“猿智慧”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さるぢえ80.0%
さるぢゑ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それで少しは心が慰さもうかと思ったのだ。世間では伊勢殿が悪いという。成程なるほどあの男は奸物かんぶつだ、淫乱だ、私心もある、猿智慧さるぢえもある。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
「そうだ、これなら大丈夫だいじょうぶ。ねえさるさん、お前は猿智慧さるぢえといって、たいそう利巧りこうだそうだが、案外あんがい馬鹿ばかだなあ。今私が大蛇おろち退治たいじてあげるから、見ていなさいよ」
人形使い (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
見て居ると、砧樣は繪圖面だけ取つて歸つた。ホツとして出て來ると、砧樣の落した人相書が目に付いた。——辨次郎は猿智慧さるぢゑを働かせて、それを
知りながら市之丞より受取うけとりおきしか大方をんなのいらざる猿智慧さるぢゑにて我が留守るす
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)