
)
もせずに
祭
(
まつり
)
をするとは太い
神主
(
かんぬし
)
だ。グズグズぬかしたら
拝殿
(
はいでん
)
をけちらかして、あの
賽銭箱
(
さいせんばこ
)
を引ッかついでゆけ!
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それを統一するためにまわり
神主
(
かんぬし
)
、または
宮座頭屋
(
みやざとうや
)
というかたい約束がむすばれ、あるいは
世襲神職
(
せしゅうしんしょく
)
の
家筋
(
いえすじ
)
というものが定められたのであるが、これがまた二つとも
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
打
据
(
すゑ
)
る故一同見ても居られず
組頭
(
くみがしら
)
周藏佐治右衞門傳兵衞
木祖兵衞
(
きそべゑ
)
長百姓喜平次善右衞門
神主
(
かんぬし
)
備前
(
びぜん
)
醫師
(
いし
)
玄伯等
各自
(
おの/\
)
中に
立入
(
たちいり
)
先
(
まづ
)
双方
(
さうはう
)
共に預りて此日は皆々引取しがお里は組頭周藏へ預け其夜
猶
(
なほ
)
又周藏方へ惣内始め寄合て心得違ひの趣きに
扱
(
あつか
)
ひを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
いつ見ても
神主
(
かんぬし
)
のような顔に西洋人の鼻をつけている。きょうもこのあいだの夏服で、べつだん寒そうな様子もない。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
と、釘勘がそれに身のびをして、金吾の袖を引いた時、折
悪
(
あ
)
しく、最前の
神主
(
かんぬし
)
がうやうやしくふすまを開いて
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
臨時にこれを
祀
(
まつ
)
り、
禰宜
(
ねぎ
)
・
神主
(
かんぬし
)
の
沙汰
(
さた
)
はない場合が多いが、これを無格社以上の社殿の中に
斎
(
いつ
)
くとすれば、すなわち神の名を
大山祇命
(
おおやまつみのみこと
)
、もしくは
木花開耶姫尊
(
このはなさくやひめのみこと
)
といい
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
父の横浜移住はそれからで、その頃でもまだ、食肉を
屠殺
(
とさつ
)
するには、屠殺場の四方に笹竹を立て、シメ縄を張って、
神主
(
かんぬし
)
にのりとを上げて貰ったりしたそうである。
忘れ残りの記:――四半自叙伝――
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
神主
(
かんぬし
)
が装束を着けて、是から祭典でも行はうとする
間際
(
まぎは
)
には、かう云ふ気分がするだらうと、三四郎は自分で自分の了見を推定した。実際学問の威厳に打たれたに違ない。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ことに目にたつのは正月の十五日前で、これを子どもが持つと、ちょうど
神主
(
かんぬし
)
さんの
笏
(
しゃく
)
や
扇子
(
せんす
)
と同じく、彼らの言葉と行ないに或る威力がある、という
風
(
ふう
)
に
昔者
(
むかしもの
)
は今も感じている。
こども風土記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
伊勢の荒木田
神主
(
かんぬし
)
から届け物を頼まれて来て、城太郎の方は
年暮
(
くれ
)
から——お通はつい先頃から。
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
神主
(
かんぬし
)
が
装束
(
しょうぞく
)
を着けて、これから祭典でも行なおうとするまぎわには、こういう気分がするだろうと、三四郎は自分で自分の了見を推定した。じっさい学問の威厳に打たれたに違いない。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼が、祈願をこめたことは、後日、子の
義満
(
よしみつ
)
が当社に納めた願文のうちにも見え、またこのさい、全軍の将士が、
神主
(
かんぬし
)
から杉の葉をうけて、それぞれの
笠印
(
かさじるし
)
に挿したということでもある。
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「こりゃ、誰かおらぬか。ここの
神主
(
かんぬし
)
はおらぬか」
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
神主
(
かんぬし
)
さん」
剣の四君子:03 林崎甚助
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
神主
(
かんぬし
)
さん」
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“神主”の意味
《名詞》
神主(しんしゅ、かんぬし)
(しんしゅ)物の霊。
(しんしゅ)儒葬において故人の官位や氏名を記した霊牌。
(かんぬし)神官。神職。
(出典:Wiktionary)
神
常用漢字
小3
部首:⽰
9画
主
常用漢字
小3
部首:⼂
5画
“神主”で始まる語句
神主体
神主姿
神主」館
神主友成
神主香央造酒