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然
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さう
ふりがな文庫
“
然
(
さう
)” の例文
これは
此市
(
このまち
)
で一番人の目に立つ雄大な二階立の白堊館、我が懷かしき母校である。盛岡中學校である。巨人?
然
(
さう
)
だ、
慥
(
たし
)
かに巨人だ。
葬列
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
恐
(
おそ
)
る
可
(
べ
)
き
哉
(
かな
)
、
己
(
おのれ
)
より
三歳
(
みつ
)
弱
(
わか
)
い
山田
(
やまだ
)
が
既
(
すで
)
に
竪琴草子
(
たてごとざうし
)
なる
一篇
(
いつぺん
)
を
綴
(
つゞ
)
つて、
疾
(
とう
)
から
価
(
あたへ
)
を
待
(
ま
)
つ者であつたのは
奈何
(
どう
)
です、
然
(
さう
)
云
(
い
)
ふ物を書いたから
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
ヂュリ ほんに
然
(
さう
)
もあらうか、
妾
(
わたし
)
の
有
(
もの
)
ではないゆゑ。……(ロレンスに)
御坊樣
(
ごぼうさま
)
、
今
(
いま
)
お
暇
(
ひま
)
でござりますか、
改
(
あらた
)
めて
晩
(
ばん
)
のお
祈祷頃
(
いのりごろ
)
に
參
(
まゐ
)
りませうか?
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
知られる樣になる斯の如くして
馴染
(
なじみ
)
が出來るとくづを
買求
(
かひもとめ
)
らるゝなり
然
(
さう
)
さへすると先々で
何時
(
いつも
)
のくづ屋さんが
來
(
きた
)
から最早
申刻
(
なゝつどき
)
ならん
夕膳
(
ゆふぜん
)
の支度を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
『
然
(
さう
)
でせう。』と、
彼
(
かれ
)
は
眼
(
め
)
を
細
(
ほそ
)
めて
云
(
い
)
ふた。『
貴方
(
あなた
)
だの、
貴方
(
あなた
)
の
補助者
(
ほじよしや
)
のニキタなどのやうな、
然云
(
さうい
)
ふ
人間
(
にんげん
)
には、
未來
(
みらい
)
などは
何
(
なん
)
の
要
(
えう
)
も
無
(
な
)
い
譯
(
わけ
)
です。 ...
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
▼ もっと見る
然
(
さう
)
かと
思
(
おも
)
ふと、
其青年
(
そのせいねん
)
は
高等商業
(
かうとうしやうげふ
)
の
生徒
(
せいと
)
らしく、
実業界
(
じつげふかい
)
に
羽
(
はね
)
を
伸
(
のば
)
さうと
云
(
い
)
ふ
前途
(
ぜんと
)
の
抱負
(
はうふ
)
なども
微見
(
ほのめ
)
かしてある。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
私
(
わし
)
も
其時分
(
そのじぶん
)
は
果敢
(
はか
)
ない
者
(
もの
)
で、
然
(
さう
)
云
(
い
)
ふ
天氣
(
てんき
)
に
船
(
ふね
)
に
乘
(
の
)
るのは、
實
(
じつ
)
は
二
(
に
)
の
足
(
あし
)
の
方
(
はう
)
であつたが。
出家
(
しゆつけ
)
の
身
(
み
)
で
生命
(
いのち
)
を
惜
(
をし
)
むかと、
人
(
ひと
)
の
思
(
おも
)
はくも
恥
(
はづ
)
かしくて、
怯氣々々
(
びく/\
)
もので
乘込
(
のりこ
)
みましたぢや。
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
然
(
さう
)
うしてみのるに面會してくれた。「あれは確に藝術品になつてゐます。いゝ作です。」
木乃伊の口紅
(旧字旧仮名)
/
田村俊子
(著)
若し又我には命じたまはず源太に任すと定めたまひしを我にことわるため招ばれしか、
然
(
さう
)
にもあらば何とせん、浮むよしなき埋れ木の我が身の末に花咲かむ頼みも永く無くなるべし
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
お
竹
(
たけ
)
や
何卒
(
どうぞ
)
一方
(
かた/\
)
でも
宜
(
い
)
いから
明
(
あ
)
けてくれ、どうかエ
然
(
さう
)
して薄くも見えるやうにして
呉
(
く
)
れと
云
(
い
)
ふから、
私
(
わたし
)
も
医者
(
いしや
)
ぢやアなし、お
前
(
まへ
)
の
眼
(
め
)
を
明
(
あ
)
けやうはないが、
夫程
(
それほど
)
に思ふなら
定
(
さだ
)
めし
口惜
(
くや
)
しかつたらう
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
これは
此
(
この
)
市
(
し
)
で一番人の目に立つ雄大な
二階立
(
にかいだち
)
の
白堊館
(
はくあかん
)
、我が懐かしき母校である。盛岡中学校である。巨人?
然
(
さう
)
だ、慥かに巨人だ。
葬列
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
故意
(
わざ
)
と重四郎は氣の付ぬ
體
(
ふり
)
にて夫は願つても無い
僥倖
(
さいはひ
)
然
(
さう
)
いふ口なら金の百兩
位
(
ぐらゐ
)
は
何
(
どう
)
ともして
才覺
(
さいかく
)
致します
何
(
なん
)
と御世話を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
『何だね此人は。
然
(
さう
)
云ふお前は何だえ。』とお山は憎さげにお大の顏を見詰めて、『今日は酒にでも醉つてるんぢやないかい。
可厭
(
いや
)
に人に突かゝるぢやないか。 ...
絶望
(旧字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
然
(
さう
)
して
立
(
た
)
ちながら、
外國
(
ぐわいこく
)
や、
露西亞
(
ロシヤ
)
の
新聞
(
しんぶん
)
雜誌
(
ざつし
)
に
書
(
か
)
いてある
珍
(
めづ
)
らしい
事
(
こと
)
、
現今
(
げんこん
)
は
恁云
(
かうい
)
ふ
思想
(
しさう
)
の
潮流
(
てうりう
)
が
認
(
みと
)
められるとかと
話
(
はなし
)
を
進
(
すゝ
)
めたが、イワン、デミトリチは
頗
(
すこぶ
)
る
注意
(
ちゆうい
)
して
聞
(
き
)
いてゐた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「
然
(
さう
)
ぢや、
然
(
さう
)
ぢや、はあ
然
(
さう
)
ぢや。はあ
然
(
さう
)
ぢや。」と、
馬鹿囃子
(
ばかばやし
)
に
浮
(
うか
)
れたやうに、よいとこまかして、によいと
突立
(
つツた
)
ち、
腕
(
うで
)
に
抱
(
だ
)
いた
小兒
(
こども
)
の
胸
(
むね
)
へ、
最一
(
もひと
)
つ
頤
(
おとがひ
)
を
壓
(
おさ
)
へに
置
(
お
)
くと、
勢
(
いきほひ
)
必然
(
ひつぜん
)
として
銭湯
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
然
(
さう
)
だ、今自分の立つて居る處は、慥かに『
原頭
(
げんとう
)
』である。自分はまだ、一分も、一厘も、此大問題の解決に歩を進めて居らぬのだ。
葬列
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
凜々
(
りゝ
)
しく
帶
(
たい
)
して如何にも立派なる
武士
(
さぶらひ
)
に
出立
(
いでたち
)
居
(
ゐ
)
たりしかば是はと驚き
然
(
さう
)
云事
(
いふこと
)
なら是非に及ばずと
云直
(
いひなほ
)
し早々此家を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
町
(
まち
)
ではもう
到
(
いた
)
る
所
(
ところ
)
、
此
(
こ
)
の
死骸
(
しがい
)
のことゝ、
下手人
(
げしゆにん
)
の
噂計
(
うはさばか
)
り、イワン、デミトリチは
自分
(
じぶん
)
が
殺
(
ころ
)
したと
思
(
おも
)
はれは
爲
(
せ
)
ぬかと、
又
(
また
)
しても
氣
(
き
)
が
氣
(
き
)
ではなく、
通
(
とほり
)
を
歩
(
ある
)
きながらも
然
(
さう
)
思
(
おも
)
はれまいと
微笑
(
びせう
)
しながら
行
(
い
)
つたり
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
然
(
さう
)
だ、今自分の立つて居る処は、
慥
(
たし
)
かに『原頭』である。自分はまだ、一分も、一厘も、此大問題の解決に歩を進めて居らぬのだ。
葬列
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『僕も
然
(
さう
)
だよ。日頃はこれでも仲々意氣の盛んな方なんだが、昨夜君と逢ツてからといふもの、
怎
(
どう
)
したもんか意氣地の無い事を謂ひたくなる。』
漂泊
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
だから僕の
所謂
(
いはゆる
)
改造なんていふ漸進主義は、まだるツこく
効果
(
ききめ
)
が無いのかも知れんね。僕も時々
然
(
さう
)
思ふ事があるよ。
漂泊
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
対手は唯『
然
(
さう
)
ですか。』と謂ツただけで、別に引留めやうともせぬので、彼は聊か心を安んじたらしく、曇ツて日の見えぬ空を一寸
背身
(
そりみ
)
になツて見乍ら
漂泊
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
若し
然
(
さう
)
とすると、それは一種の虚僞である。此莊嚴な、金色燦然たる境地に、何で一點たりとも虚僞の陰影の潜むことが出來よう。自分は、
然
(
さう
)
でないと信ずる。
葬列
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
それに今朝
親父
(
おやぢ
)
が
然
(
さう
)
言つてましたから、先刻話した校長の所へ、これから𢌞つて見ようかと思ふんです。
漂泊
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
それに今朝
父親
(
おやぢ
)
が
然
(
さう
)
言ツてましたから、
先刻
(
さつき
)
話した校長の所へ、これから廻ツて見ようかと
思
(
おもふ
)
んです。
漂泊
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
然
(
さう
)
だ。僕が四月の初めに辭表を出した時、村教育の前途を
奈何
(
いかん
)
と謂ツて、涙を揮ツて留めたのも彼。それならばといツて僕の提出した條件に、先づ第一に賛成したのも彼。
漂泊
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
土曜日? おゝ
然
(
さう
)
であつた。学校教員は誰しも土曜日の来るを指折り数へて待たぬものがない。
葬列
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
……アノ小母さん、兎も角今のお家の事情を詳しく
然
(
さう
)
言つて上げた方が
可
(
よ
)
かなくつて?
被行
(
いらつしや
)
る方が
可
(
いい
)
と、マア私だけは思ふわ。だけど
怎
(
どう
)
せ今直ぐとはいかないんですから。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『
然
(
さう
)
うでしたか』
病院の窓
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“然”を含む語句
全然
偶然
自然
悄然
判然
寂然
悠然
憫然
宛然
凝然
勃然
悚然
嫣然
公然
確然
突然
飄然
整然
歴然
茫然
...