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改札口
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かいさつぐち
ふりがな文庫
“
改札口
(
かいさつぐち
)” の例文
改札口
(
かいさつぐち
)
を
冷
(
つめた
)
く
出
(
で
)
ると、
四邊
(
あたり
)
は
山
(
やま
)
の
陰
(
かげ
)
に、
澄渡
(
すみわた
)
つた
湖
(
みづうみ
)
を
包
(
つゝ
)
んで、
月
(
つき
)
に
照返
(
てりかへ
)
さるゝ
爲
(
ため
)
か、
漆
(
うるし
)
の
如
(
ごと
)
く
艶
(
つや
)
やかに、
黒
(
くろ
)
く、
且
(
か
)
つ
玲瓏
(
れいろう
)
として
透通
(
すきとほ
)
る。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ゴウ、ゴウ、と、ひびきをたて、
電車
(
でんしゃ
)
がホームへ
入
(
はい
)
ると、まもなく、どやどやと
階段
(
かいだん
)
を
降
(
お
)
りて、
人々
(
ひとびと
)
が
先
(
さき
)
を
争
(
あらそ
)
って、
改札口
(
かいさつぐち
)
から
外
(
そと
)
へ
出
(
で
)
てきました。
夕焼けがうすれて
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして
二人
(
ふたり
)
は、前のあの
河原
(
かわら
)
を通り、
改札口
(
かいさつぐち
)
の
電燈
(
でんとう
)
がだんだん大きくなって、まもなく
二人
(
ふたり
)
は、もとの車室の
席
(
せき
)
にすわっていま行って来た方を、
窓
(
まど
)
から見ていました。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「おーい、時間だよ。ぐずぐずしていると、汽車が出ちまうよ。」と大きな
叫
(
さけ
)
び声が聞こえて来ました。女の人は少女の手を引いて、
改札口
(
かいさつぐち
)
の方へ走って行ってしまいました。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
所
(
ところ
)
がそれよりも
先
(
さき
)
にけたたましい
日和下駄
(
ひよりげた
)
の
音
(
おと
)
が、
改札口
(
かいさつぐち
)
の
方
(
はう
)
から
聞
(
きこ
)
え
出
(
だ
)
したと
思
(
おも
)
ふと、
間
(
ま
)
もなく
車掌
(
しやしやう
)
の
何
(
なに
)
か
云
(
い
)
ひ
罵
(
ののし
)
る
聲
(
こゑ
)
と
共
(
とも
)
に、
私
(
わたくし
)
の
乘
(
の
)
つてゐる二
等
(
とう
)
室
(
しつ
)
の
戸
(
と
)
ががらりと
開
(
あ
)
いて十三四の
小娘
(
こむすめ
)
が
一人
(
ひとり
)
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
呼
(
よ
)
ぶと、
驛員
(
えきゐん
)
が
駈
(
か
)
けて
來
(
き
)
た。まだ
宵
(
よひ
)
ながら
靴
(
くつ
)
の
音
(
おと
)
が
高
(
たか
)
く
響
(
ひゞ
)
く。……
改札口
(
かいさつぐち
)
に
人珍
(
ひとめづら
)
しげに
此方
(
こなた
)
を
透
(
す
)
かした
山家
(
やまが
)
の
小兒
(
こども
)
の
乾栗
(
ほしぐり
)
のやうな
顏
(
かほ
)
の
寂
(
さび
)
しさ。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
二人は一度にはねあがってドアを飛び出して
改札口
(
かいさつぐち
)
へかけて行きました。ところが改札口には、明るい
紫
(
むらさき
)
がかった電燈が、一つ
点
(
つ
)
いているばかり、
誰
(
たれ
)
も居ませんでした。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
そのなかに、
肩
(
かた
)
をそびやかして、
胸
(
むね
)
を
張
(
は
)
り、
元気
(
げんき
)
な
歩
(
ある
)
きつきで、
階段
(
かいだん
)
を
下
(
お
)
りるとまっすぐに
改札口
(
かいさつぐち
)
へ
向
(
む
)
かってきたのは、
達夫
(
たつお
)
でありました。お
母
(
かあ
)
さんは
見
(
み
)
ると
走
(
はし
)
り
寄
(
よ
)
りました。
夕焼けがうすれて
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
此
(
これ
)
を
見
(
み
)
ると、
私
(
わたし
)
は
富札
(
とみふだ
)
がカチンと
極
(
きま
)
つて、
一分
(
いちぶ
)
で
千兩
(
せんりやう
)
とりはぐしたやうに
氣拔
(
きぬ
)
けがした。が、ぐつたりとしては
居
(
ゐ
)
られない。
改札口
(
かいさつぐち
)
の
閑也
(
かんなり
)
は、もう
皆
(
みな
)
乘込
(
のりこん
)
だあとらしい。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
降
(
お
)
りよう」
二人
(
ふたり
)
は一
度
(
ど
)
にはねあがってドアを
飛
(
と
)
び出して
改札口
(
かいさつぐち
)
へかけて行きました。ところが
改札口
(
かいさつぐち
)
には、明るい
紫
(
むらさき
)
がかった
電燈
(
でんとう
)
が、一つ
点
(
つ
)
いているばかり、
誰
(
だれ
)
もいませんでした。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
道中
(
どうちゅう
)
気
(
き
)
をつけて、あちらについたら、この
赤
(
あか
)
いふろしきを
持
(
も
)
って
改札口
(
かいさつぐち
)
を
出
(
で
)
ると、
叔父
(
おじ
)
さんが、
迎
(
むか
)
えに
出
(
で
)
ていてくださるから、お
母
(
かあ
)
さんの、
日
(
ひ
)
ごろいったことをよく
守
(
まも
)
って、
偉
(
えら
)
い
人
(
ひと
)
になっておくれ。
真吉とお母さん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
紫
(
むらさき
)
は
一度
(
いちど
)
宙
(
ちう
)
で
消
(
き
)
えつゝ、
橋
(
はし
)
を
越
(
こ
)
えた
改札口
(
かいさつぐち
)
へ、ならんで
入道
(
にふだう
)
の
手
(
て
)
を
曳
(
ひ
)
くやうにして、
微
(
かすか
)
な
電燈
(
でんとう
)
に
映
(
うつ
)
つた
姿
(
すがた
)
は、
耳
(
みゝ
)
かくしも、
其
(
そ
)
のまゝ、さげ
髮
(
がみ
)
の、
黒髮
(
くろかみ
)
長
(
なが
)
く
﨟
(
らふ
)
たけてさへ
見
(
み
)
えた。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
まだ、
自分
(
じぶん
)
の
子
(
こ
)
だけが、
帰
(
かえ
)
ってきませんでした。お
母
(
かあ
)
さんの
胸
(
むね
)
は、
早鐘
(
はやがね
)
を
打
(
う
)
つように、どきどきとしました。そして、
改札口
(
かいさつぐち
)
のところまできて、
階段
(
かいだん
)
を
見上
(
みあ
)
げて、いまか、いまかと
待
(
ま
)
っていました。
夕焼けがうすれて
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
切符
(
きつぷ
)
を
買
(
か
)
つて、
改札口
(
かいさつぐち
)
を
出
(
で
)
て、
精々
(
せい/″\
)
、
着
(
き
)
た
切
(
きり
)
の
裾
(
すそ
)
へ
泥撥
(
どろはね
)
を
上
(
あ
)
げないやうに、
濡
(
ぬ
)
れた
石壇
(
いしだん
)
を
上
(
あが
)
ると、
一面
(
いちめん
)
雨
(
あめ
)
の
中
(
なか
)
に、
不知火
(
しらぬひ
)
の
浮
(
う
)
いて
漾
(
たゞよ
)
ふ
都大路
(
みやこおほぢ
)
の
電燈
(
でんとう
)
を
見
(
み
)
ながら、
横繁吹
(
よこしぶき
)
に
吹
(
ふ
)
きつけられて
大阪まで
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
しかし、
十時四十八分發
(
じふじよんじふはちふんはつ
)
には、まだ
十分間
(
じつぷんかん
)
ある、と
見較
(
みくら
)
べると、
改札口
(
かいさつぐち
)
には、
知
(
し
)
らん
顏
(
かほ
)
で、
糸崎行
(
いとざきゆき
)
の
札
(
ふだ
)
が
掛
(
かゝ
)
つて、
改札
(
かいさつ
)
のお
係
(
かゝり
)
は、
剪
(
はさみ
)
で
二
(
ふた
)
つばかり
制服
(
せいふく
)
の
胸
(
むね
)
を
叩
(
たゝ
)
いて、
閑也
(
かんなり
)
と
濟
(
す
)
まして
居
(
ゐ
)
らるゝ。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
改札口
(
かいさつぐち
)
には、
雨
(
あめ
)
に
灰色
(
はひいろ
)
した
薄
(
うす
)
ぼやけた
旅客
(
りよかく
)
の
形
(
かたち
)
が、もや/\と
押重
(
おしかさな
)
つたかと
思
(
おも
)
ふと、
宿引
(
やどひき
)
の
手
(
て
)
ン
手
(
で
)
の
提灯
(
ちやうちん
)
に
黒
(
くろ
)
く
成
(
な
)
つて、
停車場前
(
ステーシヨンまへ
)
の
広場
(
ひろば
)
に
乱
(
みだ
)
れて、
筋
(
すぢ
)
を
流
(
なが
)
す
灯
(
ひ
)
の
中
(
なか
)
へ、しよぼ/\と
皆
(
みな
)
消
(
き
)
えて
行
(
ゆ
)
く。
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“改札口”の意味
《名詞》
改札口(かいさつぐち)
駅、遊園地、博物館などの施設で、改札を行う出入り口。その内側に入るためには、有効な乗車券等を提示する必要がある。
(出典:Wiktionary)
改
常用漢字
小4
部首:⽁
7画
札
常用漢字
小4
部首:⽊
5画
口
常用漢字
小1
部首:⼝
3画
“改札”で始まる語句
改札
改札場
改札掛