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一日
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ひとひ
ふりがな文庫
“
一日
(
ひとひ
)” の例文
怪
(
あや
)
しや三
郎
(
らう
)
の
便
(
たよ
)
りふつと
聞
(
きこ
)
えず
成
(
な
)
りぬ
待
(
ま
)
つには
一日
(
ひとひ
)
も
侘
(
わび
)
しきを
不審
(
いぶか
)
しかりし
返事
(
へんじ
)
の
後
(
のち
)
今日
(
けふ
)
や
來給
(
きたま
)
ふ
明日
(
あす
)
こそはと
空
(
そら
)
だのめなる
日
(
ひ
)
を
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
僕の気のせいででもあるか、民子は十三日の夜からは
一日
(
ひとひ
)
一日とやつれてきて、この日のいたいたしさ、僕は泣かずには居られなかった。
野菊の墓
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
朝な夕な、琴弾きたまうが、われ物心覚えてより
一日
(
ひとひ
)
も断ゆることなかりしに、わが母みまかりたまいし日よりふと
止
(
や
)
みぬ。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
倦
(
う
)
み、
困
(
くるし
)
み、疲れた冬の
一日
(
ひとひ
)
は次第に暮れて行くのである。其時
白衣
(
びやくえ
)
を着けた二人の僧が入つて来た。一人は住職、一人は寺内の若僧であつた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
ば
何日
(
いつ
)
とて云うて來ぬかモウ今日あたりは
來然
(
きさう
)
な物と
親父
(
おやぢ
)
が
言
(
いへ
)
ば
女兒
(
むすめ
)
もまた戀しい人と二世の
縁
(
えん
)
結
(
むす
)
ぶに附て
嬉
(
うれ
)
しさの
一日
(
ひとひ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
晩秋
(
おそあき
)
の晴れた
一日
(
ひとひ
)
が、いつか
黄昏
(
たそが
)
れて、ほんのりと空を染めていた
夕映
(
ゆうばえ
)
も、だんだんに
淡
(
うす
)
れて行く頃だ。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
一日
(
ひとひ
)
一日と限りなき
喜悦
(
よろこび
)
に満ちた世界に近づいて行くのだと、未来を待った少年の若々しい心も、時の
進行
(
すすみ
)
につれていつかしら、何気なく過ぎて来た帰らぬ
昨日
(
きのう
)
に
山の手の子
(新字新仮名)
/
水上滝太郎
(著)
「
愛
(
うつく
)
しき
我
(
あ
)
が
汝兄
(
なせ
)
の命、かくしたまはば、
汝
(
いまし
)
の國の人草、
一日
(
ひとひ
)
に
千頭
(
ちかしら
)
絞
(
くび
)
り殺さむ」とのりたまひき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
かくて、
吾等
(
われら
)
二人は、
過来
(
すぎこ
)
し
方
(
かた
)
をふりかへる旅人か。また暮れ
行
(
ゆ
)
く今日の
一日
(
ひとひ
)
を思ひ返して、燃え
出
(
いず
)
る同じ心の
祈祷
(
きとう
)
と共に、その手、その声、その魂を結びあはしつ。
珊瑚集:仏蘭西近代抒情詩選
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
今
(
いま
)
は
吾
(
あ
)
は
死
(
し
)
なむよ
我背
(
わがせ
)
恋
(
こひ
)
すれば
一夜
(
ひとよ
)
一日
(
ひとひ
)
も
安
(
やす
)
けくもなし 〔巻十二・二九三六〕 作者不詳
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
来む二十一日の日曜には舟を
虚
(
むなし
)
うして吾等を待てと堅く約束を結ばしめつ、ひたすらに其日の至るを心楽みにして、
平常
(
つね
)
のおのれが為すべき
業
(
わざ
)
を為しながら
一日
(
ひとひ
)
〻〻と日を送りけり。
鼠頭魚釣り
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
然し東京の近郊にも遠くの方々が予想も出来ないだらうと思はるゝやうに美しい然も小ぢんまりとした原や流れが武蔵野の面影を残して——秋の
一日
(
ひとひ
)
は私達の
野遊
(
ピクニク
)
を待つて居ります
〔編輯余話〕
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
ロミオ
頼
(
たの
)
もしらしい
夢
(
ゆめ
)
の
告
(
つげ
)
が
實
(
まこと
)
ならば、やがて
喜
(
よろこ
)
ばしい
消息
(
たより
)
があらう。わが
胸
(
むね
)
の
主
(
ぬし
)
(戀の神)もいと
安靜
(
やすら
)
かに
鎭座
(
ちんざ
)
めされた、されば
例
(
いつ
)
になく
嬉
(
うれ
)
しうて/\、
日
(
ひ
)
がな
一日
(
ひとひ
)
心
(
こゝろ
)
が
浮
(
う
)
かるゝ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
帰るべき家なしと言張りて、
一日
(
ひとひ
)
二日
(
ふたひ
)
と
過
(
すぐ
)
す
中
(
うち
)
に、漁師夫婦の質朴なるに
馴染
(
なじ
)
みて、不幸なる我身の上を打明けしに、あはれがりて娘として養ひぬ。ハンスルといふは、この漁師の名なり。
うたかたの記
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
人にも知られず、我身一つの恥辱ならんには、この
面
(
おもて
)
に
唾吐
(
つばはか
)
るるも
厭
(
いと
)
はじの覚悟なれど奇遇は棄つるに惜き奇遇ながら、
逢瀬
(
あふせ
)
は今日の
一日
(
ひとひ
)
に限らぬものを、事の
破
(
やぶれ
)
を目に見て愚に
躁
(
はやま
)
るべきや。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
考えてみると、私は私の一生を送るうちに,否きょうの
一日
(
ひとひ
)
を暮らすにつけても、見も知らぬおおぜいの人々から実に容易ならざるお世話をこうむっているのである。しかしこれは私ばかりではない。
貧乏物語
(新字新仮名)
/
河上肇
(著)
菅
(
すが
)
の根の永き
一日
(
ひとひ
)
を
飯
(
いい
)
もくはず知る人も来ずくらしかねつも
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
住みつかぬ山の
庵
(
いほり
)
はけうとけどまだそぞろなり
一日
(
ひとひ
)
二日
(
ふたひ
)
は
雀の卵
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
頭
(
づ
)
にのせてたはむれあひつ文鳥と
一日
(
ひとひ
)
のいのち獄に
愛
(
いと
)
しむ
遺愛集:02 遺愛集
(新字新仮名)
/
島秋人
(著)
なごやかに空くもりつつ咲き
盛
(
さか
)
る桜を
一日
(
ひとひ
)
うち
和
(
なご
)
めたり
桜
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
さすがにこれらの
光華
(
くわうくわ
)
に
醉
(
ゑ
)
ひて、
一日
(
ひとひ
)
、神を造りぬ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
廻して暮らすには、あまり等閑な
一日
(
ひとひ
)
ゆゑ。
希臘十字
(新字旧仮名)
/
高祖保
(著)
匂
(
にほ
)
ひ
香
(
か
)
なきにうらびれて、
一日
(
ひとひ
)
は
洞
(
うろ
)
に
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
一日
(
ひとひ
)
が明けて行つた 暮れて行つた
優しき歌 Ⅰ・Ⅱ
(新字旧仮名)
/
立原道造
(著)
一日
(
ひとひ
)
去りまた一日去る林にいたり
艸千里
(旧字旧仮名)
/
三好達治
(著)
われ
一日
(
ひとひ
)
心ゆるさば、いかにかは
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
夏の日、
一日
(
ひとひ
)
、南の山そばにて
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
暮らせし
一日
(
ひとひ
)
を忘れじと思ふ
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
老
(
おい
)
一日
(
ひとひ
)
落花も
仇
(
あた
)
に踏むまじく
六百五十句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
寄切
(
よせぎれ
)
の前にのみ
一日
(
ひとひ
)
ありき。
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
盆
(
ぼに
)
の
一日
(
ひとひ
)
は
暮
(
く
)
れはてゝ
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
鳩酢草
(
はとかたばみ
)
も、
予
(
よ
)
も
一日
(
ひとひ
)
夏の日
(新字旧仮名)
/
末吉安持
(著)
けふ
一日
(
ひとひ
)
また金の風
在りし日の歌:亡き児文也の霊に捧ぐ
(新字旧仮名)
/
中原中也
(著)
同じ
一日
(
ひとひ
)
の空合も
天地有情
(旧字旧仮名)
/
土井晩翠
(著)
一日
(
ひとひ
)
たてし誓に
「黒瞳」より
(旧字旧仮名)
/
ペドロ・アントニオ・アラルコン
(著)
今歳
(
ことし
)
はいかなれば、かくいつまでも
丈
(
たけ
)
のひくきなど言ひてしを、夏の
末
(
すゑ
)
つかた
極
(
きは
)
めて暑かりしに
唯
(
ただ
)
一日
(
ひとひ
)
ふつか、
三日
(
みつか
)
とも数へずして驚くばかりになりぬ。
あきあはせ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
月給を受取つて来て妙に気強いやうな
心地
(
こゝろもち
)
にもなつた。昨日は湯にも入らず、煙草も買はず、早く蓮華寺へ、と思ひあせるばかりで、暗い
一日
(
ひとひ
)
を過したのである。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
たぎり湧く湯のとどろきを聞きながらこの
石原
(
いしはら
)
に
一日
(
ひとひ
)
すぐしぬ
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
秋深みひにけにもみづ山山のはえのきわみに
一日
(
ひとひ
)
くらしつ
閉戸閑詠
(新字旧仮名)
/
河上肇
(著)
母と子と花の木かげの廻り道廻りて永き
一日
(
ひとひ
)
なりけり
雀の卵
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
匂ひ
香
(
か
)
なきにうらびれて、
一日
(
ひとひ
)
は
洞
(
うろ
)
に
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
一日
(
ひとひ
)
のすがたゆるされて
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
春
惜
(
を
)
しむ風の
一日
(
ひとひ
)
や船の
上
(
うへ
)
自選 荷風百句
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
秋雨や旅の
一日
(
ひとひ
)
を傘借りて
六百五十句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
一日
(
ひとひ
)
すでに暮れたり
故郷の花
(旧字旧仮名)
/
三好達治
(著)
丑松は絶えず不安の
状態
(
ありさま
)
——暇さへあれば宿直室の畳の上に倒れて、独りで考へたり
悶
(
もだ
)
えたりしたのである。冬の
一日
(
ひとひ
)
は斯ういふ苦しい心づかひのうちに過ぎた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
庭
(
には
)
の
芭蕉
(
ばせを
)
のいと
高
(
たか
)
やかに
延
(
の
)
びて、
葉
(
は
)
は
垣根
(
かきね
)
の
上
(
うへ
)
やがて
五尺
(
ごしやく
)
もこえつべし、
今歳
(
ことし
)
はいかなれば
斯
(
か
)
くいつまでも
丈
(
たけ
)
のひくきなど
言
(
い
)
ひてしを
夏
(
なつ
)
の
末
(
すゑ
)
つかた
極
(
きは
)
めて
暑
(
あつ
)
かりしに
唯
(
たゞ
)
一日
(
ひとひ
)
ふつか
雨の夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
けふ
一日
(
ひとひ
)
腹をいためて
臥
(
ふ
)
しをれば
聖
(
きよ
)
きまとゐに行きがてなくに
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
干柿
(
ほしがき
)
は一つ十銭と聞きつつもけふの
一日
(
ひとひ
)
に三つ食ひけり
閉戸閑詠
(新字旧仮名)
/
河上肇
(著)
ただ
一日
(
ひとひ
)
青く光れる金縞の蜘蛛。
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
“一日”の意味
《名詞・形容動詞》
(いちにち)午前0時から午後12時までの24時間。
(いちにち)24時間に相当する時間の長(なが)さ。
(いちにち、いちじつ、ひとひ(古語))ある日。
(いちにち)終日。
(いちにち、いちじつ)わずかな期間。
(いちにち、ついたち、いっぴ)月の第1日目。朔。
(出典:Wiktionary)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
日
常用漢字
小1
部首:⽇
4画
“一日”で始まる語句
一日々々
一日一夜
一日中
一日目
一日市
一日毎
一日路
一日一日
一日一晩
一日半前