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失敬
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しつけい
ふりがな文庫
“
失敬
(
しつけい
)” の例文
『はゝゝゝゝ。
君
(
きみ
)
はまだ
私
(
わたくし
)
の
妻子
(
さいし
)
を
御存
(
ごぞん
)
じなかつたのでしたね。これは
失敬
(
しつけい
)
々々。』と
急
(
いそが
)
はしく
呼鈴
(
よびりん
)
を
鳴
(
な
)
らして、
入
(
いり
)
來
(
きた
)
つた
小間使
(
こまづかひ
)
に
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
『
失敬
(
しつけい
)
な!』と、
一言
(
ひとこと
)
※
(
さけ
)
ぶなりドクトルは
窓
(
まど
)
の
方
(
はう
)
に
身
(
み
)
を
退
(
よ
)
け。『
全體
(
ぜんたい
)
貴方々
(
あなたがた
)
は
這麼失敬
(
こんなしつけい
)
な
事
(
こと
)
を
言
(
い
)
つてゐて、
自分
(
じぶん
)
では
氣
(
き
)
が
着
(
つ
)
かんのですか。』
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
ウフヽヽ、アハヽヽ
梅喜
(
ばいき
)
さん
腹
(
はら
)
ア
立
(
た
)
つちやアいけないよ、お
前
(
まへ
)
ん
処
(
とこ
)
のお
内儀
(
かみ
)
さんは
失敬
(
しつけい
)
だが
余
(
あま
)
り
器量
(
きりやう
)
が
好
(
よ
)
くないよ。梅「へえゝ
何
(
ど
)
んな
工合
(
ぐあひ
)
ですな。 ...
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と
云
(
い
)
ふと
失禮
(
しつれい
)
だが、まあ
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
とあまり
縁
(
えん
)
のない
貴方
(
あなた
)
、と
云
(
い
)
つてもまだ
失敬
(
しつけい
)
かも
知
(
し
)
れないが、つまり
一口
(
ひとくち
)
に
云
(
い
)
ふと、
超然派
(
てうぜんは
)
の
一人
(
いちにん
)
と
話
(
はな
)
しがして
見
(
み
)
たくなつたんで
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
此奴
(
こいつ
)
が
失敬
(
しつけい
)
なことをいふ、
陛下
(
へいか
)
の
稜威
(
みいづ
)
、
軍士
(
ぐんし
)
の
忠勇
(
ちうゆう
)
、
勝
(
か
)
つなアお
前
(
めえ
)
あたりまへだ、
何
(
なに
)
も
不思議
(
ふしぎ
)
なことあねえ。」とムキになるのは
大
(
おほ
)
きに
野暮
(
やぼ
)
、
號外
(
がうぐわい
)
を
見
(
み
)
てぴしや/\と
額
(
ひたひ
)
を
叩
(
たゝ
)
き
神楽坂七不思議
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
遊ばされんとの
趣
(
おもむ
)
きなれば主税之助初め
御病中
(
ごびやうちう
)
御月代の儀は御
延引
(
えんいん
)
遊ばし然るべしと申上らる中納言樣には
長髮
(
ちやうはつ
)
にて登城し將軍の御前へ出るは
失敬
(
しつけい
)
なり我將軍を
敬
(
うやま
)
はずんば誰か將軍を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
福鼠
(
ふくねずみ
)
は
自棄
(
やけ
)
になつて、『そんな
失敬
(
しつけい
)
な
事
(
こと
)
をするなら
談話
(
はなし
)
を
止
(
や
)
めて
了
(
しま
)
うから
可
(
い
)
い』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
三十
圓
(
ゑん
)
どりの
會社員
(
くわいしやゐん
)
の
妻
(
つま
)
が
此形粧
(
このげうそう
)
にて
繰廻
(
くりまわ
)
しゆく
家
(
いゑ
)
の
中
(
うち
)
おもへば
此女
(
このをんな
)
が
小利口
(
こりこう
)
の
才覺
(
さいかく
)
ひとつにて、
良人
(
おつと
)
が
箔
(
はく
)
の
光
(
ひか
)
つて
見
(
み
)
ゆるやら
知
(
し
)
らねども、
失敬
(
しつけい
)
なは
野澤桂次
(
のざわけいじ
)
といふ
見事
(
みごと
)
立派
(
りつぱ
)
の
名前
(
なまへ
)
ある
男
(
をとこ
)
を
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
と
申
(
まう
)
すと
失敬
(
しつけい
)
ですが
其以外
(
そのいぐわい
)
の
學校
(
がくかう
)
にはお
入
(
はひり
)
にならなかつたのですか
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
「さあ、
僕
(
ぼく
)
は
失敬
(
しつけい
)
しよう!」
私
(
わたし
)
は
興
(
けう
)
がなさゝうに
椅子
(
いす
)
を
離
(
はな
)
れた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
「
自分
(
じぶん
)
は
鯛王
(
たひわう
)
の
子
(
こ
)
だ。
失敬
(
しつけい
)
なことをするな」
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
是
(
これ
)
は
怪
(
け
)
しからん、
無礼至極
(
ぶれいしごく
)
の
奴
(
やつ
)
だ、
何
(
なん
)
と
心得
(
こゝろえ
)
て
居
(
を
)
る、
是
(
これ
)
ほどの
名作
(
めいさく
)
の詩を、詩になつて
居
(
を
)
らんとは
案外
(
あんぐわい
)
の
何
(
ど
)
うも
失敬
(
しつけい
)
な事を
申
(
まう
)
す
奴
(
やつ
)
だ、
其分
(
そのぶん
)
には
捨置
(
すてお
)
かん、
入牢
(
じゆらう
)
申附
(
まうしつ
)
ける。
詩好の王様と棒縛の旅人
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
『
吾等
(
われら
)
は
之
(
これ
)
より
一定
(
いつてい
)
の
職務
(
しよくむ
)
があるので、
暫時
(
しばらく
)
失敬
(
しつけい
)
、
君等
(
きみら
)
は
後
(
のち
)
に
靜
(
しづか
)
に
休息
(
きうそく
)
し
玉
(
たま
)
へ、
私
(
わたくし
)
は八
時
(
じ
)
※
(
すぎ
)
再
(
ふたゝ
)
び
皈
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
て、
晩餐
(
ばんさん
)
をば
共
(
とも
)
に
致
(
いた
)
しませう。』と
言
(
い
)
ひ
殘
(
のこ
)
して
何處
(
いづく
)
ともなく
立去
(
たちさ
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
尤
(
もつと
)
も
最後
(
さいご
)
の
三四日
(
さんよつか
)
に
於
(
おけ
)
る
宗助
(
そうすけ
)
は
早
(
はや
)
く
安井
(
やすゐ
)
に
會
(
あ
)
ひたいと
思
(
おも
)
ふよりも、
少
(
すこ
)
し
事情
(
じじやう
)
があるから、
失敬
(
しつけい
)
して
先
(
さき
)
へ
立
(
た
)
つとわざ/\
通知
(
つうち
)
しながら、
何時迄
(
いつまで
)
待
(
ま
)
つても
影
(
かげ
)
も
見
(
み
)
せない
彼
(
かれ
)
の
安否
(
あんぴ
)
を
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
其
(
そ
)
れでゐて
足音
(
あしおと
)
は
極
(
ご
)
く
靜
(
しづか
)
で、
歩
(
ある
)
く
樣子
(
やうす
)
は
注意深
(
ちゆういぶか
)
い
忍足
(
しのびあし
)
のやうである。
狹
(
せま
)
い
廊下
(
らうか
)
で
人
(
ひと
)
に
出遇
(
であ
)
ふと、
先
(
ま
)
づ
道
(
みち
)
を
除
(
よ
)
けて
立留
(
たちどま
)
り、『
失敬
(
しつけい
)
』と、さも
太
(
ふと
)
い
聲
(
こゑ
)
で
云
(
い
)
ひさうだが、
細
(
ほそ
)
いテノルで
然
(
さ
)
う
挨拶
(
あいさつ
)
する。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
出し扨大橋氏
甚
(
はなはだ
)
失敬
(
しつけい
)
なる申し分には御座れ共此金子は十八ヶ年以前に
御恩借
(
ごおんしやく
)
致
(
いた
)
したる金子
延引
(
えんいん
)
ながら返上仕つるにより
何卒
(
なにとぞ
)
御受納下
(
ごじゆなふくだ
)
され候樣に願ひ奉つる誠に
彼
(
あの
)
節
(
せつ
)
貴殿の御厚情ゆゑに我々夫婦只今はどうか斯か致して居るも皆貴殿の
御庇蔭
(
おかげ
)
にて候然るに貴殿
斯
(
かく
)
御零落
(
ごれいらく
)
成
(
なら
)
れたる有樣を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
“失敬”の意味
《名詞》
失 敬(しっけい)
相手に対して敬意を欠くこと。
暇乞いすること。辞去すること。
他人のものを盗むこと。
(出典:Wiktionary)
失
常用漢字
小4
部首:⼤
5画
敬
常用漢字
小6
部首:⽁
12画
“失”で始まる語句
失
失敗
失策
失踪
失望
失礼
失禮
失笑
失錯
失念