優しき歌 Ⅰ・Ⅱやさしきうた いち・に
風信子叢書第四篇 春来にけらし春よ春 まだ白雪の積れども ——草枕 灰色にひとりぼつちに僕の夢にかかつてゐる とほい村よ あの頃ぎぼうしゆとすげが暮れやすい花を咲き 山羊が啼いて一日一日過ぎてゐた やさしい朝でいつぱいであつた—— お聞き春 …