“寄切”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よぎ42.9%
よせぎれ42.9%
よせぎ14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
B子は樽野の友達の妹で、時々樽野達と往来ゆききしてゐる仲だつた。——見るからに偽善者らしい面持をして洒々と車を飛ばして行く母の姿に、樽野は眼の先を寄切よぎられた。
村のストア派 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
……ここをいうのだ、茶屋の女房の浅黄縮緬のちらちらなぞは、突っくるみものの寄切よせぎれだよ、……目も覚め、むねみようじゃないか。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
菊細工というが、糸だか寄切よせぎれだか……ただ水引を、半輪はんわの菊結び、のしがわりの蝶の羽には、ゆかりを添えました。いや、しばらく。ごらんを促したようで心苦しい、まずしばらく。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)