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智
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ち
ふりがな文庫
“
智
(
ち
)” の例文
久々都の名義を考ふるに、日本紀に
木祖
(
きのそや
)
久久能智とある久々は茎にて、草木の幹をいふ。
智
(
ち
)
は男を尊む称なり。
智
(
ち
)
と
都
(
つ
)
と通音なり。
くぐつ名義考:古代社会組織の研究
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
三人寄れば
文殊
(
もんじゅ
)
の
智
(
ち
)
というが、それは少なくとも一と一とが寄った場合のことで、零と零との会合は百人集まっても零に過ぎない。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
思兼神というのは、
天照大御神
(
あまてらすおおみかみ
)
が岩戸へ隠れたとき、岩戸開きの総計画をお考えになった神様で、「数人の
思慮
(
おもいはか
)
る
智
(
ち
)
を一つの心に兼
持
(
もて
)
る意なり」
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
「果断
義
(
ぎ
)
より来たる者あり、
智
(
ち
)
より来たる者あり、勇より来たる者あり。義と智を
併
(
あわ
)
せて
而
(
しか
)
して来たる者あるは上なり。
徒
(
いたず
)
らに勇のみなる者
殆
(
な
)
し」
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
〔譯〕
果斷
(
くわだん
)
は、
義
(
ぎ
)
より來るもの有り。
智
(
ち
)
より來るもの有り。
勇
(
ゆう
)
より來るもの有り。義と智とを
併
(
あは
)
せて來るもの有り、
上
(
じやう
)
なり。
徒
(
たゞ
)
に
勇
(
ゆう
)
のみなるは
殆
(
あやふ
)
し。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
▼ もっと見る
一
箭
(
せん
)
二
雁
(
がん
)
を
獲
(
え
)
ずと
雖
(
いえど
)
も、一雁を失わず、一計双功を収めずと雖も、一功を得る有り。永楽帝の
智
(
ち
)
、
豈
(
あに
)
敢
(
あえ
)
て建文を
索
(
もと
)
むるを名として
使
(
つかい
)
を発するを
為
(
な
)
さんや。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
智
(
ち
)
に働けば
角
(
かど
)
が立つ。
情
(
じょう
)
に
棹
(
さお
)
させば流される。意地を
通
(
とお
)
せば
窮屈
(
きゅうくつ
)
だ。とかくに人の世は住みにくい。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
五
智
(
ち
)
に
只
(
たゞ
)
一
度
(
ど
)
ッきりといふのが
分別智
(
ふんべつち
)
ぢゃが、
善
(
よ
)
い
意味
(
いみ
)
の
事
(
こと
)
になら、
分別智
(
ふんべつち
)
が
常
(
つね
)
に五
度
(
ど
)
も
働
(
はたら
)
く。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
沙
(
すな
)
に
小礫
(
こじやり
)
の
交
(
まじ
)
りたる所にあらざれば
産
(
うま
)
ずと
漁師
(
れふし
)
がいへり。その
所為
(
しわざ
)
人の
智
(
ち
)
にをさ/\おとらず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
龐涓
(
はうけん
)
自
(
みづか
)
ら・
智
(
ち
)
窮
(
きは
)
まり
兵
(
へい
)
敗
(
やぶ
)
るるを
知
(
し
)
り、
乃
(
すなは
)
ち
(五七)
自剄
(
じけい
)
して
曰
(
いは
)
く、『
遂
(
つひ
)
に
(五八)
豎子
(
じゆし
)
の
名
(
な
)
を
成
(
な
)
せり』と。
齊
(
せい
)
、
因
(
よ
)
つて
勝
(
かち
)
に
乘
(
じよう
)
じて
盡
(
ことごと
)
く
其軍
(
そのぐん
)
を
破
(
やぶ
)
り、
魏
(
ぎ
)
の
太子
(
たいし
)
申
(
しん
)
を
虜
(
とりこ
)
にし
(五九)
以
(
ゐ
)
て
歸
(
かへ
)
る。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
「馬鹿野郎! 七輪じゃアねえ。五
徳
(
とく
)
だ。
仁
(
じん
)
義
(
ぎ
)
礼
(
れい
)
智
(
ち
)
信
(
しん
)
、これを五徳といってナ」
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
おそれ我方
非分
(
ひぶん
)
と知りながら是を
捌
(
さば
)
く事
遠慮
(
ゑんりよ
)
する所
彼
(
かの
)
越前守は
奉行
(
ぶぎやう
)
となつてたちまち一時に
是非
(
ぜひ
)
を
糺
(
たゞ
)
し
我領分
(
わがりやうぶん
)
をまけになしたる
段
(
だん
)
あつぱれ
器量
(
きりやう
)
は
格別
(
かくべつ
)
にして
智
(
ち
)
仁
(
じん
)
勇
(
ゆう
)
三
徳
(
とく
)
兼備
(
けんび
)
の
大丈夫
(
だいぢやうふ
)
なり
彼
(
かれ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
人の
智
(
ち
)
は限りあるを、限りなき
万
(
よろ
)
づの物の
理
(
ことわり
)
を考へ
究
(
きわ
)
めんとするにつけては、
強
(
し
)
ひたる説多く、元よりさかしらなる
国風
(
くにぶり
)
なる
故
(
ゆえ
)
に、現在の小理にかかはつて、かへつて幽神の大義を悟らず。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
その間に大いに勉強して身を修め、徳を積み、
智
(
ち
)
を
磨
(
みが
)
き、人のために
尽
(
つ
)
くし、国のために
務
(
つと
)
め、ないしはまた自分のために楽しみ、善人として一生を幸福に送ることは人間として大いに意義がある。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
顔全体には、
爛熟
(
らんじゅく
)
した文明の婦人に特有な、
智
(
ち
)
的な輝きがあった。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
また
智
(
ち
)
と
信
(
しん
)
と名のりつつ
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
そが王の才と
智
(
ち
)
を。
アッシャー家の崩壊
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
一新
(
いつしん
)
の
始
(
はじ
)
め、大久保公
遷都
(
せんと
)
の
議
(
ぎ
)
を
獻
(
けん
)
じて曰ふ、官軍已に
勝
(
か
)
つと雖、
東賊
(
とうぞく
)
猶未だ
滅
(
ほろ
)
びず、宜しく
非常
(
ひじやう
)
の
斷
(
だん
)
を以て非常の事を行ふべしと。先見の明
智
(
ち
)
と謂ふ可し。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
万里小路宣房
(
までのこうじのぶふさ
)
、北畠親房の三卿を登用召され、世間ではそれを“三
房
(
ぼう
)
ノ
智
(
ち
)
”と申したりしておりますそうな
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかれども熊は
猛
(
たけ
)
く、
且
(
かつ
)
智
(
ち
)
ありて
得
(
う
)
るに
易
(
やす
)
からず。雪中の熊は
皮
(
かは
)
も
胆
(
きも
)
も常に
倍
(
ばい
)
す、ゆゑに雪に
穴居
(
けつきよ
)
するを
尋
(
たづ
)
ね
捜
(
さが
)
し、
猟師
(
れふし
)
ども
力
(
ちから
)
を
戮
(
あは
)
せてこれを
捕
(
と
)
るに
種々
(
しゆ/″\
)
の
術
(
じゆつ
)
ある事
初編
(
しよへん
)
に
記
(
しる
)
せり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
これ
適
(
たまたま
)
以
(
もっ
)
て軍旅の
鋭
(
えい
)
を
殺
(
そ
)
ぎ、
貔貅
(
ひきゅう
)
の
胆
(
たん
)
を小にするに過ぎざるのみ、
智
(
ち
)
なりという
可
(
べ
)
からず。燕王と戦うに及びて、官軍時に
或
(
あるい
)
は勝つあるも、
此
(
この
)
令あるを
以
(
もっ
)
て、
飛箭
(
ひせん
)
長槍
(
ちょうそう
)
、燕王を
殪
(
たお
)
すに至らず。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
散
(
さん
)
じ大いに
悦
(
よろこ
)
び越前守の
智
(
ち
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「いや小勢とはいいながら、かれは
智
(
ち
)
あり
仁
(
じん
)
あり勇ある者ども。平野の
戦
(
いくさ
)
はあやうし、あやうし」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかれども熊は
猛
(
たけ
)
く、
且
(
かつ
)
智
(
ち
)
ありて
得
(
う
)
るに
易
(
やす
)
からず。雪中の熊は
皮
(
かは
)
も
胆
(
きも
)
も常に
倍
(
ばい
)
す、ゆゑに雪に
穴居
(
けつきよ
)
するを
尋
(
たづ
)
ね
捜
(
さが
)
し、
猟師
(
れふし
)
ども
力
(
ちから
)
を
戮
(
あは
)
せてこれを
捕
(
と
)
るに
種々
(
しゆ/″\
)
の
術
(
じゆつ
)
ある事
初編
(
しよへん
)
に
記
(
しる
)
せり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
さて象の代りに石を積みて先の印のところまで船の水に没るるを見計らひ、一々石の
量目
(
めかた
)
を量り集めなば
即
(
すなわ
)
ち象の斤両を得べしと教へられ、
道理
(
もっとも
)
なりと
合点
(
がてん
)
してこの
智
(
ち
)
をもつて天神に答へける。
印度の古話
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
雁もたび/\とられてこれをしるにや、人にしらせじとて
糞
(
ふん
)
に土をかけてかくしおく也。代見立あしくさまで食なかりし処へは、ふんに土をかけずふたゝび
来
(
きた
)
らず、その
智
(
ち
)
ある事人におなじ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
智
漢検準1級
部首:⽇
12画
“智”を含む語句
智慧
機智
智者
智利
叡智
狡智
智恵
天智
智恩院
猾智
明智
世智辛
智嚢
猿智慧
越智
魯智深
智力
邪智
智惠
智謀
...